日向理恵子による長編ファンタジー小説を、監督・西村純二と構成/脚本・押井守がタッグを組んでアニメ化する、WOWOWオリジナルアニメ『火狩りの王』から、灯子役・久野美咲、煌四役・石毛翔弥のオフィシャルインタビューが到着した。
『火狩りの王』は、日向理恵子による長編ファンタジー小説。
“火”を失った人類最終戦争後の世界で、主人公となる11歳の少女・灯子と15歳の少年・煌四が、多くの困難に直面しながらも懸命に生きていく姿が描かれる。WOWOWでは本作をアニメ化し、監督は『SAMURAI DEEPER KYO』や『今日からマ王!』などを手掛ける西村純二、構成/脚本は『GHOST IN THE SHELL /攻殻機動隊』や『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』などを手掛ける押井守が務める。
――今回の役を演じることが決まった際のお気持ちをお聞かせください。
石毛:西村監督、脚本/構成の押井さん、音響監督の若林さんをはじめとする素晴らしいスタッフの皆様のもとでお芝居ができることが、ただただ嬉しかったです。その一方で、プレッシャーや気負いみたいなものもあったのですが、そういうのも含めて「火狩りの王」という作品に参加できることに、すごく喜びを感じました。
久野:私も本当に本当に嬉しかったです。灯子という役を任せていただけて光栄だなと思いました。プレッシャーもあるのですが、任せていただいた分、しっかりこの作品、そして灯子に向き合おうと心に誓いました。
――原作、そして台本をお読みになった際の率直なご感想をお聞かせください。
石毛:導入部からすごく重厚な物語が展開され、その世界に引き込まれたというのが原作小説の第一印象です。そして、原作で描かれた繊細な描写のすべてを落とし込めない状況でありながらも、押井さんが手掛けられた脚本は、情景描写や登場人物のセリフをとても丁寧に表現しているんです。その素晴らしい脚本を通じて「火狩りの王」という作品に身を投じることが、とても楽しかったです。
久野:灯子を演じることが決まってから、彼女に感情移入しながら読ませていただきました。灯子の心理描写だけでなく、その心情になった時の灯子の体がどういう反応を示しているのかも、とても細やかに書かれているんです。五感に訴えかけるような表現がとても刺激的で、本当に素敵な作品だと感じました。 灯子は、頭の中ではいろいろなことを考えているんですけど、なかなか言葉では自分の気持ちを表現できないタイプなんですね。台本では、セリフの行間に、そうした灯子の感情を表現できる間をちゃんと作っていただいていて、とってもありがたいなって思いながらお芝居しています。
――演じられているキャラクターの魅力は?
石毛:煌四に対する最初の第一印象は「ちょっと頼りないかな?」だったんです。でも、原作を読む中で、意志が強くて、軸の部分がしっかりしているところや、何より妹の緋名子に対する優しさが、彼の魅力だな、と感じるようになりました。研究に熱中した時に、周りが見えなくなるところも、僕はすごく好きですね
久野:煌四と同じように、灯子も精神年齢がとても高いんです。両親を亡くしながらも懸命に生きていかなければならないという環境がそうさせたと思いますが、一生懸命生きている姿が魅力だと思います。そして、自然の多い村で生まれ育ったゆえの純朴なところも、ものすごく素敵だなって思いますね。
――お互いが演じるキャラクターについて、それぞれどのような印象を抱いていますか?
石毛:久野さんの声を聞いただけで、「本当に灯子がそこにいるんだ」というのがわかるお芝居だな、と感じました。僕も煌四として、この世界でちゃんと生きていかねばいけない、という気持ちを引っ張っていただきました。灯子は、11歳の女の子だけど、精神年齢が少し大人なので、その絶妙なバランスを表現することって、絶対難しいなって思うんですよ。だけど、セリフから伝わってくる灯子の言葉から、思慮深さもあるけど、どこか頼りなさや彼女が抱いている不安がありつつも、強い芯が残っているというか、そういった絶妙なものが伝わってくるんですね。そういう表現が毎回すごいなって思いながら、一緒に演じさせていただいています。
久野:私も、初めて石毛さんのお芝居を隣で聞いた瞬間、「本当に煌四がいる」って思いました。15歳という、肉体的にも精神的にも成長期にいる世代の役柄って、声の出し方やメンタル的な部分も演じるのがとても難しいと思うんです。特に煌四は、いろんな経験をしてきたからこそ人に対するバリアが分厚いんですけど、本当に子どもらしい部分もあって、そのバランスを表現するのは難しそうだな、と原作を読んで思っていました。ですが煌四の思春期ならではのアンバランスな魅力を石毛さんが見事に表現なさってて、本当に感動しました。実際にかけ合ってみても、灯子に対する煌四の距離感の測り方が絶妙なんです。石毛さんが煌四になりきっているからこそできるお芝居で、本当にすごいなと思っています。
――放送を楽しみにされている皆様へメッセージをお願いします。
石毛:原作を読まれている方はもちろん、アニメの予告編をご覧になって視聴される方もいらっしゃると思うのですが、あらゆる部分が丁寧に表現されている作品になっていると思います。灯子や煌四たちが、この過酷な世界をどう生きて行くのかを最後まで一緒に、彼らと旅をしながら観ていただければ嬉しいです。
久野:人類最終戦争後の世界が舞台ということで、ファンタジー色が強い作品と思われるかもしれないのですが、この世界で生きている人たちの人間模様は、とてもリアルに描かれています。現代に生きる私たちが共感や親近感を覚えるようなキャラクターもいると思いますし、「自分だったら、こんな時、どうするんだろう」といったことも深く考えさせられる作品なので、いろんなことを感じて楽しんでいただけたら嬉しいです。
あらすじ
人類最終戦争後の世界。
大地は炎魔が闊歩する黒い森におおわれ、人々は結界に守られた土地で細々と暮らしていた。
最終戦争前に開発・使用された人体発火病原体によって、
この時代の人間は、傍で天然の火が燃焼すると、内側から発火して燃え上がってしまう。
この世界で人が安全に使用できる唯一の<火>は、森に棲む炎魔から採れる。
火を狩ることを生業とする火狩りたちの間で、あるうわさがささやかれていた。
「最終戦争前に打ち上げられ、永らく虚空を彷徨っていた人工の星、<揺るる火>が、帰ってくるー」と。
“千年彗星〈揺るる火〉を狩った火狩りは、<火狩りの王>と呼ばれるだろう”
紙漉きの村に生まれ、禁じられた森に入って炎魔に襲われたところを、火狩りに助けられた灯子。
首都に生まれ、母を工場毒で失い、幼い妹を抱えた煌四は“燠火の家”に身を寄せることを決意する。
灯子と煌四、二人の生き様が交差するとき、あらたな運命が動きだすー
☆作品詳細
WOWOWオリジナルアニメ「火狩りの王」
2023年1月14日(土)午後10時30分より放送・配信スタート(第1話無料放送)
毎週土曜 WOWOWプライムで放送 WOWOWオンデマンドで配信
〈スタッフ〉
原作:日向理恵子(「火狩りの王」ほるぷ出版 刊)
キャラクター原案:山田章博
監督:西村純二
構成/脚本:押井守
キャラクターデザイン:齋藤卓也
総作画監督:齋藤卓也・黄瀬和哉・海谷敏久
エフェクト作画監督:小澤和則
イメージイラスト/プロップデザイン:岩畑剛一
美術設定:中島美佳
メカニックデザイン:神菊薫
クリーチャーデザイン:松原朋広
美術監督:小倉宏昌
色彩設計:渡辺陽子
筆文字:勝又まゆみ
劇中画:水野歌
CG監督:西牟田祐禎
CG制作:レイルズ
タイトルデザイン/2Dワークス:山崎真紀子
特殊効果:櫻井英朗
撮影監督:荒井栄児
編集:植松淳一
監督助手:菅野幸子
音楽:川井憲次
音楽制作:フライングドッグ
音響監督:若林和弘
音響制作:プロダクション I.G
アニメーション制作:シグナル・エムディ
〈楽曲〉
エンディングテーマ:「まだ遠くにいる」坂本真綾(フライングドッグ)
〈キャスト〉
灯子:久野美咲
煌四:石毛翔弥
明楽:坂本真綾
炉六:細谷佳正
綺羅:早見沙織
緋名子:山口愛
クン:國立幸
照三:小林千晃
火穂:小市眞琴
油百七:三宅健太
火華:名塚佳織
焚三:宮野真守
灰十:三木眞一郎
紅緒:原優子
ほたる:宮本侑芽
炸六:真木駿一
炎千:上田燿司
火十:綿貫竜之介
ヤナギ:大原さやか
キリ:嶋村侑
ひばり:石田彰
ナレーション:榊原良子
■公式サイト:http://hikarinoou-anime.com/
■公式Twitter:@HikarinoOuAnime
WOWOWオリジナルアニメ「火狩りの王」第1弾PV(120秒)【WOWOW】
https://youtu.be/W-Wt47kTSOc
WOWOWオリジナルアニメ「火狩りの王」第1弾PV(30秒)【WOWOW】
https://youtu.be/YAOhG6zefVQ
Ⓒ日向理恵子・ほるぷ出版/WOWOW