公開から約半世紀を経たSFアニメの金字塔『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ。
最新鋭の4Kスキャン&4Kリマスター技術で蘇る『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』が、12月8日(金)より公開中、続く『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が2024年1月5日(金)に公開と、2ヵ月連続劇場再上映される。
そんな『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』が12月10日(日)に公開記念トークイベントを実施。
主題歌・ささきいさおさんと、音楽を担当した宮川泰さんのご子息でリメイクシリーズの音楽を担当する宮川彬良さんが登壇し、放送当時の話に花を咲かせた。
『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』4K リマスター 公開記念トークイベント
■日時:12月10日(日) 15:20~15:50
■場所:新宿ピカデリー
■登壇者(敬称略):ささきいさお(歌手/斉藤始役)、宮川彬良(作曲家)
『宇宙戦艦ヤマト』は来年2024年にアニメ放送開始50周年を迎える。約50年、主題歌を歌ってきたささきさんは「まさか50年にわたって歌い続けるとは想像もしていませんでした。みなさんの後押しで長い旅路を歌い続けられています」と感謝。歌うときには少しでも当時の歌唱に近づけようと苦労しながら準備をしていると前置きしたが、「今日はトークなので準備はなし。気楽な気持ちです」と話し、笑いを誘っていた。言わずもがな、宮川彬良さんは、ささきさんが歌った主題歌の作曲を手がけた宮川泰さんのご長男で、『宇宙戦艦ヤマト2199』から続くリメイクシリーズでは、音楽を担当している。「本当はここに父がいるべきだとは思いますが、父の背中とその音楽に憧れ、味わっていたのかな」と笑みを浮かべながら懐かしんだ。
放送開始当時はアニメではなく、テレビ漫画と呼んでいた時代。「♪さらば地球よ」で始まる主題歌はアニメソングの金字塔だが、実はレコーディングまで3日というタイミングでささきさんのもとに譜面が送られてきたという裏話も飛び出した。「当時はカラオケがついてなくて、譜面だけ送ってくるんです。それを自分でピアノを弾いて覚えていきます」と明かしたささきさん。「送られて来るのは紙っぺら1枚ですが、作曲:宮川泰、作詞:阿久悠って書いてあって、『すげー!』って思いました」と振り返ったが、最初の印象は「変な曲」だったという。「急いで覚えてと言われたので、一生懸命覚えてレコーディングに行ったのですが、実は僕に送られてきた譜面はフラットをつけ忘れたものでした」と告白。CマイナーであるはずがCメジャーで書かれていたそうで、宮川さんは「メジャーで歌うと沖縄民謡みたくなりますよね(笑)」とニヤリ。それでも、譜面通りに歌を覚えてレコーディング場所に向かったささきさんは「えらい目に遭いました(笑)。プロデューサーが来るまであと1時間あるからと言われて。スタジオでピアノで音をさらいながら急いで練習してやっとのことで(正しい譜面を)覚えました」と状況を説明。そんな思い出があるため、楽曲を最初に聞いた時の感想は「ヘンテコな曲」という印象が強いと笑い飛ばしていた。
来年1月5日より上映が始まる『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』4Kリマスター。本作を代表する楽曲のひとつ「白色彗星(すいせい)のテーマ」では当時高校生だった宮川さんはパイプオルガンの演奏で録音に参加している。「僕にとってはしょっぱい記憶です」と苦笑いした宮川さんは「バンドを始め、作曲の勉強も始めていた頃。父から『オルガン弾けるよな?』と言われて『弾けるよ』と答えたら『じゃあ、弾いてみろ』となって、武蔵野音大での録音に参加しました。でも、パイプオルガンなんて触ったことがなくて…。足鍵盤もやったことがないので、僕がオルガンを、立ち合いの大学の教授が足鍵盤を担当するといういわゆる連弾の形で収録しました」と話した。さらに、初めてのパイプオルガンはなかなかうまくできず「休憩時間に食べたチャーハン(※本当は中華丼とのこと)がしょっぱい味でした」と悔し涙を流しながらの録音だったと打ち明け、「みなさんの夢を打ち砕いているようで申し訳ないです…」とお詫びする場面もあった。
『宇宙戦艦ヤマト』のBGMをオーケストラ向けに再編曲・再編成したインストゥルメンタル・アルバム「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」も発売されるなど、アニメソングのイメージを大きく変えた。「父はこれが代表作と自覚しながら書いていたはず。実は、あの譜面が残っていたんです!」との宮川さんの報告に「譜面を残さないことで有名な先生が!」と驚きを隠せない様子のささきさんは「交響組曲は先生だからできたもの。ジャンルが幅広いからいろいろなところからモチーフを持ってきたのだと思います」と解説していた。宮川さんも「交響組曲」の素晴らしさに触れ、「いろいろな意味で垣根を越えたもの。大人と子ども、テレビ漫画とアニメ、クラシックとポピュラーミュージックやロック、軍歌を想像するようなテイストも入っていたり、ものすごくかっこいい近代的なロックの一面もある。いろいろなジャンルの隔たりをいろいろな角度から取り払ったもの」と絶賛していた。
最後の挨拶でささきさんは「みなさまに観ていただいて、主題歌を聞いていただけたことで50年頑張ってこられました。あと2、3年かも分かりませんが、声の出る限りは歌わせていただこうと思います。これからもヤマトをよろしくお願いします!」と誓い、大きな拍手を浴びながら笑顔でイベントを締めくくった。
作品解説・4Kリマスターについて
○イントロダクション 文:氷川竜介(アニメ研究家)
アニメブームの偉大な原点が、4Kリマスターの明瞭な映像と鮮明な音源で劇場に帰還する!
1977年8月『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』の公開時、映画館を取りまく若者たちの行列はマスコミに「アニメブーム到来」と大きく報道された。その熱気はファン層を大きく広げ、アニメ専門雑誌創刊の呼び水にもなった。さらに1978年8月 公開の続編『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』は、アニメ映画初の観客動員数400万人を記録、同年の邦画第2位に入ってアニメの社会的認知を高めた。
このブームはクリエイターになる若者を多く生んだ。そして日本アニメは子供向けオンリーから離脱し、多彩な作品群が生み出されるようになったのだ。まさに歴史的快挙である。
それでは、この前代未聞の爆発的ムーブメントは、なぜ起きたのだろうか? それは絶望的な状況でも信念を貫き、他者のために行動を貫く情熱の人間ドラマが、ティーン層の胸を激しく打ったからだ。緻密なメカデザインや深みのある色彩、ビーム、爆発、ワープといった特殊表現など、かつてない画期的なアニメ映像が、大スクリーンならではの見ごたえを提供したことも大きな要因だ。
今回の4Kリマスターにより、素材の奥に宿っていた情熱がグッと鮮明になった。まるで魂の叫びが前面に迫ってくるようだ。現代のデジタルアニメとは異次元の迫力による「原点の感動」を、ぜひ劇場で体感してほしい!
○リマスターコンセプト
《原初の形》にすべてを戻す。余計な加工はしない。当時作られた画と音をただひたすら磨き上げる。
それが「オリジナル版・宇宙戦艦ヤマト」を現代に蘇らせる、「4Kリマスター」のグランドルールです。
●音声
音声は初公開時のモノラル音声を採用。
新たに発見された「磁気録音のマスター素材」を使用し、更なるダイナミックレンジと音質を獲得しました。
●映像
歴史の中で切り刻まれ散逸していたオリジナルネガを発掘し復元。4Kサイズでデータ収録し、ネガの破損や細かな傷を徹底的に消し去りました。35ミリフィルムで撮影された「オリジナル版・ヤマト」の瑞々しい色彩が改めて浮き彫りになります。リマスター作業には日本最高峰の技術を誇るIMAGIGAエンタテインメントメディアサービスの精鋭スタッフがあたりました。
当時を知る方も、まったくご存知ない方も、「原初の姿に生まれ変わった歴史的名作」をぜひ劇場の大スクリーンでご堪能ください。
4K ULTRA HD Blu-ray【特別限定版】 上映劇場 他で限定販売
■商品名
宇宙戦艦ヤマト 劇場版 4Kリマスター(4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc)【特別限定版】
■発売日
2023年12月8日(金)【上映劇場】
2023年12月15日(金)【A-on STORE、A-on STORE プレミアムバンダイ支店、ヤマトクルー】
■価格
14,080円(税込)
■スペック
[4K UHD BD]:約141分(本編:約135分+特典:約6分)
4:3 <2160p UltraHigh Definition>/HEVC/HDR/100GB/
本編音声DTS HD Master Audio(モノラル・ステレオ)/日本語字幕付(ON・OFF可能)
[BD]:約141分(本編:約135分+特典:約6分)
4:3<High Definition>/AVC/50GB/本編音声DTS HD Master Audio(モノラル・ステレオ)/日本語字幕付(ON・OFF可能)
■特典
[映像特典] 特報・予告編 ほか
[封入特典] 封入ブックレット(16P)
[特別限定版特典] 『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』複製アフレコ台本(約260P)
2024年2月28日より通常版[11,000円(税込)/品番:BCQA-0017]を一般販売
※通常版には、以下の特典が封入されておりません。
『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』複製アフレコ台本
発売・販売元:バンダイナムコフィルムワークス Licensed by 東北新社
■商品名
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター(4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc)【特別限定版】
■発売日
2023年1月5日(金)【上映劇場】
2023年1月12日(金)【A-on STORE、A-on STORE プレミアムバンダイ支店、ヤマトクルー】
■価格
14,080円(税込)
■スペック
[4K UHD BD]:約154分(本編:約151分+特典:約3分)
4:3<2160p UltraHigh Definition>/HEVC/HDR/100GB/
本編音声DTS HD Master Audio(モノラル・ステレオ)/日本語字幕付(ON・OFF可能)
[BD]:約154分(本編:約151分+特典:約3分)
4:3<High Definition>/AVC/50GB/本編音声DTS HD Master Audio(モノラル・ステレオ)/日本語字幕付(ON・OFF可能)
■特典
[映像特典] 特報・予告
1979年 ヤマトフェスティバル版
[封入特典] 封入ブックレット(16P)
[特別限定版特典] 『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』複製絵コンテ(約500P)
2024年3月27日より通常版[11,000円(税込)/品番:BCQA-0018]を一般販売
※通常版には以下の特典が封入されておりません。
『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』複製絵コンテ
発売・販売元:バンダイナムコフィルムワークス Licensed by 東北新社
■作品紹介
『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』4Kリマスター
地球を救え!はるか宇宙の彼方イスカンダルをめざして
ヤマトはいま、ロマンと冒険の旅へ――
〈ストーリー〉
西暦2199年。地球は謎の星間国家ガミラスの攻撃を受け滅亡の危機に瀕していた。遊星爆弾による放射能汚染は地表全土に広がり、地下都市に逃れた人類を刻々と蝕みつつあった。地球防衛軍も敗退し希望の全てを失った時、14万8千光年の彼方、惑星イスカンダルの女王スターシャからのメッセージが届く。イスカンダルには地球の滅亡を救う放射能除去装置コスモクリーナーDがあるという。そして、さらにそのメッセージには、人類の技術水準を遥かに上回る機関「波動エンジン」の設計図が託されていたのだった!
〈スタッフ〉
企画・原案・製作・総指揮:西﨑義展/監督:舛田利雄/脚本:山本暎一・藤川桂介/音楽:宮川 泰
美術・設定デザイン:松本零士/アニメーションディレクター:石黒 昇/助監督:棚橋一徳
音響リマスタリング:吉田知弘 リマスター制作:Imagica EMS/配給:バンダイナムコフィルムワークス/提供:東北新社
〈キャスト〉
沖田十三:納谷悟朗/古代 進:富山 敬/島 大介:中村秀生/森 雪:麻上洋子/古代 守:広川太一郎/徳川彦左エ門:永井一郎/真田志郎:青野 武/太田健二郎:安原義人/加藤三郎:神谷 明/佐渡酒造:永井一郎/アナライザー:緒方賢一/地球防衛軍司令:伊部雅之(現:伊武雅刀)/デスラー:伊武雅之(現:伊武雅刀)/ヒス副総統:山下啓介/ドメル:小林 修/シュルツ司令官:大林戈史/スターシャ:平井道子/ナレーター:木村 幌 他
『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』4Kリマスター
永遠の愛とロマンをのせて――
ヤマトは いま、最後の戦いが待つ宇宙のかなたへ・・・・
〈ストーリー〉
西暦2201年。地球はガミラスとの戦いの傷も癒え、かつて無い繁栄の道を進んでいた。ヤマトはすでに廃艦処分となり、代わりに超最新鋭戦艦アンドロメダが就航、かつてのヤマト戦士古代、島、真田らは惑星間資源輸送船団の護衛任務にあたっていた。そんな折り、古代は地球への輸送航海の途中、未知の星から地球に救いを求める不思議な発信をキャッチした。危機を感じたヤマト戦士たちは、海底ドックに眠るヤマトに乗り込み、新たなる旅へと発進する!
〈スタッフ〉
企画・原案・製作・総指揮:西﨑義展/監督・総設定:松本零士/監督:舛田利雄/プロデューサー:吉田 達
脚本:舛田利雄・藤川桂介・山本英明/音楽:宮川 泰/衣装デザイン協力:花井幸子/アニメーションディレクター:勝間田具治
テクニカル・ディレクター:石黒 昇/助監督:棚橋一徳
音響リマスタリング:吉田知弘/リマスター制作:Imagica EMS/配給:バンダイナムコフィルムワークス/提供:東北新社
〈キャスト〉
古代 進:富山 敬/森 雪:麻上洋子/沖田十三:納谷悟朗/島 大介:仲村秀生/真田志郎:青野 武/相原義一:野村信次/太田健二郎:安原義人/加藤三郎:神谷 明/南部康雄:林 一夫/徳川彦左衛門:永井一郎/佐渡酒造:永井一郎/アナライザー:緒方賢一/土方艦長:木村 幌/斉藤 始:ササキイサオ/司令長官:伊武雅之(現:伊武雅刀)/大統領:梶 哲也/政治家:峰 恵研/ズォーダー大帝:小林 修/サーベラー:小宮和枝/バルゼー:大塚周夫/ゴーランド:阪 脩/ゲーニッヒ:村越伊知郎/ラーゼラー:曽我部和行/ザバイバル:富田耕生/ミル:市川 治/デスラー:伊武雅之(現:伊武雅刀)/タラン:矢田耕司/テレサ:上田ミユキ/ナレーター:広川太一郎 他
◎作品情報 公式WEBページ:https://starblazers-yamato.net/4kremaster
◎「宇宙戦艦ヤマト2199」シリーズ公式X(Twitter)アカウント https://twitter.com/new_yamato_2199
■『宇宙戦艦ヤマト』 TVシリーズBlu-ray BOX 商品情報
今回、『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』4Kリマスター版の上映を記念して、2012年に発売された『宇宙戦艦ヤマト』TVシリーズ BD-BOXの再発売が決定!
■商品名
宇宙戦艦ヤマト TV BD-BOX
■発売日
2023年11月22日(水)
■価格
38,500円(税込)
■品番
BCXA-1881
■スペック
本編全26話収録/約680分(本編約647分 + 映像特典約33分)
リニアPCM(モノラル)/AVC/BD50G×5枚/4:3<1080p High Definition>
■特典
[封入特典] 36P解説書
[映像特典] 絵コンテ本編再生(第1話、第14話、第22話)※第1話はAR台本も連動
初回放送版再現モード(全26話の初回放送時OPと本編を連続再生)
[音声特典] オーディオコメンタリー [第4話・第5話] 出演:柏原 満、庵野秀明、氷川竜介
[第22話・第26話] 出演:出渕 裕、氷川竜介、小林 治
※本商品は、2012年7月27日に発売された「宇宙戦艦ヤマト TV BD-BOX スタンダード版」(品番:BCXA-0451)に一部修正を加えた再発売商品となります。
発売・販売元:バンダイナムコフィルムワークス
『宇宙戦艦ヤマト』 (1974年TV放送/全26話)
14万8千光年の旅立ち!
人類の未来を賭けたヤマトの冒険が始まる…。
〈ストーリー〉
西暦2199年。地球は謎の星間国家ガミラスの攻撃を受け滅亡の危機に瀕していた。遊星爆弾による放射能汚染は地表全土に広がり、地下都市に逃れた人類を刻々と蝕みつつあった。地球防衛軍も敗退し希望の全てを失った時、惑星イスカンダルの女王スターシャからのメッセージが届く。イスカンダルには地球の滅亡を救う放射能除去装置コスモクリーナーDがあるという。イスカンダルの技術「波動エンジン」を搭載した宇宙戦艦ヤマトは、人類の夢と希望をのせ14万8千光年の彼方へと旅立っていく。
〈スタッフ〉
企画・原案・プロデューサー:西﨑義展/監督・設定デザイン:松本零士/脚本:藤川桂介・山本暎一/音楽:宮川 泰/監修:山本暎一・舛田利雄・豊田有恒/キャラクター設定:岡迫亘弘/デザイン協力:スタジオぬえ/背景監督:槻間八郎/音響監督:田代敦巳/制作:よみうりテレビ・第一放映・オフィスアカデミー 他
〈キャスト〉
沖田十三:納谷悟朗/古代 進:富山 敬/島 大介:仲村秀生/森 雪:麻上洋子/真田志郎:青野 武/徳川彦左衛門・佐渡酒造:永井一郎/アナライザー:緒方賢一/デスラー:伊武雅之(現:伊武雅刀)/スターシャ:平井道子/ナレーター:木村 幌 他
『宇宙戦艦ヤマト』長期徹底特集、発進!
https://youtu.be/yQP3UHdLaxk
©東北新社/著作総監修 西﨑彰司
Licensed by 東北新社