東映アニメーション初!短編映画『あめだま』第97回アカデミー賞®短編アニメーション部⾨にノミネート決定︕

 

東映アニメーション株式会社が製作の短編映画『あめだま』(英題:Magic Candies)が第97回アカデミー賞®短編アニメーション部門にノミネートされた。
授賞式は3月2日(日)、ハリウッドのドルビー・シアター®にて開催される予定となっている。
日本映画の同部門のノミネートは、2002年山村浩二監督・短編『頭山』、2008年加藤久仁生監督・短編『つみきのいえ』が日本映画として初めて受賞、2014年オムニバス映画『SHORT PEACE』を構成する1エピソードとなる森田修平監督の『九十九(つくも)』に続いて本作が4本目のノミネートとなる。

本作はこれまで、第25回ニューヨーク国際子ども映画祭(米国)/アニメーション短編・審査員最優秀賞、第64
回ズリーン国際映画祭(チェコ)/ゴールデン・スリッパー最優秀子ども短編賞、第38回シネキッド・フェスティバル(オランダ)/最優秀国際短編映画賞、さらに日本でも第31回キネコ国際映画祭/短編部門日本作品賞するなど国内外の子ども映画祭の数々を受賞してきました。東映アニメーションとしては、アメリカアカデミー賞に作品がノミネートされたのは、どの部門においても本作が初めて。

今回のノミネートを受け、⻄尾監督は「とても光栄な事で信じられないくらいです。」と驚くと共に、「何より私達の作ったこの作品に様々な地域の多くの⼈たちが共感して下さった事に私は今とても感動しています。」と続け、アカデミー会員だけなく、これまで各国で⾒ていただいた⽅々へ、改めて感謝のコメントを寄せました。
また、プロデューサーの鷲尾天⽒は「スタッフ全員の誠実な向き合い⽅が評価されたものだと思っています。」とスタッフのこれまでの苦労に想いを馳せ、(中略)「さらなる⾼みを⽬指して、皆様に愛される作品となることを⼼より望んでいます。」とコメント。

‘児童文学界のノーベル賞’とも称されるアストリッド・リンドグレーン賞を受賞した韓国を代表する絵本作家ペク・ヒナ氏の名作『あめだま』(英題:Magic Candies)。コミュニケーションをとるのが苦手な少年・ドンドンが不思議なあめだまを通じて心の声が聞けるようになり、初めて他人の心を理解し、自身の気持ちを伝えることができるようになる過程を描いた短編作品です。

本作は、同氏の『あめだま』『ぼくは犬や』(韓国・Storybowl社刊、日本・ブロンズ新社刊)2作品を原作に、フルCGアニメーションとして映画化、子どもだけでなく大人にも深い共感を呼ぶ感動作。

監督を務めるのは西尾大介氏、プロデューサーは鷲尾 天氏。二人は『ふたりはプリキュア』シリーズを手掛け、日本のアニメ文化に多大な影響を与えてきた名コンビが再びタッグを組む。音楽は、日本アカデミー賞最優秀音楽賞受賞の佐藤直紀氏が担当、物語の世界観を一層豊かに彩ります。アニメーション制作は『THE FIRST SLAM DUNK』で知られるダンデライオンアニメーションスタジオ。CGスーパーバイザー清水剛吏氏、アートディレクター江場左知子氏をはじめとする精鋭クリエイターが集結し、緻密なCG表現と独創的なビジュアルで原作の温かい世界観を忠実に再現。
韓国ロケを通じて、2000年代初めの韓国の情景を丁寧に描写しアパートや文具店など、原作の世界を鮮やかに描き出すことに成功している。

 

 

〈ストーリー〉
「一人で遊ぶんも悪くない…」 
公園で遊んでいる子供たちを眺めながら、片隅で一人でビー玉遊びをしているドンドン。
彼に寄り添うのは年老いた犬のグスリだけ。
新しいビー玉が欲しくて文房具屋に行ったドンドンは、店主のおじいさんから、ビー玉の代わりにあめだま一袋を買うことになる。
家に帰って色とりどりのあめだまから一粒選んで口に入れると、どこからか自分の名前を呼ぶ声が聞こえ始めて…?

心の声が聞こえるようになる、不思議なあめだま。
あなたは誰の声が聞きたいですか?

 

 

〈プロフィール〉

【原作者 | ペク・ヒナ(Heena Baek)】
1971年韓国ソウル生まれ。韓国の梨花女子大学卒業後、カリフォルニア芸術大学でアニメーション制作を学ぶ。2004年のデビュー作『ふわふわくもパン』でボローニャ国際児童図書展「フィクション部門 今年の作家」に選ばれた。以降『お月さんのシャーベット』『天女銭湯』『天女かあさん』『あめだま』『ぼくは犬や』など精力的に創作を続け、独創的な作品世界を構築した。2020年「児童文学界のノーベル賞」と呼ばれる「アストリッド・リンドグレーン賞」を受賞し、世界中が認める児童文学作家として現在も活動中。

 

【監督 | 西尾大介(Daisuke Nishio)】

とても光栄な事で信じられないくらいです。
先ずはこの作品を推薦して下さった⽅々はじめアカデミー賞の運営に関わる総ての⽅々に感謝します。
そして「あめだま」の総てのスタッフ、キャストの皆には最⼤限の讃辞を贈りたいと思います。
彼らの真摯で粘り強い仕事ぶりがあってこそこの作品の世界観をより鮮やかに表現できたのだと確信しています。
そして何より私達の作ったこの作品に様々な地域の多くの⼈たちが共感して下さった事に私は今とても感動しています。
「あめだま」を観て下さった⽅々やまだ観ていない⽅々、総ての⽅々に感謝の気持ちで⼀杯です。
ありがとうございます。

プロフィール
1959年広島県生まれ。1981年東映動画(現東映アニメーション)入社、TVアニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』で演出デビュー。『ドラゴンボールZ』『ゲゲゲの鬼太郎(第4期)』『金田一少年の事件簿』など数多くの作品のシリーズディレクターを務めてきた。2004年にはオリジナル作品『ふたりはプリキュア』を立ち上げ、その後20年以上に渡り現在まで続くロングシリーズとなっている。アクションだけでなく多様なジャンルの演出をこなし、この他『エアマスター』『インターステラ5555』などがある。

 

【プロデューサー | 鷲尾 天(Takashi Washio)】

アカデミー会員の皆様、関係者の皆様、ノミネーション本当にありがとうございます。
原作の持つ魅⼒をいかにして映像で伝えるか、さらに映像として⼤事なことを突き詰めて考えよう、
というスタッフ全員の誠実な向き合い⽅が評価されたものだと思っています。
さらなる⾼みを⽬指して、皆様に愛される作品となることを⼼より望んでいます。

プロフィール
1965年秋田県生まれ。慶応大学法学部卒業。教育出版社、TV局報道記者などを務め、1998年東映アニメーション入社。『キン肉マンⅡ世』でプロデューサーデビュー。2004年西尾監督とともに『ふたりはプリキュア』を立ち上げ、シリーズは20年以上経った現在も続いている。他に『おしりたんてい』『怪談レストラン』『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』『トリコ』などをプロデュースした。

 

〈キャスト〉
嶋 陽大
岩崎ひろし
山路和弘
雨蘭咲木子
渡辺いっけい
大井希心
長谷川義史(特別出演)

〈スタッフ〉
原作:ペク・ヒナ『あめだま』『ぼくは犬や』
(韓国・Storybowl社刊、日本・ブロンズ新社刊)
監督:西尾大介
プロデューサー:鷲尾 天
音楽:佐藤直紀
アニメーションプロデューサー:西川和宏
CGスーパーバイザー:清水剛吏
アートディレクター:江場左知子

製作 東映アニメーション株式会社
アニメーション制作:ダンデライオンアニメーションスタジオ

〈受賞歴一覧〉
第25回ニューヨーク国際子ども映画祭(米国) アニメーション短編・審査員最優秀賞
第64回ズリーン国際映画祭(チェコ)      ゴールデン・スリッパー最優秀子ども短編賞
第19回 札幌国際短編映画祭(日本)    ジャパン・プレミア・アワード
第38回シネキッド・フェスティバル(オランダ)  最優秀国際短編映画賞
第43回ケンブリッジ映画祭(イギリス)     観客賞
第31回キネコ国際映画祭(日本)      短編部門日本作品賞

《公式ホームページ》: https://www.toei-anim.co.jp/movie/magic_candies/

 

 

The Making Of ‘Magic Candies’ – 97th Oscars Shortlisted Animated Short directed by Daisuke Nishio
https://youtu.be/WOfb1trNGIc?si=ZDCHT6s5Vh0jXb_S

 

フルCG短編アニメーション『あめだま』予告編
https://youtu.be/gqVFRwNhMFI?si=PhE0DDYoNUxzNcaZ

 

© Baek Heena, Toei Animation