『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』舞台挨拶レポート

11月15日（日）、TOHOシネマズ六本木で、11月13日（日）より全国ロードショーとなった『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』の舞台挨拶が行われた。

舞台挨拶には監督の湯浅政明のほか、武藤歩役の上田麗奈、武藤剛役の村中知、カイト役の小野賢章が登壇した。舞台挨拶は登壇者のNetflixで配信され、今回こうして劇場で編集版が公開されたことへの感謝の挨拶と、集まったファンの温かい拍手でスタート。

まず、「日本沈没」をアニメ化するにあたって意識したことやこだわりを問われ、湯浅監督は「日本という国と自分との関係を考えていなかった」と話し、「作品を作りながら国とどういう関係が望ましいのか、自分にとっての居場所は何処なのか考えるきっかけになりました。作品も皆さんにそういったことを考えてもらうきっかけになればと思って、Netflix版では”ひっかけ”をたくさん作って惑わすつもりで作りました」と作品の意図を明かしてた。続けて劇場版について「惑わす部分は少し減らしてすんなり観られるようになっています。（作中で）説明は多くないですが、答えは用意してある作品ですので、見終わった後に色々と想像して頂ければと思います」と劇場版への想いを語った。

キャスト陣へはこの作品に関わっての感想と劇場版を観ての感想を伺うと、上田さんは作品を振り返って「今まで考えていたようで考えていなかったことを見つめ直すきっかけになりました。今の年齢ではこう観えたけど、10年後、20年後観たらまた違った感想を抱くような気がします」と話し、劇場版について「Netflix版と見比べても違和感がありませんでした。たくさんカットした部分もあっただろうし、無くなっていると気付いた場面もありましたが、それでも1本観た時に、改めて一つの作品としての感想を感じることができました」と明かしてくれた。また、上田さんは音楽についても触れ「音楽も気持ちいい所で入ってきて音も対するこだわりも感じました。ぜひ皆さんにもいい音響を味わってもらいたいです」と話し、それを受けて湯浅監督からも音楽を担当した牛尾憲輔さんとの裏話も明かしてくれた。

また、自身が演じた武藤歩について上田さんは「とにかく素直で、純粋な普通の女の子なので、その辺りを表現できるように一生懸命歩に付いて行けるように意識していました。本当に大変でした」と明かしてくれた。

武藤剛を演じた村中さんは、「（湯浅監督が）意図して情報を与えない中、とりあえず思ったように演じてみて違ったら修正してもらうような形で録っていました。なので、分かり切っていない部分がかなりあったんですが、作品を通して観たらその時与えられた情報で一生懸命演じていたことは間違っていなかったんだなと思いました」と作品を振り返った。また、劇場版についてより家族に焦点が当たりやすくなって初めて見る方も観やすくなっていると話してくれた。
そして剛についてはあの両親あっての剛なんだろうなと感慨深く振り返り、「子供ならではの分かっているようで分かっていない。でも理解していて前に進むといった部分を頑張りました」と剛を演じる上でのこだわったポイントを明かしてくれた。

カイトを演じた小野さんは、以前からファンだった湯浅監督の作品に参加できることの喜びを明かした上で「この作品に関わって（作品に描かれていることは）フィクションじゃないなと改めて思いました。実際にこういった事態が起きた時に自分だったらどういうことをするんだろうと向き合った収録期間になりました」と作品を振り返り、続けてカイトについて「凄く個性的で縛られていないし群れない。他人の考えに影響されない自由なキャラクターだったので、楽しく演じさせて頂きました」と話した。

最後はキャストを代表して上田さん、湯浅監督からのメッセージが送られた。
上田さんは「この作品を見て大事にしていたいものを、ちゃんと大事にしてこれたかな、自分や周りの人や環境とも向き合えてこれたかなとすごく考えさせられました。作中の歩のラップがあるんですが、その中にセリフも印象的です。それぞれが前を向いて普通にちゃんと生きていく中で私たちが感じられることがきっとあるはずですので、しっかり見届けてもらえたら嬉しいです。」

湯浅監督「今コロナがあたったり、大変ですが自分たちで何とかできる問題なような気がしています。けど差別や人種の問題など、分かっていながらもどうにもできないことが続いています。なんでそういう事が起こるのかというのも、なかなかそうなっていないか確認する作業が普段取れていなかったりと、いつも問い続けていたいなと思っています。自分が日本人として日本に住んで得をしている中で、それに乗っかっていないか、ちゃんと義務を果たせているか、この作品を作って考えるようになりました。皆さんにも考えてもらえる時間になればと思います。『日本沈没』を楽しんでください」

『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』は全国劇場で公開中。また、制作陣のトークをイヤホンで聴きながら作品を鑑賞することができる「超解説！副音声上映」も実施中。

「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」公開記念舞台挨拶概要

●舞台挨拶日時＆会場
TOHO シネマズ六本木ヒルズ
2020年11月15日（日） 9:50の回上映後登壇
2020年11月15日（日） 13:25の回上映前登壇

●登壇者
上田麗奈（武藤歩役）、村中知（武藤剛役）、小野賢章（カイト役）、湯浅政明（監督）

「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」初日限定特典

■初日限定特典：「激レア原画ポストカード」

本作を象徴する、成長を遂げた歩の姿を描いた原画ポストカードを公開初日となる 11 月13 日（金）限定で配布します。
（原画：和田直也）

※11月13日（金）の公開初日のみの限定配布となります。
※数量限定。無くなり次第終了となります。

「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」超解説副音声上映概要

対象の映画館で、制作陣による“イヤホンで聴く副音声付き上映”を実施します。

＜期間＞
11 月13 日（金）～

＜コメンテーター＞
湯浅政明（監督）、牛尾憲輔（音楽）、吉田尚記（ニッポン放送アナウンサー）
※無料のスマートフォンアプリ「HELLO! MOVIE」を使って上映中に副音声を同時に聴く
サービスとなっています。

・対応 OS：iOS11.0 以上、Android OS4.2 以上
・副音声を聴くにはイヤホンが必要となります。
・端末の貸し出しは行っておりませんので、あらかじめご了承ください。
・STEP1、STEP2 は上映前にご準備ください。

▼STEP1 スマートフォンアプリ『HELLO! MOVIE』をダウンロード
▼STEP2 アプリを起動し、[音声ガイド映画リスト]より
〈【副音声版】日本沈没 2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-〉
を選択してダウンロード
▼STEP3 上映前にアプリを起動し、イヤホンで副音声を聴く
※詳細は公式サイトをご確認ください。

『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』本予告
https://youtu.be/_jiTCy98BMw

【STORY】
2020年、日本を襲った突然の大地震。ごく普通の家族、武藤家の歩と剛の姉弟は一家4人で東京からの脱出を始めるが、刻々と沈みゆく日本列島は、容赦なく彼らを追い詰めていく。極限状態で突きつけられる、生と死、出会いと別れの選択。
途方もない現実と向き合う中、歩と剛は、未来を信じ、懸命に生き抜く強さを身につけていく…

★作品詳細

日本沈没 2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-

11月13日劇場公開決定！

【配信】
Netflixで7⽉9⽇（⽊）全世界独占配信
エピソード：全10話

【スタッフ】
原作：小松左京『日本沈没』
監督：湯浅政明
音楽：牛尾憲輔
脚本：吉高寿男
アニメーションプロデューサー： Eunyoung Choi
シリーズディレクター：許平康
キャラクターデザイン：和田直也
フラッシュアニメーションチーフ：Abel Gongora
美術監督：赤井文尚伊東広道
色彩設計：橋本賢
撮影監督：久野利和
編集：廣瀬清志
音響監督：木村絵理子
アニメーション制作：サイエンスSARU

ラップ監修︓KEN THE 390

【キャスト】
武藤歩：上田麗奈
武藤剛：村中知
武藤マリ：佐々木優子
武藤航一郎：てらそままさき
古賀春⽣：吉野裕⾏
三浦七海：森なな⼦
カイト：⼩野賢章
⽦⽥国夫：佐々⽊梅治

【作品公式サイト】 http://japansinks2020.com/
【作品公式twitter】@japansinks2020

公式サイト https://www.netflix.com
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