Netflixオリジナルアニメーション『B: The Beginning』が2月24日、3月3日の2日間にかけて全話を上映する上映イベントを実施。今回はそのオフィシャルレポートが到着した。
さらに4月2 日発売予定のBlu-rayBox につついても「COLLECTOR’S EDITION」限定特典の新規書き下ろし小説の詳細が公開となった。
『B: The Beginning』Blu-ray Box 発売記念上映イベント
◆上映イベント 概要
【日程】2019年2月24日(日) / 前編(第1話~第6話)
【会場・ゲスト】
■新宿ピカデリー
登壇者:平田広明(キース・風間・フリック役)、佐藤聡美(ユナ役)、中澤一登(監督)
■なんばパークスシネマ
■ミッドランドスクエア シネマ
【日程】2019年3月3日(日) / 後編(第7話~第12話)
【会場・ゲスト】
■新宿ピカデリー
登壇者:平田広明(キース・風間・フリック役)、瀬戸麻沙美(星名リリィ役)、中澤一登(監督)
■なんばパークスシネマ
■ミッドランドスクエア シネマ
オフィシャルレポート
去る2月24日(日)、3月3日(日)と二日間に分け『B: The Beginning』の Blu-ray Box発売記念上映イベントが新宿ピカデリーで行われた。
■2月24日(日)レポート
24日(第1話~第6話を上映)には、上映後にキース・風間・フリック役の平田広明、ユナ役の佐藤聡美、そして監督の中澤一登が登壇。
平田は冒頭からいきなり「こんばんわ、梶裕貴(黒羽役)です」と集まった満員のファンを前にボケをかまし、会場の笑いを誘った。
続いて今作のアフレコ時には、すでに色のついた映像が出来上がっていたエピソードに触れ「アフレコの時に、画に色がついているというのは実は最近は少ないんです。今作は、ほぼ 100%出来上がっていたので、キャラクターの表情や距離感が掴みやすい反面、『さぁ、後はお前たち声優次第だぞ』という感じでしたから、心地いい緊張感がありました」と回想。
この発言に佐藤も「映像が出来上がっていたので、作品の雰囲気をすぐに感じ取ることができましたし、制作の皆さんの一生懸命さも存分に伝わってきました。また、キャラクターの口元がどれくらいの長さ動いているのかが分かったのでお芝居もやりやすかったですし、ちょっとしたアドリブも入れやすかったので、役者的には非常に助かりました」と制作サイドの仕事の早さを称賛した。
これを受けた中澤監督は「アフレコの時には、絶対に映像に色を付けておきたかったんです。それが、声優さんたちに対する礼儀でもあると思っているので」と、いい雰囲気と、いいコンディションのなかで作品を作り出していこうと努力し、声優陣もみごとにそれに応えてくれたことを強調した。
この日は、『B: The Beginning』の奥深さがよりわかる「知っているとさらに面白い『B: The Beginning』ゲニトーク!」のコーナーも用意された。
「キャラを演じるにあたって監督から何か要望は?」との問いに、平田は「特になかったですね…とにかく真面目にやれくらいで」とジョークを交え回答。
一方の佐藤は、「監督からは『声を低く淡々と話してください』という指示がありました。
後は、私自身のお芝居を尊重していただきました。私はどちらかというと、これまでは日常を描いた作品に出ることが多かったので、今回のような登場人物が多い作品が少なかったんです。オーディションを受けさせていただいた時から『ぜったいにユナを演じたい!』と思っていました。平田さんをはじめ、たくさんの先輩方とご一緒できたのも勉強になりました!」と、自身のキャリアにとって大切な作品となったことを述べた。
また、梶裕貴が演じた黒羽の印象を聞かれた平田は「ミステリアスな役ですが、黒羽の背負っているものはよく描かれていてわかりやすい。演じるうえで一本筋を通せる、やりがいのある役だと思います」と分析。そして「ただ…」と前置きし、「物語の前半こそ、物静かで憂いのあるキャラクターですが、後半になってくると叫ぶでしょ? アフレコのときの梶君も、朝っぱらから叫んでいてね…気の毒でしたよ。同情しながらアフレコ現場を見ていました」と、難役に挑んだ後輩をねぎらった。
続いてのコーナーは「池 頼広が贈る『B: The Beginning』音楽の世界!」。今作は、映像を観ながら音楽をつける「フィルム・スコアリング」を採用。そこでみごとに作品の世界観を彩り、かつ芸術的に昇華させたのが、多くのドラマやアニメ、映画の音楽を手掛ける池 頼広だ。
そしてなんと、この日は客席に池の姿が!平田は今作の音楽を「素晴らしかった!シーンの尺に合わせて音楽を作っているんで、例えば生演奏を入れた上映会とかも見てみたい!」と絶賛。これには池も「平田さんの芝居に助けられて音楽を作っているだけです」と謙遜したが、客席からの割れんばかりの拍手が、今作にとって彼の音楽がどれほど重要であるかを物語っていた。
終始、笑いと貴重な話で盛り上がったこの日のイベント。
平田は「音楽、映像のクオリティ含めて、これはぜったいに劇場で観るべき作品。今日、スクリーンで鑑賞された皆さんを羨ましく思う」という率直な気持ちを最後のコメントとし、佐藤は「ずっと、海外ドラマのようなケレン味のあるものに出たいと思っていましたので、私にとって宝物のような作品です」と、笑顔を見せた。
■3月3日(日)レポート
続く3日(第7話~第12話を上映)は、前回から引き続き平田広明、中澤一登監督に加えて、星名リリィ役の瀬戸麻沙美がステージに登場。
あいにくの雨天で寒空となったが、会場は満員のファンであふれ、温かな雰囲気に包まれた。改めて、第7話からの終盤の思い出を聞かれた平田は「今日のイベントのために見直してきたのですけど、スピード感が凄かったですね。当時、収録しているときは我々も必死なんで細かい個所までは覚えていなかったのですが、こうしてある程度時が経ち、距離を置いて作品を楽しめた時にいろいろと気付くこともありました。特に会話のテンポの良さや緩急、ギャグのパートもお洒落だと思いましたね」と、客観視した時に垣間見た作品の魅力を解説した。
一方、瀬戸は自身が演じたリリィの第一印象を「とても思い切りのいい子だけど、先のことはあまり考えていない子なのかな(笑)」とコメント。そして平田が演じたキースの印象を聞かれ「ミステリアスな物語のなかで、時折あるコミカルな掛け合いが楽しくて、魅力的でした」と回想した。
反対に、平田から見てのリリィの印象は「リリィは、元気で前向きで、ちょっとハラハラドキドキさせてという、ヒロインとしての大事な要素がすべて入っていて、しかもどれも突き抜けている。彼女を嫌いになる人はいないでしょ?」と太鼓判を押した。しかし「…ただ、ちょっと面倒くさいところもある」と会場の笑いを誘った。
続いて監督に、かつてのキース少年がジェットブラックの碑文を解読したエピソードにはモデルがあった?という質問をぶつけたところ、「そうなんです。昔、マヤ文明の難しい文字を解読したのが、親について来ていた子供だったというエピソードがあると知り、それを参考にしました」と語り、ファンからは感嘆の声が。
また、Blu-ray に収録の第 10 話では、平田とギルバート役の森川智之とのオーディオコメンタリーを収録。「森川にいろいろ愚痴ってる」(平田)というから、こちらも楽しみだ。
そして、この日は重大なサプライズを観客は目にすることとなった。
なんと本編上映後に、昨年のフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭で『B: The Beginning』が入選を果たした際、「続編決定」の情報と合わせて流れた特別映像を、日本初公開でいち早く見ることができたのだ。
改めて中澤監督の口から告げられた「続編決定」の言葉に、客席からはこの日一番の大きな拍手が巻き起こった。
24日のイベントでは、「シーズン 1 で感じた『あれは、どうなっているんだろう?』という
ことがすべて解決していきます。実はシーズン1はウソばかりの物語(笑)。第3話でキースの『真実は全部裏側にある』というセリフがありますが、あれは本当なんです」と語り、観客の続編への期待値をMAXにさせた監督。
この日も監督が続編への想いを語ろうとすると、平田が「ちょっと待って!」と割って入り「…あれ…? 俺たち、出ないの?」と、監督に素朴な疑問を。これには瀬戸も苦笑いで「監督、全部言いそうだから…言っちゃダメですよ!」とクギを刺す羽目に。
しかし、会場にいる観客だけにということで監督がこっそりと教えると、その内容に客席からは驚きの声が漏れた。瀬戸は「台本をもらうのが楽しみです!」と、今後にどんな展開が待っているのか思いを巡らせた。
二日間にわたって行われた『B: The Beginning』Blu-ray Box 発売記念上映イベント。
特典満載の Blu-ray Box への期待はもちろんだが、「続編」という今後の楽しみに、来場したファンや、監督とキャスト陣も笑顔だったのが印象的だった。
Blu-ray Box COLLECTOR’S EDITION 限定特典 「書き下ろし小説」概要を公開
Blu-ray Box COLLECTOR’S EDITION 限定特典の新規書き下ろし小説の内容をついに公開です!
小説のタイトルは『B: The Prologue -Phantom of Blue Rose-』!
キース、エリカ、ギルバートの学生時代を描いた『B: The Beginning』へと続く物語となっており、144P の大ボリュームでお届けします!
表紙イラストや挿絵も新規描き下ろしとなっています!
◆パッケージ詳細
「B: The Beginning」Blu‐ray Box COLLECTOR’S EDITION
2019年4月26日発売
【品番】BCXA-1421 【価格】¥32,000(税抜)
※「COLLECTOR’S EDITION 限定特典」以外の収録内容&仕様&特典は「STANDARD EDITION」(品番:BCXA-1420)と共通です
【COLLECTOR’S EDITION 限定特典】
① B: The Animation Works(B5・100P 予定)
※中澤一登監督、Production I.G 完全監修による設定資料集
② 新規書き下ろし小説
※表紙、挿絵は新規描き下ろし
「B: The Beginning」STANDARD EDITION
2019年4月26日発売
【品番】BCXA-1420 【価格】¥27,000(税抜)
【共通仕様】
[収録話数] 全 12 話
[スペック] カラー/276 分予定(本編約 276 分+映像特典)/DTS-HD Master Audio(5.1ch)・リニア PCM(ステレオ)/AVC/
BD50G×3 枚/16:9<1080p High Definition>/日本語・英語字幕付(ON・OFF 可能)
【共通特典】
[仕 様]
① 特製収納ボックス
② 中澤一登監督新規描き下ろしインナージャケット
※「RIS バージョン」「Killer B バージョン」の 2 点を収録
[特 典]
解説書(16P 予定)
[映像特典]
① テストアニメーション PV
※企画当初に制作されたテスト PV
② The Perfect World (Music Video)
③ ノンテロップ OP
④ ノンテロップ ED
⑤ Blu-ray Box PV&CM 集
[音声特典] スタッフ&キャストオーディオコメンタリー (#1、#3、#10、#12 を収録)
<出演(敬称略)>
#1 平田広明(キース役)、梶 裕貴(黒羽役)、瀬戸麻沙美(リリィ役)、中澤一登(監督)
#3 梶 裕貴(黒羽役)、佐藤聡美(ユナ役)、斎賀みつき(イザナミ役)、中澤一登(監督)
#10 平田広明(キース役)、森川智之(ギルバート役)、東地宏樹(エリック役)、小清水亜美(カエラ役)、中澤一登(監督)
#12 平田広明(キース役)、梶 裕貴(黒羽役)、瀬戸麻沙美(リリィ役)、佐藤聡美(ユナ役)、喜多田 悠(ライカ役)、中澤一登(監督)
★作品詳細
B: The Beginning
【スタッフ】
原作:中澤一登、Production I.G/監督:中澤一登、山川吉樹/プロデューサー:黒木 類/シリーズ構成・脚本:石田勝也/キャラクターデザイン・総作画監督:中澤一登/美術デザイン:伊井 蔵/メカニックデザイン:常木志伸/プロップデザイン:津坂美織、冨田収子/色彩設計:境 成美/美術監督:田中孝典/3DCG ディレクター:磯部兼士/撮影監督:荒井栄児/音響監督:長崎行男/音楽:池 頼広/編集:植松淳一/制作:Production I.G/製作:Production I.G
【キャスト】
キース・風間・フリック:平田広明/黒羽:梶 裕貴/星名リリィ:瀬戸麻沙美/エリック・トガ:東地宏樹/ボリス・マイヤー:稲葉 実/吉永カエラ:小清水亜美/ブライアン・ブランドン:豊永利行/マリオ・ルイス・ズリータ:田中進太郎/ジャン・アンリ・リシャール:後藤 敦/ギルバート・ロス:森川智之/皆月:石川界人/ユナ:佐藤聡美/ライカ:喜多田 悠/イザナミ:斎賀みつき/カムイ:中井和哉/タケル:亀田望美/クエン:粟根まこと 他
【主題歌】
アーティスト:マーティ・フリードマン feat. Jean-Ken Johnny, KenKen/プロデューサー:藤本コウジ、マーティ・フリードマン
公式サイト: http://www.b-animation.jp/
公式Twitter:@b_the_beginning
© Kazuto Nakazawa / Production I.G