Zwei デジタルシングル「The way」リリース記念スペシャルインタビュー

2004年にデビューを果たし、昨年2019年に結成15周年を迎えたベースのMeguとヴォーカルのAyumuの2人によるZwei。

2019年にリリースされた15周年アルバム「愛しかない」には尊敬している先輩バンドのSHOW-YAと筋肉少女帯とのコラボも実現。よりパワーアップしたZweiの2人のさらなる飛躍に注目が高まった2020年は世界的に新型コロナウィルスが流行。世界中が艱難な状況に置かれた中、9月5日最新曲「The way」をデジタルリリース。

自分の理想を叶える一歩は恐れず踏み出してほしい、という気持ちをエモーショナルに表現したこの楽曲は、力強くも聞いている人に優しく寄り添う楽曲に仕上がっている。

そして9月4日には初のオンラインライブ「Zwei Online Live 2020 -The way-」を開催。そして早くも次回のオンラインライブも発表された。

キャリアを重ねた今のZweiでしか表現できなかった「The way」、そしてこれからZweiについてお話を伺った。

 

――コロナウィルスの影響で音楽活動も様々な支障があったと思いますが、どう過ごされていましたか。

Megu 私は、今まで出来なかった事に挑戦する時期でもあるのかなと思っていました。例えばピアノもやっているのですが、今までのライブでは見せることがほとんど無かったんですね。それを家でSNS上に載せたり、その曲で色んなアーティストに踊ってみてもらったりとか、そういう新たな挑戦が出来ました。
あとは映画を観るとか本を読むとかそういう趣味の時間。ある意味自分の時間が出来たかなと思っています。この期間は色んな感情の出てきてしまう時期だと思うんです。不安になってしまった方々もいると思うんですけど、私はこう前向きに何ができるかって自分自身を改めて見つめなおせる時期なのかなと思って過ごしていました。

――ありがとうございます。ではAyumuさんはいかがでしょうか?

Ayumu ゴールデンウィークの時が一番モノづくりをしていましたね。Twitterで載せているんですけど、小さいものから大きなものまで綿棒で幾何学模様を作ったりしていました。人によっては大丈夫?って言われるんですけど、そんな事はない!
何か面白いんですよ、綿棒。
同じ長さの綿棒を重ねていくと同じはずなのにずれ始めるんです。普通ズレない様な気がするのに歪んでいく。
最初几帳面に絶対ズレたくないって思うんですけどそれがどんどんズレていく訳ですよ。どこでズレたんだろう?って思うともう最初に戻ると潰れちゃう。バラバラになってもう一回やるとズレさえも許してしまうんです。そうするとあの形になるんですよ。完璧はなくて歪が普通なんです。皆さんやってほしい(笑)。

――そんな中新曲の「The Way」もコロナ期間中の制作だと思います。これまでと同じやり方という訳にはいかなかったと思いますが、どのような思いで製作されたのでしょうか?

Ayumu まずは違うZweiの一面をっていうのと、Zweiのシンプルなカッコよさっていう形も大切にしたい。
やっぱり今回のこのコロナっていうのはまあ大きいですよね。
皆が沈んじゃったり、飲食店とか街中がどんどん閉店していくじゃないですか。
だからどうしようもない、その苦しさの中で何を思っていたかというと、自分磨きの時間なんだと思うんです。
苦しいのはもう仕方ないし、どうしようもないから生きることだけで凄い。
生きるためだたったり、自分の好きな事やるために今まで人に合わせてたような人が自分の意志を持って発言できるようになってほしいなと思います。
あとは絆とか皆の繋がりっていうのも大切に思えた方々もいると思うので、そういうのを大切に思いながら前に進んでって欲しい。それぞれの歩き方でいいんじゃないかなとは思ったりしてます。私的にはそういう曲です。

Megu  Zweiの楽曲の世界ってハードであったり歌詞についても力強いAyumuさんのボーカルの素質から、訴えたり、教える・指導するような歌詞が多かったと思うんです。
戦う女とか世間に向かって何かアンチテーゼを伝えるとか、そういう楽曲が多かったと思うんです。けど、今回はこの時期だからこそ、今までなかった暖かさや平穏さとか、そういう楽曲を作っていきたいという希望があって、「The Way」っていう楽曲ができたかなと思っています。

――今回の「The Way」はimmiさんが作詞作曲をされています。楽曲を最初に聞いた印象はいかがでしたか?

Ayumu ちょっとラップっぽい所も初挑戦だし、最初はどちらかというともっとR&B寄りだったかなあ。自分がやったらどうなるんだろうと思って、レコーディングはちょっと手こずりましたね。自分のイメージとこの自分の強い声がミスマッチで嫌だったんです。この曲に染まりたかったです。
この曲のこの言葉の柔らかさをどうやって自分の声で表現したらいいのかなと何度も何度もやりましたね。

――楽曲を受け取ってから自分たちの中に落とし込んでいく際、どういった所から始めるのでしょうか。

Ayumu 楽曲にもよるんですけど、「The Way」に関してはとりあえず散歩しました(笑)。聞きながら散歩して草木を見たり、風の音を聞いたり。自然と調和したいなという方向が強かったんですよね。だからちょっとでも自然に感じられるままにレコーディングを進めれば少しでも自分らしさが出るのかなと思って。

――Meguさんは「The Way」を聞いた時の印象はいかがでしたか?

Megu 私自身が助けられた曲でもあるなと思いましたね。こういう皆さんの不安がある中でSNS上でも不安なことがどんどん出てくる状態になった時に心が痛くなるんです。
誰しも愚痴とかこぼす時もあるじゃないですか。でもそれを第三者が見るとやっぱり気持ちはよくないですね。
そうなるとやっぱ聞く音楽もやっぱりハードな楽曲や、ストレス発散できるような楽曲を聞くようこともあると思います。
それはどっちかっていうと私たちのハードな部分や棘がある部分だと思うんですけれど、この曲をもらった時に「あ、元々自分が持っている温かみとかをちょっと忘れかけていた」とう思いがこみ上げてきて。
私自身ではなくてお客さんや聞く人を包みこまなくちゃいけない立場でもあるので、そういう心を思い出させてくれました。
そうだ、本来私たちは支える人間なのでそういう気持ちを忘れてはならぬと思ってそういう楽曲が来たなと思いました。

――先ほどAyumuさんからレコーディングはすこし手こずったということでしたが、具体的にどうだったか伺いたいです。

Ayumu  Aメロのラップ調の所が、自分が今までやってきたことの慣れとイメージが違いすぎてそこをどうしても一緒にしたかったんですよね。
皆さんも直せないこととか譲れないことがあると思うんですが、それを譲れるようにしたかったんです。Aメロの所は自分が出来ないっていう状態を受け入れてそれを素直に歌えるようにするのにはちょっと時間がかかったんですが、100%じゃないけどそのイメージの方向性に出来て良かったです。

Megu 今回のベースは凄くシンプルなので逆に音が明瞭にというかベーシストとしての音が出せたかなと思います。やっぱりアニソンとかゲームの音楽って激しいメロディが多いですが、今回は全く違う楽曲がきたと思っているので、優しく弾くのに専念しましたね。

――以前別のインタビューでMeguさんが15周年である意味1週回ったかなとお話になっていましたが、「The Way」が意思表明のような印象を受けました。その辺りいうのは意識されましたか?

Megu どちらかと言うとこの時期だからという意味合いが強いかな。前回「ツバサナキモノ」という楽曲を私たちの尊敬するSHOW-YAさんに作っていただいたんですが、それの対比した楽曲なのかなと思っています。
歌詞であったり楽曲の世界が全く違うんですが、言っている内容は同じであって「一緒に頑張っていこうね」とか「共に歩んでいこうね」とか、絆だったりを「The Way」の世界で表した印象です。

Ayumu  去年15周年を迎えて、今年の3月ぐらいからこういう状況になって配信ライブという初の事もやらせてもらいました。おかげで新たな発見もそこでできました。こういう状況だから「The Way」という楽曲にもなったし、世の中を狂わせちゃっているのは確かなんですけど、それを変えた発想にしていけば音楽の伝え方もいい意味で変っていく。聴く側も変わっていくので、それに合わせることに挑戦できたんです。そういう意味の「The Way」っていうのは、一歩って事であると共にこの楽曲で16周年目を迎えられるのはすごく私たちにとっては良いことかなとか思いますね。

――4日には初のオンラインライブを開催されました。無観客とは思えない力強いパフォーマンスでしたが、オンラインライブをやってみていかがでしたか。今までのライブとは違う点などはありましたか?

Ayumu ありましたね。凄く動きが必要になるんだなって思いました。今までのライブと違ってリハーサルや練習では、こうした方がいいああした方がいいとか構成に合わせてどういう風に動いてどこにいてとか考えました。だからちょっとしたジャニーズやAKBみたいな感じになりましたね(笑)。
カメラに向かってとか、あとこう向き合って歌うっていうのとか、違った目線のやり方が大変でしたけどもやってみると凄く今後の本当にお客さんが入るライブの時にもっとパワフルなZweiになって帰ってくるのかなって思います。

Megu やっぱりどうしても画面上に見ることになるので体感とか熱さをどう伝えようかっていうのは悩みました。だけどテンション的にはいつものライブをやっているテンションとほとんどに変わらずやれたと思います。
いつものライブに+α動きであったり、カメラ目線をする。でもそれもカメラではなくて見てくれる人に向けてです。
それが伝わったのか感想では生のライブというか行った感じやその場所にいるような感じを受けたっていう言葉を頂けたことは凄く嬉しかったです。会えないけれど音楽で繋がっているし、そういう所で私たちがミュージシャンとかアーティストをやっていて本当に良かったと思います。
エンタメがどんどん減っていって生で会えるっていう事が出来なくなっている時代でアーティスト含めいろんな所が新しいことをやろうと模索している中、配信という形をすぐできて見れる機会がある世の中というのは凄く素晴らしいですよね。
新たなことをできるようになったので、これからも配信という形も良いものとして使っていきたいです。
もちろん生でも会いたいというのは基本にありつつ、新しいZweiを見せていきたいです。アーティスト活動としてもこういう形は今後世界的にももっと広まると思うので、それによって救われる人 心が晴れやかになる人がたくさん増えれば良いですよね。

Ayumu 人がいるように見えちゃうよね。凄く緊張した。本当に普通にライブをしたくらい疲れたからね(笑)。

――オンライントークセッションという配信も行われ、ある意味新しい試みなのかなと思います。Zweiとしてやってみたいことはありますか。

Megu 見ている人と触れ合える時間をもっと増やしたいし、ちゃんと言葉でなんか伝えていきたいです。視覚でその人が見れたりする機会があればなあとも思いますね。
どうしても今ハンドルネームとかそういうのでしか言葉ってやりとりが出来ないじゃないですか。だから私たちとしてはその人の目を見て喋りたいっていうのがあるのでそういうことをやっていきたいです。
プライバシーとかあるだろうから私だけにその人が見えるとか、色んな技術が発達していければなあと思います。もちろんライブとかもやっていきたいし、配信ライブをやったものに対して私たちが振り返りでこういう曲はこうだったよね、みたいなそういう感想を言い合えるようなトークできる場所であったりしたら嬉しいです。

Ayumu 歌ってみたとかやり始めて一月から始めてるんですけど、本当色々タイミングがいいんですよね。「今日の配信のどうだった?」っていう話もできる場所として今年の1月にZweiチャンネル作ったりしました。
Meguさんがずーっとパズルやってるとかそういうちょっとシュールなやつもやらせてもらったり、そういう中にオンライントークセッションのような真面目にやるのもあったり。オンライントークセッションでは生で歌ったりやったりもするので、どういう反応がくるのかなんか楽しみですね。今後どういう風に作っていくのかもファンのコメントで変わっていくかもしれないし、どういうことをやってほしいとかそういうのも聞きたいなと思ってます。

――今後、オンライントークセッション以外にもZweiとしてやってみたいことはありますか。

Ayumu そうですね。今後も配信ライブが出来たらっていう思いはありますし、たぶんYouTubeが面白い方向性に行くんじゃないのかなって期待しています。どういう風 にするのかっていう多分企画とかの方を考えていくんじゃないのかなと思うと楽しみです。
ドイツのAnimagiC(アニマジック)に6年間行かせて頂いてて、海外の方にももっと配信とか見てもらいたいですね。

Megu ドイツは音楽を聴いてる国だなと思いましたね。タイアップがついてたり、日本で名前が知れているとかそういうのではなく、本当に音楽が好きで自分がその曲にノれるかどうか。日本って皆で集団でノったりしますけど、海外はそういうのが全くほぼなくて、国によりですけれども、特にそのヨーロッパ圏は個人で楽しむ音楽の聴き方なのかな。
色々と自由であったり、そういう文化を色々知れて面白いなと思います。何かチャレンジできるのかなとも思いました。
あと、音楽はもちろんなんですが、違う一面というものも表現していきたいなあと思っています。音楽を芯にやってちょっと違うクリエイティブなことをやって人間味がある所も見せられたらなと思ってますね。

――最後にZweiの音楽を待っているファンにメッセージをお願いします。

Megu 私たちが今伝えたい事は「The Way」に全て含まれています。是非手に取って心が和んでほしいですね。ライブももちろん今後やっていくので楽しみにしていてください。

Ayumu いつでも人は変われるし、前に進むことも後ろに下がることもできるんだけど、「The Way」の中に色んな言葉があるのでそこをヒントにして1ミリでも前に進んでもらえたら。上を向いて生きて欲しいなと思います。

 

楽曲情報

アーティスト:Zwei(ヅヴァイ)
タイトル:「The way」
発売日:2020年9月5日発売
品番:FPBD-0597 
発売元:MAGES.
販売元:MAGES.

 

プロフィール

Megu(Ba)、Ayumu(Vo)のそれぞれが各バンドにて活動する中、2002年に運命の出逢いを果たし、お互いの音楽性に共鳴しあい2003年6月にZwei【ヅヴァイ】を結成。2004年5月26日「Movie Star」でメジャーデビュー。「Zwei」とはドイツ語で「ふたつ」を意味しながらも、二つの異なるマテリアルが融合したユニット。攻撃的な中にもナチュラルな感情が込められたサウンドと、ボーカルとベーシストと言う唯一無二のユニット。

2009年、「メフィストフェレスの黙示」で5pb.よりリリース。
2012年6月に、ゲーム『ROBOTICS;NOTES』主題歌「拡張プレイス」をリリース。
その年の秋、11月にはTVアニメ『ロボティクス・ノーツ』のOPテーマに採用され「純情スペクトラ」をリリース。

2012年、2013年、2016年には、日本最大のアニメソングイベント「Animelo Summer Live」に出演し、2018年8月にも「Animelo Summer Live 2018“OK!”」に出演を果たす。

2014年には、いとうかなことのコラボシングル「Brave the Sky」をリリース。

2013年、ドイツ「AnimagiC 2013」に出演し、翌年以降も毎年出演して6年連続の出演を果たした。
海外イベントへも数多く出演し、2014年 オランダ「ABUNAI 2014」、2015年8月マレーシア「ANIMANGAKI」、
2016年10月韓国「MU:CON SEOUL 2016 Showcase Live」に出演。2018年3月にアメリカ・ヒューストン「ANIME MATSURI」、9月にフィリピン「Cosplay Mania 2018」他に出演。
現在は日本と海外を軸に活動し、他多数LIVEやイベントに精力的に参加している。

2017年6月21日に、ラウド・ロック系のサウンドと質の高いメロディラインがバランスよく一体化した楽曲が並ぶMini Album「Ley Line」をリリース。
2018年4月25日、TVアニメ『シュタインズ・ゲート・ゼロ』EDテーマ「LAST GAME」をリリース。
2018年12月26日、ゲーム『ROBOTICS;NOTES DaSH』OPテーマ「Avant Story」をリリース。
2019年4月17日、TVアニメ『BAKUMATSUクライシス』EDテーマ「青き炎」をリリース。

Zwei official web site : http://zweima.com/
アミュレート 公式WEB :http://amuleto.jp/
メーカー公式サイト:http://5pb.jp/records/