『鬼灯の冷徹』『91Days』などの鏑木ひろが監督を務め、『ALWAYS 三丁目の夕日』『コンフィデンスマンJP』などのヒット作を手掛ける脚本家・古沢良太がTVアニメシリーズの脚本・シリーズ構成に初挑戦。
さらに『新世紀エヴァンゲリオン』『サマーウォーズ』の貞本義行がキャラクターデザイン、『進撃の巨人』『甲鉄城のカバネリ』など、ハイクオリティな映像で話題作を続々手掛けるWIT STUDIOがアニメーション制作と、ジャンルを超えた今世紀最強のチームが贈る、オリジナルアニメ『GREAT PRETENDER(グレートプリテンダー)』。
7月8日よりフジテレビ「+Ultra」で各局で好評放送中・Netflixで独占配信中のTVアニメ『GREAT PRETENDER』も10月21日(水)よりついに最終章となる「CASE4:ウィザード・オブ・ファー・イースト(極東の魔法使い)」が放送開始となる。
コンフィデンスマンたちの命と誇りを賭けたコンゲームが、ついにクライマックス。『GRETA PRETENDER』の集大成になるCASE4をさらに楽しむための手掛かりとして、脚本・シリーズ構成の古沢良太のインタビューが到着した。
古沢良太(脚本・シリーズ構成)オフィシャルインタビュー
【3つのCASEの誕生秘話】
――『GREAT PRETENDER』の脚本を執筆するにあたり、難しかったのはどんな点ですか。
古沢良太(以下、古沢) 「コンゲームものの難しさは、主人公と悪役がなかなか正面切ってぶつかり合えないことです。「自分は味方です」って顔をして近づいていかなきゃいけない。そういう描写を積み上げていって、最後に「騙していた」と明かされることでカタルシスが生まれる。観客にそこまで我慢してもらわなければいけないので、積み上げていく過程をどう面白く見せるかが難しい。逆に言えば、そこを楽しんでもらえれば、僕としては嬉しいです。」
―ー今作は全23話が4章に分かれ、それぞれにフィーチャーするキャラクターの過去のドラマが盛り込まれています。この構成を採用した意図は?
古沢 「あくまでも主人公たちの物語にしたかったので。今言った「積み上げていく過程」の中で、主人公たちの人生、人間ドラマで見せていきたい。そういう意図でした。」
――CASE1「ロサンゼルス・コネクション」はエダマメにスポットが当たり、舞台はハリウッド。ターゲットは映画プロデューサーでもあるハリウッドマフィアでした。
古沢 「CASE1はとにかく広い世界にエダマメを引っ張り出して、今まで日本でやってきた姑息な詐欺とは違う、巨悪が絡むスケールの大きな詐欺に巻き込みたかった。そうなるとやはりアメリカ、ロサンゼルスとかいいんじゃないかなって。アメリカ西海岸のカラッと明るい雰囲気が、日本との対比になって絵的にもおもしろそうですし。そしてロサンゼルスと言えばハリウッドかなと。当時、ハリウッドの映画プロデューサーにまつわる事件も実際に起きていたので、それも参考にしたりしました。」
――エダマメという人物を描くときに意識したことは?
古沢 「エダマメは、大人になる前の男の子というイメージです。自分の生き方に迷っていて、すぐに気が変わったりもして、時には調子に乗って痛い目にも遭って。それでもめげずに、とにかくがむしゃらに七転八倒して生きている若者。そこに共感してもらいたいと思って書きました。」
ーー英語が訛っている、という設定には何か理由が?
古沢 「理由と言われると……何でかな?(笑) どう思いついたかはもう覚えてないですが。アニメだと普通、言語の壁はないものとして進めますよね。でも、そこが何か詐欺のギミックとしても使えるんじゃないかとか、(言語の違いという)枷があるからこそおもしろくなる部分があるんじゃないかとか、そう思ってちょっとやってみたかったんです。書いているときは、「今は日本語をしゃべっている」「これは英語でしゃべっている」と考えながら書いていたけれど、途中からフランス語が出てきたり中国語が出てきたりして、「今、何語だ?」とわけがわからなくなって後悔したりもしました(笑)。でも結果的に、CASE4はそこがキーになるお話が書けたので、上手く生かすことができました。やってよかったです。」
ーー続くCASE2「シンガポール・スカイ」はアビーが軸の物語でした。アビーはどのように描きたいと考えたのでしょう?
古沢 「アビーはヒロイン的な立ち位置で、エダマメと恋愛関係になるような展開になりがちですが、個人的にはそこでドラマがベタつくのが嫌でした。だから、もっとドライな関係でいられるように、かわいげのない、野生の獣のようなキャラクターに(笑)。でも、それが逆に魅力的に見えるようになったらいいなとも思っていました。」
――コンゲームの題材はエアレースでしたね。
古沢 「スポーツやレースの詐欺は、昔からの定番です。最初は普通にF1のカーレースを考えていたけれど、せっかくアニメだし、飛行機にしようかなと(笑)。当時、TVでエアレースの中継をよくやっていたし、シンガポールのクールな街並みを飛行機が飛び回ってレースをすれば、アニメらしい素敵な絵が観られそうですから。」
ーー現実のエアレースって、あんなに街中を飛ぶものなのですか?
古沢 「いや、飛ばないです(笑)。でも、あれくらいの荒唐無稽さもアニメなら許されるんじゃないかなって。実際、鏑木(ひろ)監督たちがエアレースを観に行ったり、シンガポールにロケハンに行って飛ぶコースを細かく考えてくれたりしたので、見応えのある映像になりましたよね。」
ーーそしてCASE3「スノー・オブ・ロンドン」はアートビジネスが題材で、一転してしっとりしたフランス映画のようなドラマになっていました。
古沢 「CASE2がかなり派手になりそうだったので、シンシアの話だし、ちょっと大人のドラマにしたいと思いました。だから美術品を題材にして。そして、恋の話ですね。」
ーーCASE3でシンシアを描く時に考えたことは?
古沢 「メインキャラの中では唯一の大人の女性なので、大人の余裕と色気と……でも、お母さん的な存在に完全になってしまうのも嫌で。大人の女性も少女だった時代があるし、今でも少女の部分は持っているはず。CASE3は、それが感じられるようなエピソードにしたいと思いました。それとシンシアは、キャラクターデザインの貞本(義行)さんにビジュアルイメージを聞かれたとき、メリル・ストリープの名前をあげたんです。そこからの発想で、詐欺師で演技が上手いというのもあるし、若い頃に演劇をやっていたんじゃないかな、と。そして、『フェーム』とか『フラッシュ・ダンス』とか、そういう青春映画のような雰囲気のエピソードにしたいと思いました。」
【謎めいた男の過去が……】
ーー各エピソードのコンゲームの仕掛けは、どのように組み立てていったのでしょうか。
古沢 「うーん……無理矢理ひねり出しています(笑)。たくさん考えて、書いて、そして監督たちに読んでもらって、意見をもらって書き直して……と繰り返し。とにかく一生懸命に書いたという感じです。あとは(詐欺の)ターゲットが何を求めているか、なにをほしがっているか、ですね。人は何を目の前にぶら下げられると食いついてしまうのか。それをドラマの軸にすることは、ずっと考えていたと思います。」
ーー騙される側の欲望ですね。
古沢 「そうですね。ただ、欲望のない人間はいないし、必ずしもそれは悪いものでもない。むしろ、自分の欲望に純粋に生きている人や、それを隠さずに表現して生きている人は素敵だなと思うようになりました。欲望に従順な人たちが世界を前に進めてきた。そんな気もします。」
――一方、騙す側の主人公たちを魅力的に描く上でのポイントは?
古沢 「まあ、詐欺師であるとかないとかとは関係なく、人間としてキュートで、どこか孤独を抱えている人たち、ということでしょうか。そして、詐欺にしろ何にしろ命がけで何かをする姿――そんな彼らのあいだの不思議な人間関係が、魅力的に見えたらいいなと思って書いていたと思います。」
ーーそして、いよいよCASE4「ウィザード・オブ・ファー・イースト」がスタートします。ここではやはりローランの過去が描かれるのでしょうか?
古沢 「そうなります。ローランはセクシーで頭が切れて、そして、とにかく謎に包まれた得体が知れない男として、ここまで描いてきました。どこまで考えているのか、考えていないのかもわからない。完璧主義なのかマヌケなのかもわからない(笑)。そんな謎に包まれた男のままにしておくのもいいかなと思いつつ、まあでも、せっかくCASE3までひとりひとりのドラマを掘り下げてきたので、CASE4はしっかりとローランの物語を描きたいと思いました。そこで、ドロシーというカギを握る新キャラクターが登場します。」
ーーCASE3のラストで、ローランがペンダントに「なぁ、ドロシー」と話しかけていました。そのドロシーですね。
古沢 「ドロシーという女性はとても重要な、いわば“最後のヒロイン”ともいえるキャラクター。僕自身も楽しんで書きました。CASE4ではローランの過去が解き明かされます。ローランとドロシーとの物語がすべてのはじまりであるということ、そして、そこに運命に導かれるようにエダマメも関係していくこと……すべてがわかると思います。コンゲームのターゲットは東京と上海の犯罪組織です。エダマメやローランはヤクザ同士の抗争という危険な世界に潜り込んでいくことになります。クライマックスに相応しい手に汗握る展開と、濃密な人間ドラマを楽しんでいただきたいです。きっと満足していただけるCASE4になっていると思います。」
CASE4_1:ウィザード・オブ・ファー・イースト
〈あらすじ〉
「お別れを言いに来ただ」:
母の墓前で今まで溜め込んでいた気持ちを吐き出し、ローラン達と決別したエダマメは貿易会社「スカーレット商会」に就職する。しかし、会社の裏側が見えたとき、またもローランの掌に踊らされたと気づくエダマメ。今回のターゲットはスカーレット商会の親会社『朱雀連合会』。そこはボスの朱雀アケミが人身売買を生業とする犯罪組織だった…!
ローランをイメージしたアートワークを公開!
人気イラストレーターで、本作のコンセプトデザインを手掛ける丹地陽子によるアートワークを公開!
大量の紙幣が舞い降りる中、陽気な雰囲気のローランをイメージしたイラストが描かれています。
MV公開を記念し、オリジナルサウンドトラックのプライスオフキャンペーンを実施!
【期間】
10月9日(金)~10月18日(日)
※終了日が遅れる場合がございます。
【対象】
「GREAT PRETENDER」Original Soundtrack 配信販売分
【価格】
iTunes→2100円(税込み2139円)
https://music.apple.com/jp/album/tv%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1-great-pretender-original-soundtrack/1531284502
Amazon→2100円(税込み2310円)
www.amazon.co.jp/dp/B08HV2584V
※一部サイトでは価格が異なる場合がございます。
●商品情報はこちら(https://www.greatpretender.jp/music)をご覧ください。
Blu-ray CASE1に「キャスト生サイン入り特製トランプ」がランダムで追加封入決定!
WEBラジオ『GREAT PRETENDER ~詐欺師の宴~』第2回で出演キャストによるブラックジャック対決を実施。番組内で使用された作品特製トランプのうち計17枚に出演者の生サインを入れて、2020年12月16日(水)に発売となる「GREAT PRETENDER Blu-ray CASE1」にランダム封入決定!
※生サイン入り特製トランプは12月16日(水)発売のBlu-ray CASE1にランダムで封入されています。ご購入頂く前に中身を確認頂くことはできませんので予めご了承下さい。
※全ての商品にトランプが封入されるわけではございません。
※下記キャストいずれか1名の生サインが入った作品特製トランプ1枚をランダム封入いたします。
・枝村真人役/小林千晃
・ローラン・ティエリー役/諏訪部順一
・アビゲイル・ジョーンズ役/藤原夏海
商品情報
「GREAT PRETENDER」CASE 1 ロサンゼルス・コネクション
発売日:2020年12月16日(水) 【特典内容】 <封入特典> <映像特典> ◆デフォルメキャラクターによるネタバレだらけの暴露大会フラッシュアニメ(約22分) <音声特典> |
「GREAT PRETENDER」CASE 2 シンガポール・スカイ
発売日:2021年1月20日(水) 【特典内容】 <封入特典> <映像特典> |
「GREAT PRETENDER」CASE 3 スノー・オブ・ロンドン
発売日:2021年2月17日(水) 【特典内容】 <封入特典> <音声特典>
★2021年1月6日よりDVDレンタル開始! |
★作品詳細
GREAT PRETENDER
<放送情報>
2020年7月8日よりフジテレビ「+Ultra」にて毎週水曜日24時55分から放送
ほか各局にて放送
フジテレビ:7月8日より 毎週水曜24:55~25:25
関西テレビ:7月9日より 毎週木曜25:55~26:25
東海テレビ:7月11日より 毎週土曜25:45~26:15
テレビ西日本:7月8日より 毎週水曜25:55~26:25
北海道文化放送:7月12日より 毎週日曜25:10~25:40
BSフジ :7月15日より 毎週水曜24:00~24:30
※放送日時は変更の可能性があります。
2020年6月2日よりNetflixにて順次独占先行配信
CASE1(1話~5話) 6月2日
CASE2(6話~10話) 6月9日
CASE3(11話~14話) 6月16日
CASE4 Coming Soon
※配信日時は変更の可能性があります。
【スタッフ】
監督:鏑木ひろ
脚本・シリーズ構成:古沢良太
キャラクターデザイン:貞本義行
サブキャラクターデザイン・総作画監督:加藤寛崇
総作画監督:浅野恭司
デザインワークス:奥田明世 清水慶太 石橋翔祐
コンセプトデザイン:丹地陽子
副監督:益山亮司
美術監督:竹田悠介
美術設定:藤井一志
色彩設計:小針裕子
撮影監督:出水田和人
編集:今井大介
音楽:やまだ豊
音響監督:はたしょう二
ミュージックエディター:千田 耕平
アニメーション制作:WIT STUDIO
【キャスト】
枝村真人(エダマメ):小林千晃
ローラン・ティエリー:諏訪部順一
アビゲイル・ジョーンズ(アビー):藤原夏海
ポーラ・ディキンス:園崎未恵
<公式サイト> http://www.greatpretender.jp/
<公式Twitter> @GrePre_anime
TVアニメ『GREAT PRETENDER』(グレートプリテンダー)メインPV第5弾 【CASE4:ウィザード・オブ・ファー・イースト】PV
https://youtu.be/y2uUsXGIgOY
アニメ『GREAT PRETENDER』スペシャルMV「“Someday ft. Emarie” ~シンシアのロンドン物語~ 」
https://youtu.be/VVAPTAXbn5U
TVアニメ「GREAT PRETENDER」(グレートプリテンダー)メインPV第4弾 【CASE3:スノー・オブ・ロンドン】PV
https://youtu.be/-B_bngu3lBk
TVアニメ「GREAT PRETENDER」(グレートプリテンダー)メインPV第3弾 【CASE2:シンガポール・スカイPV】
https://youtu.be/XR4F-U8xVMQ
TVアニメ「GREAT PRETENDER」(グレートプリテンダー)メインPV第2弾
https://youtu.be/NB0-u9eRhPk
TVアニメ「GREAT PRETENDER」(グレートプリテンダー)公式プロジェクトPV
https://youtu.be/x1mrQERwL4Y
TVアニメ「GREAT PRETENDER」(グレートプリテンダー)メインPV第1弾
https://youtu.be/WUMAeUwxsCk
TVアニメ『GREAT PRETENDER』(グレートプリテンダー)ティザーPV
https://youtu.be/dr5yBBAR9Tg
©WIT STUDIO/Great Pretenders