芯のある柔らかな歌声で、聴く人の心にそっと寄り添うような歌声で魅了する大原ゆい子さんが、令和最初にリリースする「ゼロセンチメートル」(2019年7月17日発売)は、TVアニメ『からかい上手の高木さん2』のオープニング主題歌。
第1期の主題歌「言わないけどね。」では、高木さんの心境を見事に表現。可愛らしい片思いソングとして大原さんの代表曲となった。「ゼロセンチメートル」では、片思いソングではあるものの、2人の距離はぐっと近くに。聴けば高木さんと西片くんの2人が自然と見えてくる「ゼロセンチメートル」について、大原さんの学生時代の話を交えて伺った。
大原ゆい子:公式サイト: http://yuiko-ohara.com/
大原ゆい子:公式twitter: @ohara_yuiko(https://twitter.com/ohara_yuiko)
――TVアニメ『からかい上手の高木さん』(以下、「高木さん」)の主題歌は「言わないけどね。」に続けてですね。まずは『高木さん2』の主題歌に決まった時の感想をお聞かせください。
1人のファンとしてで、またテレビで高木さんの続きが観られる事が嬉しいなと思いました。
また主題歌を歌わせていただけると聞いた時は本当に嬉しくて、ありがたいという気持ちが大きかったです。
――「言わないけどね。」に比べて「ゼロセンチメートル」では、少し距離が縮まった印象がありました。2人の距離感の変化は意識されましたか?
1期の終盤に少しずつ彼らの心情が近づいているのかなと感じたので、今回の曲では、「言わないけどね。」よりも若干距離を近づけて、高木さんのちょっと大人な感じを匂わせるようなテイストにしていますね。
――曲の出だしが「スキマはゼロセンチメートル」で始まりますが、スとキの貯めた感じがじらしているように感じてとても高木さんぽいなと思いました
ありがとうございます(笑)
スキではじまるのでそこを感じてもらえたら良いなと思ってレコーディングに望みました。気付いてもらって良かったです。
――今回も作詞作曲を大原さんがされていますが、曲作りは曲と作詞どちらを先行でやられますか?
タイアップの作品は最初にメロディーを書いて、その中でスタッフの皆さんとこの曲が作品に合うんじゃないかと吟味して決めてから歌詞を書く作業をしています。
――作詞にあたり意識されたことはありますか?
メロディーは変わった事をしているわけではなくて、どちらかと言うと歌詞が謎かけに近い感じになっていますね。また1期がある作品なので、時間の経過を表したいと思って、1番のBメロに「願掛け消しゴムが小さくなっていくほど」という歌詞を入れてみました。少しずつ大人になっているんだな、作品が続いているんだなというのを歌詞を通して感じてもらえたらなと思っています。
――レコーディングはいかがだったでしょうか
「言わないけどね。」の時に自分でも難しい曲だなと思うことが度々あったので、2期はもっとたくさんの人に口ずさんでもらいやすい曲にしたいなという思いがありました。あまり変動しないメロディーになっていて歌いやすいかなと思ったんです。
でも、スキやスキマのからかいたいなという所のニュアンスだったり、逆にAメロで落ちてる部分を落としすぎないようになど、色々考えながら歌っていたので意外と難しかったです。スキマの頭の部分は歌った後にもたくさんやり直しました(笑)
語尾や言葉の切り方、切り際にもかなりこだわりました。
――一番と二番の間のギターの音は大分骨太な印象でしたが、間奏や編曲なども意識されましたか?
編曲は「言わないけどね。」の時も担当してくださった吉田穣さんにお願いしていて、こういう感じがいいとニュアンスでいつも伝えています。自分の中でこういう曲がいいという物があっても100%それになってしまうとどうしても自分の独りよがりの作品になってしまうと思うんです。
吉田さんは、私がいいと言った部分をくみ取って編曲してくださっているので、ギターのリフも単体で見ると骨太なサウンドに聴こえますが、聴いているうちに味になって感じてもらえると思います。
――あえてニュアンスで吉田さんに伝える事で吉田さんの色を付けてもらえればという感じですね
作品に対しても曲を作る私達に対しても愛を持って編曲してくださる方なので、吉田さんの編曲は信頼しています。最終的にはこれが良かったんだなって落ち着くのは吉田さんだからだと思っています。
大原ゆい子「ゼロセンチメートル」ミュージックビデオ/「からかい上手の高木さん2」オープニングテーマ
https://youtu.be/ke7de6mo6VE