大人気『テイルズ オブ』シリーズのマザーシップタイトルとして、2008年にXbox 360版がリリースされた、「正義」を貫き通すRPG「テイルズ オブ ヴェスペリア」。
その誕生から10年を記念して「テイルズ オブ ヴェスペリア 10th Anniversary Party」が、9月16日、千葉県・舞浜アンフィシアターにおいて開催された。
パーティメンバーを演じたメインキャストが勢揃いする初の単独イベントの模様を伝える昼夜両公演のレポートが到着!!
〈昼の部の模様〉
まずは開演前、凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)の首領カロルと、パティ、続いて満員の客席に興奮するエステルとリタによるアナウンスが、客席に注意事項を通達。ゲームオープニング映像の上映から、イベントは開演となった。
まずはゲームを追体験するように、朗読劇がスタート。エステル役の中原麻衣さんがステージ袖から姿を現し、導入部の台詞を厳かに朗読する。途中からその台詞を受け継ぐのは、ユーリ・ローウェル役の鳥海浩輔さん。そして冒険のなかユーリが出会う登場人物を演じるキャストが、名台詞と共に次々と登場する。ラピード役の石井真さん、レイヴン役の竹本英史さん、カロル・カペル役の渡辺久美子さん、リタ役の森永理科さん、パティ・フルール役の斎藤千和さん、ジュディス役の久川綾さん、そして――。フレン・シーフォ役の宮野真守さんが中央のステージからせり上がって登場。主要キャラクターが舞台上に勢ぞろいした様は圧巻で、これから始まるステージへの期待感を演出した。
ラゴウ暗殺直前のユーリとフレンの対話から、ギルド「凛々の明星」の発足を経て、朗読劇はイベント公式サイトで実施された投票を元に、ゲームの名場面を舞台で再現する。
◎「マンタイク」
キュモール暗殺後 ユーリとフレンの語らい
◎「バクティオン神殿」
シュヴァーンとの決闘と決着
◎「ヒピオニア大陸」
ユーリ、フレン、ラピード“下町トリオ”出撃
そしてユーリの回想は終わり、再び勢揃いした「凛々の明星」の冒険は続いてゆく。新たな世界を往く彼らの姿で、朗読劇は幕を閉じる。懐かしい名場面名台詞の連続に、かつてゲームをプレイしたであろう観客もみな、ユーリと共に思い出に浸っていた。
そして「テイルズ オブ ヴェスペリア 10th Anniversary Party」イベント用オープニングムービーと共に、改めてキャストが登壇してのトークコーナーが、鳥海さん中原さんの司会でスタート。オリジナルの「テイルズ オブ ヴェスペリア」プロデューサーである樋口義人さんも参加して、この10年を懐かしむクロストークが展開された。10年前に開催されたオーディションの思い出に始まり、話題は先ほどのシリアスな朗読劇のなかでも異彩を放っていた、ラピード役の石井さんの熱演に集中。今回は話者として人語も喋った石井さんだが、ラピードとしては鳴き声に全ての感情を込めた難しい役どころ。その多彩な鳴き声に、会場からは大きな喝采が送られた。
ファンからの質問にキャスト陣と樋口さんが答えるコーナーでは、「ラストで全ての魔導器(ブラスティア)が精霊になったとき、なぜレイヴンは大丈夫だったのか?」「『カロル』など発音がしづらいゲーム中の単語は?」「フレンの私室のハートのついた手紙の内容は?」「演じられているキャラクターの10年後は?」といった質問が登場。フレンの手紙は、実はスキットのトリガーになる予定だったという裏話から、10年後にはカロルとリタはどうなってるんだろう? といった話題。果ては、犬の寿命からするともしやラピードは……といった少ししんみりした展開に。最終的には10年経ってもまだ14歳くらいだから、きっと元気だろうという結論となり、会場もホッと安堵していた。
続くコーナーでは、クロスプラットフォームPlayStation(R)4/Xbox One/STEAM(R)/ Nintendo Switchで来年1月11日に発売の「テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER」のプロデューサーである富澤祐介さんが、その限定版パッケージと共に登壇。限定版の特典に興味津々なキャスト陣が、舞台そっちのけでサンプルに群がる一幕も。1月11日(ワンワンワン)という発売日を、石井さんもラピードの吠え声にて告知していた。
「行け行け!カロル駅長奮戦記」
そしてイベント後半は、シリアスムードな前半とはうって変わって、ユーモア満載のスペシャルスキット「行け行け!カロル駅長奮戦記」をキャストが上演した。幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)の新規事業「道の駅マイハマ」のオープニングイベントの盛り上げを依頼された、ユーリたち凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)。しかしイベント前日、名誉駅長に任命されたカロルが、何故かぬいぐるみになってしまった!? ギルドの信用問題にも関わる事態を誤魔化すべく、エステルの発案から人形劇を行うことになった。その内容とは、大魔王パティからユーリ姫を救い出す、勇者カロルの大冒険。クライマックスには王家に伝わる剣(ペンライト)を観客と共に掲げて、会場一体となって大魔王を倒すのだった。ギルドとしての仕事は大成功。なんだかんだでカロルも元の姿に戻り、改めてユーリたちはマイハマを堪能するのだった。
アソビストアプレミアム会員限定で配信中のショートアニメ「ているず おぶ HR」の続編で「テイルズ オブ ヴェスペリア」メンバーの日常を切り抜いたショートアニメを上映した後は、『ヴェスペリア』の関連情報コーナー。ゲーム「ネコトモ」とのコラボでは、ユーリとフレンに扮したネココとトモモが登場。名台詞を独特の芝居で読み上げるネココたちの姿に、鳥海さんも動揺を隠せない様子(笑)。さらに「テイルズ オブ アスタリア」「テイルズ オブ ザ レイズ」での記念イベントも告知。そして会場を多いに沸かしたのは、「ヴェスペリア」を舞台化する「テイルズ オブ ザ ステージ 凛々の明星(仮)」の制作発表であった。
ここで再びキャストが登壇。「ジ アビス」の舞台を観劇した竹本さんと森永さんは、踊りまくる舞台の魅力を興奮ぎみにトーク。レイヴンとシュヴァーンのキャストは同じなのか、そして気になるラピードは!? と、昼の部では最後までラピードが話題をさらう結果となっていた。
イベントの最後には、ステージ上に並んだキャストが満員の客席を背に記念撮影。熱狂覚めやらぬなか、凛々の明星の首領たる渡辺さんの「ブレイブ!」コールに続いて、「ヴェスペリア!」という観客のレスポンスでイベントは終演となった。閉会後の場内アナウンスを担当したのは、ユーリとフレン。家に着くまでが「テイルズ オブ ヴェスペリア 10th Anniversary Party」だから、とフレンが観客に呼びかける。
〈夜の部の模様〉
夜の部の朗読劇はカロルが主役!? 昼に続いて、ユーザー投票とキャスト投票によってセレクトされた名場面を三幕上演。ゾフェル氷刃海で孤軍奮闘するカロルの勇敢な姿と、渡辺さんの迫真の演技が、会場を静かな感動に包み込む。後のトークコーナーで語るところによると、プロデューサーである樋口さんも客席で見ながら思わず涙したという名シーンだった。
◎「ゾフェル氷刃海」
カロル孤軍奮闘バトル
◎「御剣の階」
エステル帰還イベント
◎「オルニオン」
ユーリとフレンの一騎打ち
続いて行われたキャスト陣と樋口さんのトークコーナーでは、キャラクター誕生に関するエピソードが樋口さんによって語られた。作品の軸となるユーリを中心に、それぞれの個性を組み立てていったという話には、キャスト陣も大いに納得。ラピードをチワワのような小型犬にする案もあったという逸話もあかされた。続いてファンからの、キャストへの質問コーナー。しかし事前に集めた質問を、その場で選ぶ鳥海さんと中原さんの仲睦まじい姿(?)に一同がリアクション。そもそもエステル帰還の際の「おかえり」という台詞、そしてエステルを抱き留めたユーリの姿に、恋愛禁止(!?)の凛々の明星としてけしからん!……と憤る展開に。そんな和気あいあいとしたムードのなか行われた、質疑応答のいくつかをご紹介しよう。
「ジュディスとリタの関係を知っていましたか?」という質問と、外伝小説にて明示された2人の関係には、久川さんも森永さんもびっくり。もちろん全然知らなかったそうです。「ラピードはピンチのとき、ユーリとフレンどちらを助けますか?」という問いには、石井さんは「フレン」と即答で断言。理由を聞いて一同納得の場面も。カロル先生への「凛々の明星に入るには?」という質問には、個性と協調性のなさ、伸びしろが大事という答えに、客席も爆笑に包まれていた。
「戦い再び?先代ビッグボス!」
そして夜の部後半のスペシャルスキットは、日が暮れて夜になった道の駅マイハマを舞台にした、スペシャルなドタバタ劇。その昔、帝都の犬猫を牛耳っていた犬、先代ビックボス(CVレイヴン)が、ラピードに再戦を挑むというストーリーである。ところが唯一ラピードの言葉が分かるユーリが他で買い出しをしていたため、マーキング対決のリベンジを挑むビッグボスとラピードの会話が、犬語なのでまるで判らない。両者(犬?)を演じる竹本さんと石井さんの自由奔放な犬語アドリブ合戦に、場内は常に爆笑。最終的に対決は、「輝く灯の光〈ペンライト〉」(命名エステル)にて、マイハマを紫に染めた凛々の明星が勝利する。だがそこに、光に呼び寄せられたモンスター「ギガラルヴァ」が出現!! 一同は秘奥義を駆使し、最終的にユーリとフレンの「武神双天波」で敵を撃破する。凛々の明星がこのマイハマを守り抜いたのだった。ラピードの勝利の雄叫びと共に、コーナーは幕を閉じる。その爽快な展開に、会場は溢れんばかりの拍手に満ちていた。
楽しかった1日も終わりを迎え、夜の部の最後は、観客との記念撮影ののち、キャスト一同からのメッセージで締めくくられた。その中から抜粋してお届けしよう。
斎藤千和さん(パティ・フルール役)
みなさんこんな夜遅くまで、ありがとうございました。私いま絶賛子育てをしてるから、いつも本当は寝てる時間なんです。今回はみんなが集まるということでどうしても出たくて、一生懸命旦那にお願いして、子供を預けて来ました。すっごく楽しかったー!!
久川 綾さん(ジュディス役)
私はすっごくゲームに疎くて、正直ごめんなさいしようかとも迷ったんですけど、全員が揃うというので参加させていただきました。参加させて頂けて楽しかったです。どうもありがとうございました。
竹本英史さん(レイヴン役)
「テイルズ オブ フェスティバル」に出させていただいたとき、とても素晴らしい空間で。この空間をぜひ「ヴェスペリア」のメンバーでやりたいと思っていました。あの「フェスティバル」の素晴らしいMCの方の終わり方を、これからやらせていただきます。「ああぁー!! 楽しかった時間も! もう終わりなんですー!!」(会場「えー!!」)……これをやりたかった(笑)。
森永理科さん(リタ役)
私も胸がいっぱいになっちゃったんですけど。ひとつの目標として「ヴェスペリア」で何かができるといいなと願っていたので、この場を持てたことを本当に嬉しく思っています。ありがとうございました。
渡辺久美子さん(カロル・カペル役)
「ヴェスペリア」メンバーだけのイベントっていうのは本当にすごいことだと思います。本当に本当に幸せな作品だと思います。そのギルドの首領でいられるということを誇りに思います。みなさんこれからも付いて来て下さい!
石井 真さん(ラピード役)
犬として10年やってまいりました。正直、ゲームでラピードをやったとき、僕は1人で収録をやりました。だからドラマCDでみんな一緒に収録するというときに、「ヴェスペリア」メンバーになれるだろうかってすごく不安だったんですよ。みなさん本当にありがとうございます。気付けば10年やっておりました。そして気付けばこの舞台で、僕は咆えておりました。ありがとうございます!
宮野真守さん(フレン・シーフォ役)
すーごく楽しかったです!10年こうして愛されて今日みたいなイベントができて、メンバーが揃って、というのは、やっぱり作品の強さが全てを物語っていると思います。最初にお話を見たとき、なんて面白いんだ、なんて真理を突くんだと感じたんですね。ユーリの選択にすごく考えさせられる。その物語の芯の強さがあるから作品が愛されるんだろうなと。
そして何より、鳥(海)さんだと思う。この人が真ん中で支えてくれるからこそ、「ヴェスペリア」はとっても暖かいんだろうなって。鳥さんがユーリだったからこそ、ユーリがみなさんに愛されて、作品が愛されてるんだなと、今日改めて思いました。またいつの日かこうしてこのメンバーで会えるとうれしいなと思います!
中原麻衣さん(エステル役)
寂しいです。今日が終わっちゃうことを、本当に寂しいなと思いながら、みんなの挨拶を聞いていました。今回、一番印象に残ったのは何だったかなと思ったら、鳥さんがホントにホントに尽力してくださったんです。普段こういうイベントって、進行台本を作る時には私たち役者は関わらないんですけど、鳥さんはスタッフさんとミーティングをして、私たちの知らないところで、誰よりも忙しく動いて下さっていたのがとても印象的です。鳥さんが真ん中だったから、支えてくれたから。このメンバーでやれたこと、みなさんと時間を一緒に過ごせたこと、とっても嬉しく思います。本当にありがとうございました!
鳥海浩輔さん(ユーリ・ローウェル役)
……恥ずかしいですね(笑)。本当にみなさん今日はありがとうございました。この作品に出逢えたこと、このメンバーに出逢えたこと、そして(ファンの)みなさんに出逢えたこと全てに、感謝しています。我々10周年迎えました。もっと昔からの作品もありますし、いままさに制作が始まる新しい作品もあります。「テイルズ オブ ヴェスペリア」を応援していただきながらも、『テイルズ オブ』シリーズ全体を応援していただければ、またみんなで集まって、こういった楽しい時間が過ごせると思っています。
「テイルズ オブ ヴェスペリア」
――みんなで、飛ばしていきますか!
最後には、昼の部同様にカロルによるコールで、「ブレイブ!」「ヴェスペリア!」の合い言葉が舞浜アンフィシアターにこだまする。全キャストがゆっくりとステージを去り、最後に鳥海さんが一礼。楽しかったイベントは昼夜二公演を大盛況のなか終えたのだった。閉会後のアナウンスは、ユーリとラピードの掛け合い。1人と1匹から始まった長い長い旅。「とはいえ、これは終わりじゃなくて始まりだ。旅はまだまだ続くぜ」とユーリは語る。「また会おうな!」「ワン!」という1人と1匹の台詞で、「テイルズ オブ ヴェスペリア 10th Anniversary Party」は終了。ユーリとの再会の約束を胸に、来場者たちは帰路に就いたのだった。
『テイルズ オブ ヴェスペリア』10周年を記念したメモリアルイベントがBlu-rayで発売!!
◆家庭用ソフト「テイルズ オブ ヴェスペリア」の発売から10周年を記念して、『テイルズ オブ』シリーズ初となるタイトル単独イベントを開催!主要キャラクターが全員集結した一日限りの夢のイベント!
◆昼公演と夜公演がどちらも楽しめる大ボリュームの内容を収録!!
◆特典映像では出演キャストによるコメント映像を収録!!
◆アニメーションキャラクターデザイン松竹徳幸による新規描き下ろしスリーブケース付!!
【価格】
6,800円(税抜)
【特典】
アニメーションキャラクターデザイン松竹徳幸描き下ろしスリーブケース
【映像特典】
キャストコメント映像
【収録内容】
2018年9月16日に舞浜アンフィシアターで開催された「Tales of Vesperia 10th Anniversary Party」の模様を昼夜2公演ともに収録!
【出演者】
鳥海浩輔 (ユーリ・ローウェル役) / 中原麻衣 (エステル役) / 宮野真守 (フレン・シーフォ役) /石井真 (ラピード役) / 渡辺久美子 (カロル・カペル役) / 森永理科 (リタ役) /竹本英史 (レイヴン役) /久川綾 (ジュディス役) / 斎藤千和 (パティ・フルール役)
[スペック] BCXE-1425/約195分(本編約180分+映像特典約15分)/リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD50G×2枚/16:9<1080i High Definition> [発売・販売元] バンダイナムコアーツ
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