ポンコツ“AI”とクラスメイトが織りなす、爽やかな友情と絆に包まれたエンターテインメントフィルム『アイの歌声を聴かせて』。
監督は「イヴの時間」、「サカサマのパテマ」などで海外からも注目を集め、アニメーションの新たな可能性を切り拓いている吉浦康裕。自身が得意とする「AI」と「人間」の関係というテーマを、高校生の少年少女たちが織りなす瑞々しい群像劇という形で描写し、圧倒的なエンターテインメントフィルムに仕上げている。
また、キャラクター原案には、気鋭の漫画家・紀伊カンナ、共同脚本には、『コードギアス』シリーズや「SK∞ エスケーエイト」の大河内一楼が参加するほか、劇伴・劇中歌は「SK∞ エスケーエイト」の高橋諒、「プリパラ」「ドリフェス」の松井洋平が作詞を担当。
そしてキャスト陣にはちょっぴりポンコツなAIの主人公・シオンを土屋太鳳が演じ、多彩な楽曲たちをエモーショナルに歌い上げ、もうひとりのヒロインであるサトミを福原遥、幼馴染のトウマを工藤阿須加が演じるほか、興津和幸、小松未可子、日野聡に加え、大原さやか、浜田賢二、津田健次郎ら実力派声優が集結している。
そんな本作のロングラン上映を記念し、11月30日(火)に新宿ピカデリーで原作・脚本・監督を務めた吉浦康裕、キャラクターデザイン・総作画監督の島村秀一登壇のスタッフトーク上映会が実施された。
映画『アイの歌声を聴かせて』スタッフトーク上映会 概要
■日 程:11月30日(火)
◆会 場:新宿ピカデリー スクリーン5(新宿区新宿 3-15-15)
◆時 間:20:45~21:15 スタッフトーク上映会
◆登壇者:吉浦康裕(原作・脚本・監督)、島村秀一(キャラクターデザイン・総作画監督)
今回は、これまでに劇場アニメーション『コードギアス 亡国のアキト』の総作画監督や、TV アニメーション『のだめカンタービレ』シリーズのキャラクターデザイン・総作画監督を担当した島村を招き、『アイの歌声を聴かせて』のキャラクターが生み出されるまでの裏話をじっくりと紹介。
吉浦監督と島村がタッグを組むのは本作品が初めてとなったが、吉浦は「島村さんの手がけられている作品は昔からすごく拝見していました。それこそ本当に色んな作品をやっていらっしゃって、僕が個人的に大好きな作品も担当されていて。業界の大先輩というイメージで、今回は是非にとプッシュさせていただきました。」と語り、憧れの人との仕事となったことに喜びを隠せない様子。
一方の島村は「僕らが普段やっているような原作のある TV アニメーション作品とは、違うオリジナル劇場作品だったので、大丈夫かな…と若干不安もあった。」と企画スタート時の気持ちを暴露。更に「勝手なイメージですが、個性が強い方かなというイメージがあったので、うまくやっていけるかなと。」と吉浦個人への印象も語ると吉浦も「確かに業界の中では飛び道具的に見られがちですね(笑)」とジョークで受け止め、会場の笑いを誘っていた。
しかし、「実際にお会いするとすごく熱意がある方でした。」とも吉浦監督を評し、非常に息の合った様子を見せていた。
先の発言の通り、意外にもオリジナルの劇場アニメーション作品にメインで参加するのが初めてだという島村に、吉浦は「意外だったんです。島村さんは総作監としてのフィルモグラフィーはたくさんあるので、経験されているものだとばかり・・・」と驚きの表情を見せた。
島村は「原作ものだったりゲームシリーズの劇場版だと、前提があって見てくれる感じがするんですよね。全くのオリジナル作品だと、僕も今回絵コンテをいただくまで内容が分からなかったし…。お客さんも、心構えが無い状態で本編を観て、それで、面白くないと判断しちゃうこともあるわけで…」とこれまでの作品とは違った本作への参加の難しさを語ると、オリジナル作品を多く手掛ける吉浦は興味深そうに聞き入っていた。また島村が初めて絵コンテを見た時の感想を聞かれると「面白かったです!これはヤバいなと思いました。」と答え、これを聞いた吉浦は「自分にしてみれば一視聴者のころから活躍されている方に認められた感じがしてすごく嬉しいです!」と興奮を隠せない様子。
また本作のキャラクターは原案を漫画家の紀伊カンナが担当していることにも触れ、MC からキャラクターデザインについてどんなところが苦労したかと聞かれると島村は「原案の紀伊さんのイメージを崩さないように、というところですね。ニュアンスの部分が難しかったです。監督と何度もやり取りさせていただいて、最終的にあのデザインになりました」と語る。「紀伊さんのキャラクターは絶妙なニュアンスで成り立っているところがあって…慣れた感じでバーっと書いちゃうと全然違うものになっちゃったり。」と苦労を語ると、吉浦も「それでもパーツパーツをよく見ると、別に大きく違ってなかったりするんですよね!一見するとシンプルでフラットに見える絵こそ、実は結構特徴を捉えるのが大変だったりしますよね」と同意した。
主人公のシオンのデザインについては吉浦から「ロボットだけど、ロボットみたいにはしたくない、人間で良いです。ただ、表情の変化はなるべく抑えて」というオーダーがあったそうで、吉浦も「それでも愛嬌のある可愛いバランスになっていた」と太鼓判を押す。続けて「今回、シオンに関しては眉の制限をさせていただいたんです。❝笑う❞、❝無表情❞までは OK、❝怒る❞と❝悲しみ❞は絶対描かないでください。というお願いをして、それでもあれだけのバリエーションを出していただけたのは僕個人的にすごく助かった。」と満足げな表情を浮かべた。
その他に意識したところを聞かれると「監督から、なるべくシンプルにしたいというお話をいただいたので、影とか皺とかはあんまりつけないようにして、仕草とかポーズとかで伝えられるようにするやり方で行きたいなと思っていました。わざと線を減らして抑えてみたり、というところは意識しました。」と答えた島村。
このリクエストについて吉浦は「自分が思う、幅広い人に届く絵って、あまりコッテリしていない方が良いというイメージがあったんです。自分の脚本というか、キャラの見せ方というのは、こういうタイプのアニメーションにしては結構キャラがたっているほうで。やりすぎちゃうとギャグアニメみたいになっちゃうので、バランスをとる意味でもせめて絵柄だけはフラットにしたかった。」とその意図を語り、更には「あとは今回は何気に結構動くので…あまりコテコテにすると作画が大変なことになるので(笑)」と現実的な裏事情も暴露すると、会場から再び笑い声が上がった。
ここで島村に、特に好きなシーンを聞いてみると「あの柔道のミュージカルシーンですね」と即答。吉浦も「柔道のシーンは好きだと言ってくれる方がすごく多いですね。海外でも映画祭などに出展させていただきましたが、色んなロジック、絵柄とか様々な感想を頂いた上で、やっぱり柔道のミュージカルシーンいいよね、と言ってもらえる」と、嬉しそうな表情を浮かべていた。
最後の挨拶で島村が「観るたびに何かしら違う発見があるような作品になっていると思います」と語るように、この日の会場の観客にリピーター率を問いかけるとなんと 8 割近く手が上がるという人気ぶり。満足度が非常に高い形で評価されている本作に対し吉浦も「来るたびに違う話が出来て、それでもまだまだ話していないことがあるというのは非常に嬉しいことです。この後も色々と催しを考えていますし、映画って興行が終わった後もいろんな形でずっと残るものなので、折を見て見返してくれたら嬉しいなと思います。」と挨拶し、キャラクターデザイン・総作画監督という、普段中々じっくり聞くことの出来ない制作秘話を語りつくした今回のスタッフトーク上映会を締めくくった。
☆作品詳細
10月29日(金)より全国ロードショー
<CAST>
土屋太鳳 福原 遥 工藤阿須加 興津和幸 小松未可子 日野 聡
大原さやか 浜田賢二 津田健次郎 咲妃みゆ カズレーザー(メイプル超合金)
<STAFF>
原作・脚本・監督:吉浦康裕 共同脚本:大河内一楼 キャラクター原案:紀伊カンナ 総作画監督・キャラクターデザイン:島村秀一
メカデザイン:明貴美加 プロップデザイン:吉垣 誠 伊東葉子 色彩設定:店橋真弓 美術監督:金子雄司〈青写真〉
撮影監督:大河内喜夫 音響監督:岩浪美和 音楽:高橋 諒 作詞:松井洋平
アニメーション制作:J.C.STAFF 配給:松竹 歌:土屋太鳳
【OST情報】
『アイの歌声を聴かせて』オリジナル・サウンドトラック
発売日:2021年10月27日(水)
品番:LACA-9858 ~ LACA-9859
価格:3,300円(税抜)/3,630円(税込)
音楽:高橋 諒 作詞:松井洋平 歌:土屋太鳳・咲妃みゆ
劇伴曲+劇中歌(5曲)を収録
発売元・販売元:バンダイナムコアーツ
映画『アイの歌声を聴かせて』公式サイト:https://ainouta.jp/
公式Twitter:@ainouta_movie
公式Instagram:@ainouta_movie
映画『アイの歌声を聴かせて』《 特別音響調整版上映「アイの歌声がよく聴こえるかも音」&置鮎龍太郎音声ガイド概要 》
▼岩浪美和音響監督監修の特別音響調整版上映決定
<サウンドネーム>「アイの歌声が良く聴こえるかも音」
<上映劇場>
立川シネマシティ、川崎チネチッタ、イオンシネマ幕張新都心、シネシティザート、ミッドランドスクエア シネマ、安城コロナシネマワールド、アースシネマズ姫路
▼無料アプリ「HELLO! MOVIE」について
スマートフォンやスマートグラスで映画の字幕と音声ガイドを楽しめる無料アプリです。
・音声ガイド付き上映
「HELLO! MOVIE」をインストールしたスマートフォンなどの携帯端末を持っていれば、全ての上映劇場でお楽しみいただけます。
・日本語字幕上映
専用メガネ機器に「HELLO! MOVIE」をダウンロードし、専用マイクをつけて持っていくことで、全ての劇場で楽しめる他、一部劇場では「専用メガネ機器」の貸し出しも行なわれています。
また、スクリーンに字幕を表示する日本語字幕付き上映は、別途、一部劇場にて期間限定で上映されます。
映画『アイの歌声を聴かせて』劇中アニメ「ムーンプリンセス」挿入歌/咲妃みゆ「フィール ザ ムーンライト ~愛の歌声を聴かせて~」
https://youtu.be/QCcm3_9VAEk
咲妃みゆプロフィール
さきひ・みゆ/1991年3月16日⽣まれ、宮崎県出⾝。2010年に宝塚歌劇団入団。2014年に雪組トップ娘役就任。2017年に退団後、ミュージカル『衛⽣~リズム&バキューム~』、『ニュージーズ』、朗読劇『逃げるは恥だが役に立つ』、ドラマ『まだ結婚できない男』、映画『窮鼠はチーズの夢を見る』などに出演、歌手として2020年にセカンドアルバム『MuuSee』をリリースするなど各方面で活躍中。今年、第四十六回菊田⼀夫演劇賞を受賞。
公式ホームページ:https://sakihimiyu.com/
Twitter:https://twitter.com/miyu_firstbloom
Instagram:https://www.instagram.com/miyusakihi/
LINE BLOG:https://lineblog.me/sakihimiyu/
INFORMATION
映画『アイの歌声を聴かせて』オリジナル・サウンドトラック
品番:LACA-9858 ~ LACA-9859
価格:3,300 円(税抜)/3,630 円(税込)
音楽:⾼橋 諒 作詞:松井洋平 歌:土屋太鳳・咲妃みゆ
劇伴曲+劇中歌(5 曲)を収録
<INDEX>
disc – 1
1.シオンの世界
2.サトミのテーマⅠ~母娘の合言葉
3.ホシマエレクトロニクス
4.クラスメイトたち
5.いま、幸せ?
6.転校⽣の正体
7.あたらしい日常
8.トウマの焦り
9.普通の⾼校⽣なら?
10.ブリッジⅠ~サトミの不安
11.「今度は、失敗しない」
12.サトミのテーマⅡ~幼馴染
13.なんでも 80 点
14.ヒーローにはピンチが必要
15.三太夫、襲来
16.王子様を探しに
17.キス騒動!?
18.アヤの告白
19.西城のテーマ
20.シオン⾃⾝の幸せ
21.ブリッジⅡ~視線
22.バック・アップ・ビート
23.サトミの彼氏です!
24.サトミのテーマⅢ~交錯
25.美津子のねがい
26.予感と疾走
27.届かぬ月
28.それぞれの喪失
29.雲翳の夜
30.[RO:M]
31.決意と潜入
32.シオンの覚醒
33.逃走劇!
34.シオンの解放~脱出
35.変わるもの、変わらないもの
36.シオンの世界(再奏)
▼ disc – 2
1.ユー・ニード・ア・フレンド ~あなたには友達が要る~
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
2.Umbrella
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
3.Lead Your Partner
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
4.You’ve Got Friends ~あなたには友達がいる~
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
5.フィール ザ ムーンライト ~愛の歌声を聴かせて~
歌:咲妃みゆ 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
発売元・販売元:バンダイナムコアーツ
各音楽ストア URL:https://lnk.to/ainouta
映画『アイの歌声を聴かせて』劇中アニメ「ムーンプリンセス」挿入歌/咲妃みゆ「フィール ザ ムーンライト ~愛の歌声を聴かせて~」
https://youtu.be/BVJhS-cXhOc
絶賛口コミ御礼!映画『アイの歌声を聴かせて』ロングPV|絶賛上映中
https://youtu.be/58q1s6B8lCM
映画『アイの歌声を聴かせて』歌詞付きMV♪土屋太鳳「ユー・ニード・ア・フレンド 〜あなたには友達が要る〜」|10.29 ROADSHOW
https://youtu.be/7I6gy4w9GXU
映画『アイの歌声を聴かせて』予告編②|10.29 ROADSHOW
https://youtu.be/2j2CQBk8uWM
(C)吉浦康裕・BNArts/アイ歌製作委員会