『劇場版ポールプリンセス!!』音楽を担当する作曲家・東⼤路憲太さんインタビュー！主題歌「Starlight challenge」をはじめ、楽曲の制作秘話も！

ポールダンスの真の美しさに魅せられ、⼈⽣を変えていく少⼥たちの努⼒と成⻑を描き、Youtubeオリジナルアニメとしてスタートした『ポールプリンセス!!』。
2023年初冬には少⼥たちの次なる挑戦を描く『劇場版ポールプリンセス!!』が公開が予定している。

今回、本作の主題歌「Starlight challenge」をはじめ音楽を担当している東大路憲太さんにインタビュー！

東大路さんが作曲・編曲を務めた「Starlight challenge」のこだわりや星北ヒナノ（CV.土屋李央）「Wish upon a polestar」や蒼唯ノア（CV.早見沙織）「眩暈の波紋」の楽曲裏話を中心に『ポールプリンセス!!』の魅力を楽曲面から伺いました。

――『ポールプリンセス!!』（以下『ポルプリ!!』）での楽曲制作の依頼が来た時のお気持ちは？

元々私自身が女の子が頑張る物語が好きだったんですが今までもあまりそういうコンテンツに関わる機会が無く、今回ようやく自分が好きなテイストの作品に関われるなというので、嬉しかったのを覚えています。

――東大路さんご自身も『ポールプリンセス!!』の企画の早い段階から関わっていると伺ったんですが、初めて完成した映像を観た時の印象はいかがでしたか？

CGの作品で曲に合わせてダンスする映像は、これまでも割と目にする機会は多かったんですが、
光の当たり方とか、圧倒的に繊細な映像に仕上がっていてめちゃめちゃ力が入っているなと、初めて映像を見た時に感じました。

――ちなみに東大路さんは生でポールダンスを観た経験はありましたか？

作品に関わることになってスタッフの方たちと一緒にポールダンスのショーを観に行ったのが初めてでした。

――ポールダンスと言えば昔の洋画などの影響からか官能的なダンスというイメージを持たれている方も多いかと思いますが、東大路さんご自身は生でポールダンスを観られた時にどんな印象でしたか？

僕は元々ポールダンスというものをほとんど知らなかった状態で、『ポルプリ!!』の企画書やキャラクターのデザインを先に見ていたので、どちらかといえば爽やかなイメージを最初持って、実際に観るとすごく野性味もあって魅惑的で、世に言うポールダンスのイメージはこっちなんだなと本物を観た時に逆に衝撃でした。
『ポルプリ!!』のイメージがあったのですごくびっくりしましたね。

――一言で音楽といっても作品によって関わり方があると思うのですが、今作ではどれくらいの密度で関わられたのでしょうか。

確かに今まで自分が経験したものに比べると、かなり密に関わらせていただいていますが、
プロデューサーさんから頂いたアイディアを広げるのが自分の役割なので、そういう意味だと他の作品とはそれまで大きく変わらないです。
とはいえ、スタッフの顔を知って、皆さんと何回もお会いしたりすることで、この人たちに喜んでもらいたいというモチベーションは関わる時間が長くなることで強くなった気がします。
どういう風に変わったよとか、リアルタイムでお話を伺えていたので、そういう意味では密だったかもしれません。
歌のレコーディングの度にCGの乙部善弘さんから途中まで完成している映像を見せていただいたり、本当に毎週レコーディングで歌を録る度に新しい映像が出来ているみたいな感じでした。

――それは面白いですね。制作途中の映像を観たことで音楽にも何らかの影響はありましたか？

もちろんありました。
例えば早見沙織さんがキャラクターボイスを担当している蒼唯ノアちゃんが歌う「眩暈の波紋」という曲は、曲を作る前に仮で踊っている映像があった事で、より完成像をイメージしやすくなった記憶があります。

――CGディレクターの乙部さんとの間のやり取りで印象に残っているエピソードはありますか？

それこそ江副監督や乙部さんは毎回レコーディングにいらっしゃる位音楽に興味を示してくださって、すごくありがたいなと思いながらレコーディングしていたのを覚えています。
（星北）ヒナノちゃんの「Wish upon a polestar」でも、ヒナノちゃんにはすごく思い入れがあって、キャラ感を出したいなと思って作った曲だったので、
乙部さんがすごく喜んでくださって、こんなに褒めていただけるのかって思う位色々コメントもくださって、それが滅茶苦茶嬉しかったです。

『ポルプリ!!』楽曲制作の裏話
東大路氏の主題歌のこだわりやキャラクターソングの印象は…

――劇場版の主題歌「Starlight challenge」は当初からイメージされていたんですか？

最初はキャラクターのデザインと企画書だけがある状態で、プロデューサーの方から大まかな曲のイメージを発注書という形で頂きました。
その時に細かい所でプラネタリウムの星を表現するとか、風を昇っていく感じで表現するという所はもちろん大事にしているんですが、主題歌という事で一番思い入れがありますね。

主題歌はコードとメロディーをシンプルに、ピアノで弾いた時にそれだけでちゃんといいなと思えるものになってないといけないと思っているんです。
声優さんの声も分からない状態だったんですが、主題歌に関してはキャラソンとは違って、何回聴いても味がするメロディーをちゃんと書くということに時間を使った記憶があります。

――メインキャスト4名が歌唱されていますが、歌い分けは意識されるんですか？

一人でずっと歌うわけではないということは分かっていたんですけど、歌い分けを考えるというよりは、ちゃんとクラシックの歌曲のように一本筋が通ったメロディーを書きたいと思っていました。
なので、あまりここでこのキャラが歌ってみたいなことは何も考えずに、音楽然として作りました。

【ポールプリンセス!!】「Starlight challenge」リリックPV
https://youtu.be/QMMRX6dGhM8

――個々のキャラクターソングについても伺えればと思います。
ヒナノは東大路さんが好きだとおっしゃっていた頑張る女の子像に正にぴったりな女の子ですが、彼女が歌う「Wish upon a polestar」はどういったところから制作されたのでしょうか。

「Wish upon a polestar」を制作したのはヒナノの声が土屋（李央）さんに決まっていて、主題歌「Starlight challenge」のレコーディングで土屋さんの歌声を聞いた後でした。
自分の中で土屋さんの声の良い所が分かっている状態という事で、メロディーやコードを書くとかじゃなくて、どんな風に、どんなニュアンス、どんな表情で歌ってほしいというのが頭の中でイメージ出来ていたので、メロディーラインを作る所からはじめました。

――やっぱり歌う方の個性や歌声を掴んでいると楽曲のイメージを広めやすいということはあるんでしょうか？

そうですね。やっぱりメロディーを書くんじゃなくて、歌ってほしいものを書くというイメージなので、それが決まっていると、より寄り添ったものを作れるっていうのはあると思います。

――ちなみに土屋さんの歌声にはどんな印象を持ちましたか？

すごく柔らかくて、エアリーで、フレーズの繊細な息遣いや声の揺れるあどけない感じ、未完成な感じとか、繊細な呼吸一つがすごく際立っている。
そういう所がすごく魅力的だなと思います。

――公開されているポールダンスショームービーはプラネタリウムで踊る印象的な映像ですが、映像を観た印象はいかがでしたか？

自分が曲でやろうとしたことを乙部さんが何倍にも膨らませて下さって、すごく感動しました。

YouTubeオリジナルアニメ「ポールプリンセス‼」星北ヒナノ（CV.土屋李央）ポールダンスショームービー
https://youtu.be/lzqfQPreWMw

――続いて蒼唯ノアの「眩暈の波紋」という曲はどういった所から制作されたのでしょうか。

最初はもうちょっと艶やかな赤っぽいイメージの曲を作ろうとしていたんですが、最終的に今の青のイメージで大人っぽい方向の曲になりました。制作当初から二面性をコンセプトとして、サビでの表現の仕方を静かで凛とした所からドラマチックな桜吹雪のシーンに繋げるみたいな。
そういう意味での二面性は意識して作っています。曲の中での振れ幅ですね。
和のテイストも元々コンセプトだったので、なるべく和を感じられる弦だったり、琴や太鼓などを使って、なるべく世界観を邪魔するようなものは入れないように意識しています。

――早見さんのレコーディングはいかがでしたか？

素晴らしかったですね。
本来はレコーディングでエンジニアさんと一緒に「ここもちょっとこうして」とか、色々とディレクションするんですが、ただただみんなで「いい歌聴かせてもらったね」という気持ちになりました。
作る時も早見さんの歌声を頭の中で流しながら作るので、これを早見さんに歌ってほしいというメロディーを考えていったんですけど、それがバッチリハマりましたし、さらにそれを何倍にもしてアウトプットしてくださるので、すごい方です。

――ノアにはどんな印象を持たれましたか？

ユカリとの関係でユカリの足りない所を後ろから支えてあげている。
本当の意味でエルダンジュを裏で支えている人ですね。

――「眩暈の波紋」のポールダンスショームービーをご覧になった印象はいかがでしたか？

他のキャラクターと全然違う色使いだったり、空気感がすごく表現されていますよね。
最後のサビに入る前に静かなシーンから、扇子を投げてからバッて場面が変わって最後のサビに入る所は、曲的にも盛り上げて対比がある所で自分的にも意識した所だったので、すごく格好いい演出になっていて、そこが一番好きです。

YouTubeオリジナルアニメ「ポールプリンセス‼」蒼唯ノア（CV.早見沙織）ポールダンスショームービー
https://youtu.be/Gf6T8vJiwPA

――東大路さんご自身が作曲した曲以外の楽曲のレコーディングでもディレクションされていますが、ご自身の楽曲以外で印象に残っている楽曲はありますか？

やっぱり（紫藤）サナの楽曲がSNSの反応もすごかったし、ポールダンスでこんな動けるんだと思う位ダンス自体もすごくアクロバティックですごいなと思いました。

――7月26日には主題歌「Starlight challenge」とキャラクターソング・アルバム「ポールプリンセス!! -Solo Pole Song Album-」がリリースされました。

アルバムはキャラクターそれぞれ個性が全然違うように、一曲一曲キャラが立っています。
想像以上に色んなバリエーションがあって楽しめるものになってるんじゃなでしょうか。
「Starlight challenge」の方は4人それぞれレコーディングをしていて、コーラスやハモリとかも多くて、すごくミックスやレコーディングにたくさん時間使って作った曲なので、皆さんにたくさん聴いていただけると嬉しいです。

――2023年初冬には『劇場版ポールプリンセス!!』の公開を控えています。東大路さん的な見所は？

劇場版はWEBアニメとはまた違ったキャラクターの側面が見えたり、
ヒナノちゃんが結構印象が変わって見えたりすると思うんで、その辺は楽しみにしてもらいたいです。
やっぱり頑張る女の子というのはすごくエモくて泣ける所もあったり、僕はめちゃめちゃ好きな作品だと思いましたので、ぜひ楽しみにしていただけると嬉しいです。

了

東大路憲太氏が手掛けた主題歌「Starlight challenge」のシングル、そしてヒナノをはじめ、各キャラクター達のポールダンスショームービーに使用されているキャラクターソングを1枚にまとめたアルバムは好評発売中。
『劇場版ポールプリンセス!!』は2023年初冬公開予定となっている。

＜主題歌シングル＞

「ポールプリンセス!! Starlight challenge」
2023年7⽉26⽇(⽔)発売

■「ポールプリンセス!! Starlight challenge」
歌︓星北ヒナノ（CV.⼟屋李央）・⻄条リリア（CV.鈴⽊杏奈）・東坂ミオ（CV.⼩倉唯）・南曜スバル（CV.⽇向未南）
発売⽇︓発売中
価格︓1,650円（税込）

◇収録内容
１︓主題歌「Starlight challenge」
歌︓星北ヒナノ（CV.⼟屋李央）・⻄条リリア（CV.鈴⽊杏奈）・東坂ミオ（CV.⼩倉唯）・南曜スバル（CV.⽇向未南）
２︓主題歌「Starlight challenge」（Inst Ver)
３︓Special Audio Drama『みんなで交換⽇記』
４︓Special Audio Drama『はじまりの場所』

◇初回封⼊特典
スペシャルブロマイド

＜キャラクターソングアルバム＞

「ポールプリンセス!! -Solo Pole Song Album-」
発売中

■「ポールプリンセス!! -Solo Pole Song Album-」
発売⽇︓2023年7⽉26⽇
価格︓3,300円（税込み）

◇収録内容
1.「Wish upon a polestar」
歌︓星北ヒナノ（CV.⼟屋李央）
2.「とびきり上等☆Smile︕」
歌︓⻄条リリア（CV.鈴⽊杏奈）
3.「マジカル☆アイデンティファイ〜3・2・1の魔法〜」
歌︓東坂ミオ（CV.⼩倉唯）
4.「リメイン」
歌︓南曜スバル（CV.⽇向未南）
5.「Queen of Fairy Sky」
歌︓御⼦⽩ユカリ（CV.南條愛乃）
6.「Avaricious Heroine」
歌︓紫藤サナ（CV.⽇⾼⾥菜）
7.「眩暈の波紋」
歌︓蒼唯ノア（CV.早⾒沙織）
8.「Wish upon a polestar」（Inst Ver)
9.「とびきり上等☆Smile︕」（Inst Ver)
10.「マジカル☆アイデンティファイ〜3・2・1の魔法〜」（Inst Ver)
11.「リメイン」（Inst Ver)
12.「Queen of Fairy Sky」（Inst Ver)
13.「Avaricious Heroine」（Inst Ver)
14.「眩暈の波紋」（Inst Ver)

◇初回封⼊特典
複製キャラサイン⼊りポールダンスショーカード（全7種のうちランダムで1種同封）

＜キャラクターソングアルバム＞「ポールプリンセス!! -Solo Pole Song Album-」試聴動画
https://youtu.be/N8fl7MjlKms

あらすじ

ポールダンスに出会い、⼈⽣を変えてゆく少⼥たちの努⼒と成⻑のストーリー

星北ヒナノは、ごくごく普通の控えめな17歳。
幼いころから、おばあちゃんの営むプラネタリウムが⼤好きだったが
そのプラネタリウムをたたもうとしていることを知り、おばあちゃんとプラネタリウムのために
何か⾃分にできることはないかと悩んでいた。

そんな中、ヒナノは偶然、星空の下で⼀本の棒に掴まり、美しく舞う⼥性を⽬撃する。
憧れていた夜空の星に⼿が届きそうなほど、美しく上に昇っていくそのショーに衝撃を受けて
これをプラネタリウムの中でステージをすれば、お客さんも集まって盛り上げられるかもしれない、と
幼馴染のリリアにも背中を押され、ようやく駅前に⾒つけたポールダンス教室の扉を開けたのだった。

しかし、室内は活気が無く、美しいショーをしていた時とは別⼈でやさぐれた様⼦の講師、アズミがいた。
「え︖ ポールダンスをやりたい︖ 残念ね、もうここ閉めることになったの」
ようやく⾒つけた希望を失い、残念そうなヒナノとリリア。
その寂しそうな顔を⾒て、アズミはついつい、
「…⽣徒を４⼈集められたら、⽉謝で家賃が払えるから再開してもいいわよ」
と⾔ってしまうのだった。

ヒナノとリリアはさっそく仲間集めを開始し、ポールダンスの世界に⾶び込む︕

☆作品詳細

劇場版ポールプリンセス!!

「ポールプリンセス!!」公式YouTube配信で中︕
『劇場版ポールプリンセス!!』2023年初冬公開決定︕

〈キャスト〉
星北ヒナノ：⼟屋李央
⻄条リリア：鈴⽊杏奈
東坂ミオ：⼩倉唯
南曜スバル：⽇向未南
御⼦⽩ユカリ：南條愛乃
紫藤サナ：⽇⾼⾥菜
蒼唯ノア：早⾒沙織

芯央アズミ：釘宮理恵

〈スタッフ〉
監督︓江副仁美
脚本︓待⽥堂⼦
CGディレクター︓⼄部善弘
キャラクター原案︓トマリ
⾳楽︓東⼤路憲太
⾳楽制作︓avex pictures
ポールダンス監修︓KAORI（STUDIO TRANSFORM)
アニメーション制作︓タツノコプロ
原作︓エイベックス・ピクチャーズ／タツノコプロ