アカデミー賞®にもノミネートされ、高畑勲監督も絶賛したフランスの映画監督シルヴァン・ショメ監督による大ヒット・アニメーション『ベルヴィル・ランデブー』が、＜三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー＞より7月16日(金)にブルーレイで発売、デジタル配信を開始する。
7 月 9日（金）より全国で順次公開され、2022 年には製作から 20 周年を迎え、今なお多くの人に愛され続けている傑作が初めてブルーレイ、デジタル配信で登場！
『ベルヴィル・ランデブー』は、2003年のカンヌ国際映画祭で特別招待作品として上映され、ニューヨーク映画批評家協会賞をはじめ多くの映画賞を受賞。フランス映画として初めてアカデミー賞®の長編アニメーション映画部門にノミネートされた。2021年2月10日Newsweek（電子版）が発表した批評家が選ぶ100本のアニメーション映画15位、21世紀のアニメーション映画の傑作(IndieWire)、トップ100アニメーション映画（ロッテントマト、94％フレッシュ）、100本のアニメーション映画(タイムアウト)など世界各国の名作アニメーション・ランキングに必ず選出される21 世紀を代表する傑作。
製作から20周年を間もなく迎える今も、多くの人に愛され続けているファニーでチャーミングな本作が、ブルーレイとデジタル配信でも楽しむことができる。
MESSAGE
20 年前の作品ですので、まだ観たことがない新しい世代の方々にお届けすることができて本当にうれしいです。
アニメーション作品は20年前と現在ではそれほど大きな違いはなく、さらにこの作品で描かれた詩的な世界は、時が経っても変わることはありません。皆さんに気に入っていただき、新しい世代のアニメーターたちの刺激になればうれしいです。日本の皆さんはすでに高畑勲監督や宮崎駿監督の作品から多くの影響を受けていると思いますが、それとは違うカルチャーのアニメーションをお見せできたらと思います。英語圏だけでなくフランスにも日本と同じようなアニメ映画の文化があります。私はミシェル・オスロ監督とともにそうした文化のパイオニアの一人であることを光栄に思っています。ぜひこの作品を愛し、その世界に浸って、楽しんでもらえたらと思います。
―シルヴァン・ショメ
極めて個性的な長編アニメーションの傑作。
そのあまりに突き放した人間の描き方に驚き呆れ、笑いながら超一流の表現を楽しんでいる
うちに、黙々と行動するおばあちゃんの健気さが、栄枯盛衰にめげない三つ子のたくましさが、ワン公のトラウマが、シャンピオンの哀れさが、要するに人生のほろニガさが惻々と伝わってくる。
アニメーション映画監督 高畑 勲
INTRODUCTION
おばあちゃん力全開 “人生に必要なのは腕力でも権力でもない”
孤独な少年シャンピオンが情熱を傾ける自転車レース。孫を不憫に思うおばあちゃんとの特訓が実を結び、遂にツール・ド・フランスに出場するもそこで、事件が。マフィアに誘拐された孫を追って、愛犬ブルーノとともにシャンピオン救出のための大冒険が始まります。協力してくれるのは老婆となった伝説の三つ子ミュージシャン。腕力では敵わないが人生経験と知恵そしてユーモアと愛で数々の難局を乗りきっていきます。
2D手書きアニメーションの可能性と創造力を証明する
2000年代に入り、多くのアニメーション作品が手書きから CG 作品に軸足を移していった時代に３D の技術を取り入れながらも、手描きにこだわりニューヨークやパリ、モントリオールなど現実の風景をもとに架空の都市ベルヴィルを構築し、デフォルメされたユーモラスな登場人物たちが生き生きと動く世界は、今見ても全く古びることがありません。
絵にひきこまれ、物語に裏切られる
バンド・デシネ作家からキャリアをスタートさせたシルヴィアン・ショメ監督の映像は台詞の少なさに反比例するかのように、多くを語ります。見る者の常識を心地よく裏切っていく展開は、いつの間にか画面から目を離せなくする不思議な力を持ち、アンバランスな体つきや奇妙な動き、個性的な登場人物など細部にまで皮肉やユーモアが効いています。
50年代へのオマージュ
監督が敬愛するジャック・タチ、マックス・フライシャーのアニメーション、チャーリー・チャップリンら監督が子供時代を過ごした50 年代を彩るさまざまな著名人へ、愛に溢れたオマージュが捧げられています。時代の空気を感じるとともに随所に散りばめられた、あそび心たっぷりのたくさんの仕掛けも見逃せません。
もうひとつの主人公
アカデミー賞歌曲賞にノミネートされた主題歌、ジャンゴ・ラインハルトへのオマージュ、 “伝説の三つ子”が歌うスウィンギング・ジャズ、バッハやモーツァルトと自由自在な音楽が、映画にぴたりとよりそい、目のみならず耳も楽しませてくれます。
STORY
戦後まもないフランス。内気で友達のいない孫のシャンピオンに、三輪車を買い与えたおばあちゃん。シャンピオンは夢中になり、来る日も来る日もおばあちゃんの指導のもと厳しいトレーニングを重ね、ついに世界最高峰の自転車競技の祭典、ツール・ド・フランスに参加するまでになる。しかし、レースの最中にシャンピオンが謎のマフィアに誘拐されてしまう…。
最愛の孫を救うため、海を越えて摩天楼そびえ立つ巨大都市“ベルヴィル”に辿り着いたおばあちゃんと愛犬・ブルーノ、そして偶然出会った陽気な三つ子の老婆達による不思議な大冒険が始まる！
STAFF＆CAST
《声の出演》
ジャン＝クロード・ドンダ
ミシェル・ロバン
モニカ・ヴィエガス
《スタッフ》
監督・脚本・絵コンテ・グラフィックデザイン：シルヴァン・ショメ
美術：エフゲニ・トモフ
作曲・編曲：ブノワ・シャレスト
製作総指揮：ディディエ・ブリュネール（レ・ザルマトゥール）
製作プロダクション：レ・ザルマトゥール
シルヴァン・ショメ（Sylvain CHOMET）
1963 年フランス生まれ。
自身でストーリーを書き、監督した短編「老婦人と鳩」が高く評価され、英国アカデミー賞、アヌシー国際アニメーション映画祭グランプリ受賞やアカデミー賞ノミネートなど、多くの賞を受賞した。2003 年初長編作『ベルヴィル・ランデブー』が公開され、世界中で興行的成功を収めると共に批評家にも高く評価され、アカデミー賞２部門（長編アニメーション映画賞・歌曲賞）にノミネートされた。2006年には短編オムニバス映画『パリ、ジュテーム』の中の７区「エッフェル塔」で実写短編を監督。続く 2010 年にジャック・タチの未完の脚本をもとにしたアニメーション映画『イリュージョニスト』を公開、監督に加えて音楽も担当した。この作品はヨーロッパ映画賞とセザール賞の最優秀アニメーション映画賞を受賞し、ゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞にノミネートされた。2013 年に初の長編実写作品『ぼくを探しに』を公開。2020 年 9 月フランス、ノルマンディにあるバイユーにアニメーション学校、Sylvain Chomet Animation Academy the SChool を開校。
レ・ザルマトゥール(Les Armateurs)
1994 年設立のフランスの映画、テレビシリーズの製作会社。
25 年の歴史の中で『キリクと魔女』(1998)、『ベルヴィル・ランデブー』(03)『ブレンダンとケルズの秘密』（09）『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』(12)などを製作しフランスの重要な製作会社の一つに成長した。アカデミー賞に 4 回ノミネートされセザール賞をはじめ多くの映画祭で受賞歴を持つ。
商品データ ＜発売日：2021年7月16日(金)＞
【商品名／原題】
ベルヴィル ・ランデブー ／ Les Triplettes de Belleville（AKA: BELLEVILLE RENDEZ-VOUS) / THE TRIPLETS OF BELLEVILLE
【価格】5,170 円（税込）
【商品番号／POS コード／本編】VWBS7224 ／ 4959 241 78044 7 ／ 約 80 分
【音声】フランス語（2.0ch DTS-HD マスターオーディオ）
【字幕】日本語字幕
【画面サイズ】 16:9 ワイドスクリーン、1920 ×1080p
【映像特典】 劇場用予告編
【発売】 ウォルト・ディズニー・ジャパン
★公式サイト：child-film.com/Belleville
★商品に関してはこちら：https://www.disney.co.jp/studio/ghibli/0620.html
© Les Armateurs / Production Champion / Vivi Film / France 3 Cinéma/ RGP France / Sylvain Chomet