2023年1月8日、TOKYO MXほかにて順次放送開始のアニメ『ノケモノたちの夜』(原作:星野真/少年サンデーコミックス刊)の続報が到着!
今回は公式サイトで連載中の「アニメモノの夜 ~星野真先生と行くアニメ裏側探訪~」の第5弾が公開された。
最終回となる今回の対談相手は、脚本、音響監督にも名前を連ねる監督の山本靖貴さんです。
公式サイトでは対談記事の全編が公開されているので、ぜひチェックしてもらいたい。
公式サイト:https://nokemono-anime.com/special/taidan_5/
アニメモノたちの夜 ~星野真先生と行くアニメ裏側探訪~』
その5:星野真(原作)×山本靖貴(監督)
『ノケモノたちの夜』原作者の星野真先生と一緒にアニメ制作の裏側を探るインタビュー企画。
第5弾は、監督の山本靖貴さん。原作漫画を預かり、アニメーションとしてさらに磨き上げていく思いを伺いました。(※少々ネタバレを含みます)
見た目の年齢と毛並み感に苦労したキャラクターデザイン
——まずは、原作を読まれた時の印象を教えて下さい。
山本:先にお話が行っていた脚本の山下(憲一)さんからの紹介で、監督をお願いしたいというお話を貰いました。ただ、自分はいつも原作を読んでからじゃないと仕事を受けるかどうかは答えられないということにしているので、まず1回原作を読ましてもらって……。自分の好きなタイプの作品でもあったので、監督をやらせてもらいますとお返事をしました。
——好きなタイプというのは?
山本:少年漫画なので、作品的にあんまりひねくれていないというか、スタイル的には王道な展開だし幅広い層に見てもらえるというところが1つ。あとは、やっぱりキャラクターに魅力がある作品じゃないと自分も入り込んだり感情移入できないので、そこはすぐ好きになれるキャラクターだなというのもあって、そこが2つ目のポイントですね。
——監督になって、最初に手掛けたお仕事はなんでしょうか?
山本:どんな作品でも、自分は基本的にはまず「原作のテイストをどう活かすか」を大切にします。キャラクターのデザインに関しては、コミックスの巻数がたくさん出ている漫画だと、冒頭と後半とでキャラクターの雰囲気も違ったりしますよね。作者さんの絵柄の変化もありますし、キャラクターが成長して外見などの変化もあったり。それをアニメで細かく追うことは基本できないんです。デザインを1個作ったら、よっぽど時間の経過が、10年後とかじゃない限りはそんなに変えられません。だから、どこにデザインの的を絞るかみたいなのはやりますね。
——今作では悪魔という存在が出てきます。
山本:悪魔とはいえ獣ベースなので、アニメにした時になんかつるっと硬い感じじゃなく、ふさふさな毛並みの獣感みたいなものが出せるといいなというのはありましたが、それを絵で表現するって結構難しいんですよね。そこがどれだけ出来ているかみたいなところは放送を観ていただくしかありませんが、こちらとしてはちょっと大事にしたポイントになります。
星野:毛並み感とても良かったです。アップになるとツヤみたいなのも入ってるじゃないですか。手間が掛かることは自分も描いていてわかるので、これを動かしていただけるのは凄いな、大変だろうなっていうのは感じました。
アニメだからこその空間演出
——絵コンテ作業について伺えますか? 第1話は山本監督は担当されています。
山本:第1話のコンテを見てもらえれば、この作品のテイストはこうだよっていうのが分かる状態にしています。でも第1話はちょっと特殊で、ウィステリアは絶望の中にいる状況で、マルバスも人生に退屈してるみたいな部分もありますから、そんな2人の感情とその世界観の空気感っていうんですかね。画面作りに関しても光と影の演出だったりとか、そういうところに関しては特に注意してやらなければいけない話数でした。
あとは、マルバスの凄さみたいな部分をどれだけ出せるのか、第1話でガンと印象づけたいというのがあったので、原作と違う表現の仕方という意味では、さらに強化したみたいなところはあります。
——マルバスの戦いをどう描くのかも楽しみです。
山本:マルバスは炎の能力の使い手ですから、やっぱり炎の表現ですよね。第1話でも炎がガンガン出てきますし、そこはちょっと印象付けられたかなと思います。また、原作だと第1話にスノウはほとんど出てこないんですけど、やっぱり彼も重要なキャラクターなので「スノウってどういう人なの?」「どういう戦い方をするの?」というのも第1話で足しています。スノウは悪魔払いなんですが、原作ではそういう職業を踏まえた戦い方をなかなか見る機会がなかったので、それをやりたいなというのもありました。
——星野先生はシナリオだけでなく絵コンテもご覧になっているそうですね。
星野:やっぱり動きがあると(絵や構図で見られると)、全然自分の引き出しとは違う、動きが連続しているアニメならではポーズの映し方とかが凄く面白くて。「これ、漫画書く前に見せてもらいたかった」「これがあったら、漫画でもその通りに描いたのに」みたいな感じで、勉強になりつつ見せていただきました(笑)。
——先の対談でも伺いましたが、同じ物語なのにカメラワークが違うんですね。
星野:そうなんです。特に第1話の最初の方のシーンで、ウィステリアとマルバスが屋根裏部屋で一緒にいるところの映し方とか。自分でいうのはなんですが、漫画とは違う空間の広がりを感じるカメラワークで。「ああ、なるほどな」というのがいっぱいあって、見られてラッキーみたいな(笑)。あとは、絵コンテに監督がさらっと描いた絵柄が可愛いかったです(笑)。
欲張りな監督と、漫画へのフィードバック
——監督が考えている作品全体の方向性について伺えますか。
山本:基本的には、原作のテイストを変に変えたりする意図ではなく、より良い方向で純度を高めていくみたいな形で考えています。原作には楽しめるポイントがたくさんあります。前半はキャラクターが大人っぽい雰囲気を持っていたり、舞台がイギリスのロンドンで街並みの雰囲気があったり、悪魔のテイストもあるファンタジー感などなど。
そういう原作の面白いポイントをとにかく取りこぼしたくないんです。ポイントを絞るというよりは、もう全て楽しんでもらいたい気持ちがあってやってますね。多分性格が欲張りなんです(笑)。ただ、原作が少年誌で掲載されていたこともあって、結構コミカルのテストが多いんですけど、そこらへんはちょっと減っちゃってるかもしれないです。でも、がっつりやるときは……。ちょっと崩し絵というか、マルバスとかの可愛い絵が大好きなので。そういうところはしっかりやっています。
——監督の欲張り感っていうのは先生も感じましたか?
星野:もちろんです。本当に「ここ、なくなっちゃったな」と感じたことは全然なくて、完成した映像も一部観させていただきましたが、本当に全て入れて、それが色んな要素があることで雑多になっているというのでは一切なく、まるでレインボーの綺麗な玉のように(笑)。本当にバラエティに富んだいい作品になっています。
山本:よく入りましたよね。私も最初入らないと思ってて。
星野:毎回、シナリオを貰う度に「これ、入るんですか?」「大丈夫ですか」って思っていました(笑)。
——最後に、放送を楽しみにしてるファンのみなさんに監督から一言お願いします。
山本:原作ファンのみなさんにはもちろん観て欲しいです。また、このアニメをきっかけに『ノケモノたちの夜』という作品に出会った人には、アニメを見た後に原作漫画を読んで欲しいです。原作から変えている部分、オリジナルな部分もあったりするのでどちらも楽しめると思います。子供でも大人でも楽しめます。なんなら家族で観て欲しいぐらいの作品なので、幅広い人に観ていただければと思います。あとは、獣好きは特に必見かなということですかね(笑)。
——毛並み感とか?
山本:そうですね。犬や猫好きな方にも是非。犬猫というと相当幅が広がりますね(笑)。
——今回で対談企画も最後になります。星野先生、いかがでしたか?
星野:本当に楽しかったです。個人差はあると思いますが、漫画家はどうしても閉じこもって作業をしがちで、同業者ともあまり話す機会がなかなかありません。この企画で、同じクリエイターでもちょっと違う分野の、それも一線で活躍されてる方々とたくさんお話できて、もの凄く幸せでした。また、私の「ザ・憧れてた世界」を見せていただけて、かつて確かに厳しい世界ではあるけれども、それでもこの業界を目指した事には十分な価値があったんだと思えました。まだまだ他にもたくさんエンタメに関わる素敵な景色は他にもまだいっぱいあると思いますので、今後そんな景色にたくさん出会えるよう自分も邁進していきます。
全編は公式サイトをチェック!
https://nokemono-anime.com/special/taidan_5/
インターネットラジオステーション<音泉>にてWEB ラジオ配信決定。お便り募集中!
番組名は『TV アニメ「ノケモノたちの夜」ラジオ』。
パーソナリティはマルバス役の小西克幸さんです。
配信日は 2023年1月6日予定。
ときにはゲストをお呼びし、アニメの魅力を深堀り!
アニメの最新情報もお届けします。
配信に先駆け、番組ではメールを大募集!
各コーナー宛のメールや、小西さんへの質問・メッセージをお寄せください。
宛先は、nokeani_radio@onsen.ag 宛て、またはインターネットラジオステーション<音泉>の番組ページの投稿フォームから送ることができますよ。
コーナー一覧や詳細は、インターネットラジオステーション<音泉>まで。
https://www.onsen.ag/program/nokeani_radio
☆作品詳細
ノケモノたちの夜
2023年1月より放送開始
TOKYO MX 1月8日より毎週日曜日 22:00~
読売テレビ 1月9日より毎週月曜日 26:29~
BSフジ 1月10日より毎週火曜日 24:00~
〈スタッフ〉
原作:星野 真 「ノケモノたちの夜」 (小学館「少年サンデーコミックス」刊)
監督:山本靖貴
シリーズ構成:山下憲一
脚本:山下憲一、ハラダサヤカ、山本靖貴
キャラクターデザイン:大沢美奈
モンスターデザイン:鈴木勘太
総作画監督:大沢美奈、鈴木光
美術監督:田尻健一
美術設定:泉寛
色彩設計:山上愛子
撮影監督:大槻綾子(アニモキャラメル)
編集:宇都宮正記
音響監督:山本靖貴
音響制作:スタジオマウス
音楽:堤博明、橋口佳奈
音楽制作:ポニーキャニオン
アニメーション制作:葦プロダクション
〈キャスト〉
ウィステリア:竹達彩奈
マルバス:小西克幸
スノウ:逢坂良太
ダイアナ:今柳りさ
ナベリウス:諏訪部順一
団長:置鮎龍太郎
タケナミ:熊谷健太郎
アスタロト:小林ゆう
ルーサー:小野友樹
ダンタリオン:武内駿輔
シトリ:松岡禎丞
モリー:森永千才
ハリエット:小田果林
ホームズ:古川慎
ワトソン:阿部敦
イベルタ:高島雅羅
スタンリー:高橋英則
ビビアン:佐伯伊織
ルシア:伊藤静
シュラ:西山宏太朗
オープニング:竹達彩奈「明日のカタチ」
エンディング:Hakubi「Rewrite」
公式HP:https://nokemono-anime.com
公式Twitter:@nokemono_anime
【原作コミック情報】
『ノケモノたちの夜』全8巻
小学館「少年サンデーコミックス」刊
原作:星野 真
オープニング情報
★オープニングアーティスト
竹達彩奈
アーティストとして活躍する本作の主人公、ウィステリア役竹達彩奈の 12th シングル!
TVアニメ『ノケモノたちの夜』オープニング主題歌。
「明日のカタチ」
2023年3月1日(水)発売
■初回限定盤(CD+Blu-ray)
品番:PCCG-02220
価格:\2,200(税込)
【収録内容】
M1.明日のカタチ *TV アニメ「ノケモノたちの夜」OP 主題歌
作詞・作曲・編曲:毛蟹(LIVE LAB.)
M2. タイトル未定
M3. 明日のカタチ TV size ver. M4. 明日のカタチ Instrumental
M5. タイトル未定 Instrumental
【初回限定盤特典】
・「明日のカタチ」MUSIC VIDEO ・「明日のカタチ」MUSIC VIDEO MAKING
収録のBD付き
■通常盤(CD Only)
品番:PCCG-02221
定価:\1,500(税込)
【収録内容】
M1. 明日のカタチ *TV アニメ「ノケモノたちの夜」OP主題歌
作詞・作曲・編曲:毛蟹(LIVE LAB.)
M2. タイトル未定
M3. 明日のカタチ TV size ver. M4. 明日のカタチ Instrumental
M5. タイトル未定 Instrumental
*描きおろしアニメイラストジャケット仕様
★エンディングアーティスト
Hakubi
2017年結成、京都発スリーピースバンド「Hakubi」。
地元京都を中心に全国で活動中。Vo/Gt. 片桐が紡ぎ出すストレートな言葉とその弱さを押し殺すように訴えかける力強い歌声が早耳のリスナーから支持を受け、MV「夢の続き」は YouTubeにて330万回再生を突破。2020年USENインディーズ年間ランキングでは「午前4時、SNS」が4位にランクインした。2021年9月8日にリリースしたメジャーデビューアルバム「era」はCDショップ大賞2022に入賞、日本テレビ「バズリズム 02」『これがバズるぞ 2022』では5位にランクインするなど、今最も注目を集める新世代バンド。VIVA LA ROCK、京都大作戦、JOIN ALIVE、RADIO CRAZY など全国各地の大型フェスにも次々と出演、入場規制となるステージもあり、ライブでもその勢いは止まらない。11月に恵比寿ザ・ガーデンホールにて行われた初のホール公演は即日完売!
「Rewrite」
2023年1月15日(日)発売
[配信リンク] https://Drake.lnk.to/Hakubi_Rewrite
TVアニメ『ノケモノたちの夜』第2弾PV
https://youtu.be/dSQ1oBUuoGA
TVアニメ『ノケモノたちの夜』第1弾PV
https://youtu.be/C1zd9YnUUpQ
(C)星野 真・小学館/「ノケモノたちの夜」製作委員会