STUDIO4℃が手塚治虫の伝説的な原作「火の鳥」 望郷編を映像化した新作アニメーション映画『火の鳥 エデンの花』が11月3日(金)より全国公開される。
“漫画の神様”と謳われ、今も世界中で敬愛される巨匠・手塚治虫。その代表作にしてライフワークともなった不朽の名作『火の鳥』全12編のうち、地球と宇宙の未来を描いた「望郷編」がついに初のアニメーション映画化を果たす。製作期間7年をかけて入魂のスペクタクル巨編を完成させたのは、アートな映像作品を生み出し続けるSTUDIO4℃。
地球から遠く離れた辺境の惑星・エデン17に降り立った主人公ロミの人生を描く、あまりにも壮大な愛と冒険の物語。時空を超えた旅路の果てに、ロミが見出す「故郷」とはー。その深遠なラストシーンは、この星に生きるすべての人の胸に響きわたる!
監督は『鉄コン筋クリート』『ムタフカズ』などの作品で独自の作風を発揮してきた稀代のクリエイター、西見祥示郎。手塚原作に大胆な現代的アレンジを施しつつ、アニメーションならではの魅力が横溢する作品世界を構築した。さらに、キャラクターデザイン・総作画監督の西田達三、美術監督の木村真二ほか、STUDIO4℃作品を支えてきた強力なスタッフ陣が集結。人気作曲家・村松崇継による、壮大なスケール感と詩情を併せ持つ音楽にも注目だ。主人公ロミ役の宮沢りえをはじめ、窪塚洋介、イッセー尾形、吉田帆乃華、浅沼晋太郎、木村良平という、声優陣の豪華な顔ぶれも見逃せない。
10月25日に、地球と宇宙の未来を描いた、映画『火の鳥 エデンの花』にちなみ、野口聡一宇宙飛行士と田中栄子プロデューサーがスペシャルトーク付き試写会に登壇!
<『火の鳥 エデンの花』スペシャルトーク付き試写会 概要>
◆日時:10月25日(水) 20:00~20:50
◆場所:ブロードメディア試写室(東京都中央区月島1-14-7)
◆登壇ゲスト:野口聡一さん、田中栄子プロデューサー MC:micさん
宇宙を舞台にした本作を、宇宙飛行士の視点から観るとどのような感想になるのか。この度、宇宙飛行士・野口聡一さんと、『火の鳥 エデンの花』の田中プロデューサーが、スペシャルトーク付き試写会に登壇した。
冒頭、「僕はそもそも『火の鳥』が本屋に並んでいた時に読んでいた世代なんです。家に全巻そろっているので、『黎明編』から『太陽編』まで全部読んできました。あらためて懐かしいなと思いましたね」と、実は大の「火の鳥」ファンであることを明かした野口。「今回の映画の世界に関してなんですが、非常に美しく、ロマンチックにまとめられているなと思いました。いったい火の鳥というのが何を象徴しているのか、というのがファンにとっては一番の命題だと思うんですが、人間の命の営みにどう絡んでくるのかも含め、それがロマンチックに描かれている。今日もあらためてスクリーンで観させていただきましたが、火の鳥の出番自体はそれほど多くはないのに、これだけ存在感がある火の鳥ってなんなのかと思いましたね」と感心した様子でコメント。
続いて野口は、「『火の鳥』そのものは、人間の長い歴史を描いていて。(章によって)時代が飛んでいくんですよ。このお話は(物語の時系列でいうと)現代よりは少し先の話だけど、終わりに近いあたり(2500年から3500年くらいまでの未来の宇宙)のエピソードになるんですよね」と「火の鳥」シリーズの壮大な作品背景について前置きすると、「45年くらい前に描かれた原作でビックリするのは、地球の環境問題を予言している点なんですよね。当時はまだ、地球はまた氷河時代に戻るかもしれないという説もあって、どちらに転ぶか分からなかったのに、見事に地球温暖化を言い当てているわけですから」と手塚治虫の先見性に舌を巻く。
そして、話が本作の描き出す宇宙開拓、宇宙移民の描写に進むと、「手塚先生自身が明確な宇宙開発像をビジュアルでお持ちになっており、手塚治虫的なロケットや、手塚治虫的な宇宙ステーション像というのがわれわれの頭の中にもできあがっている。映画の一部を観ただけでも手塚先生の宇宙だよなと感じますね」と語った野口。さらに、「もうひとつ思ったのが、この宇宙観はその後のアニメ作品に圧倒的な影響力を与えているんだなということ。それがハッキリ分かるのが、『機動戦士ガンダム』だと思うんです。人間が地球を出て行って、スペースコロニーをつくって宇宙移民となる。そして地球には戻れなくなった宇宙移民たちが、地球に戦いを挑むのが『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ですよね。本当に長い間にわたって影響を与えてきた作品なんだなと思いましたね」と手塚治虫作品の影響の大きさを語った。
今回の映画化について、原作からアレンジした箇所をひとつひとつ挙げながら「その味付けの仕方が実に見事だなと思うんです」と語る野口。彼自身は、本作の後半に登場する地球人の宇宙飛行士・牧村について、「自分を投影しやすい役でしたが、『銀河系を飛び出して銀河団を外から見るのは初めてだろうな』というセリフがあって。宇宙を旅する宇宙パイロットというのは、そういう感覚を持つんだろうなと思いました」としみじみ。
その後も、本作に登場する星座の描写、宇宙生命体が存在する可能性、人間が住むことができる他の惑星があるのかなど、宇宙飛行士ならではの視点で感じたことを、つぎつぎと野口に尋ねた田中プロデューサー。「制作に関しては、『望郷編』の中に、『復活編』や『未来編』などの要素も入れさせていただきました。今回の映画をきっかけにあらためて原作を読んでいただけると、原作がいかにしっかりと考えてつくられているかと驚くんじゃないか」と原作コミックの偉大さを口にする。野口も「そう思います。今まで原作に縁がなかった方も、これを機に読んでいただければと思いますし、映画を観るだけでも十分に手塚ワールドに浸ることができます。手塚先生に対するリスペクトや愛情がたっぷり詰まっています」と、原作と共に、映画の世界観もアピールした。
また、原作コミックも発売された時期、販売している出版社などによって内容が少しずつ変わっているということを踏まえ、本作のラストシーンに込めた思い、そして「望郷」のキーワードから想起されることに話が進むと野口は、「国際宇宙ステーションからは常に地球がみえる。自分がそこで生まれてやがてそこで死ぬ、自分の知っている人たちも全てそこに居る、という(地球という)存在が目にみえているので、そこが自分の最後の家である、という感覚がすごくあります」と地球への思いを明かし、会場の観客も熱心に耳を傾けていた。
その上であらためて地球への思いを尋ねられた野口は、「この作品の中で地球は残念ながら悲劇的な状態になっていますが、現の我々の地球はまだまだ本当に美しく、命のダイナミズムに満ちている天体です。幸いなことに、実際に住んでいる我々自身も地球の環境を守っていこうという気持ち、ムーブメントもある。今自分たちができることをしっかりやって、美しい地球が3000年、3500年以上続くように一緒に努力していきましょう」と観客にメッセージをおくった。それを聞いた田中プロデューサーも「今、この作品をつくったことを、ほめていただいたような気がします」と感激した様子。
イベントの最後、野口は「子どもの頃から手塚ワールドに触れて育ってきましたが、今の子どもたちにとってはこれが最初に触れる一本になるのかもしれない。手塚先生の壮大さ、ロマンと、人間に対する愛情を感じられる、すばらしい作品だと思うので、ぜひ劇場でご覧いただきたいと思います」と呼びかけた。続いて田中プロデューサーも、「日本のすばらしいレガシーである手塚作品をお届けできることになってうれしく思います。実はDolby Atmos版も制作していて、宮沢りえさんたち声優さんもすばらしいですが、かなり細かいところまで絵も音もついていて、本当に宇宙をただようような映像に仕上がりました。映画館でぜひ楽しんでいただければ」と締めくくった。
11.3(祝・金)公開 映画『火の鳥 エデンの花』MV版特別映像
https://youtu.be/GhHFZOAolQs?si=OCzVYAJQNOV7H4nA
【STORY】
あなたは、生きなさい。
荒涼たる辺境惑星エデン17に1台のロケットが降り立った。わけあって地球から逃亡してきたロミ(声:宮沢りえ)と恋人のジョージ(声:窪塚洋介)は、この星を2人の新天地にしようと誓うも、未開の惑星での生活は厳しく、ジョージは井戸掘り中の事故で命を落としてしまい、ロミは一人息子のカインとAIロボットとともに、孤独なサバイバル生活に送ることに。
ロミはカインのために自分の命を少しでも引き延ばすこと決意し、コールドスリープに入る。だが、機械の故障で1300年間も眠り続けることに。ようやく目覚めたロミは、新人類が築いた巨大な町・エデン17の女王となる。
そんなある日、心優しい少年コム(声:吉田帆乃華)は、宮殿で悲しみに暮れる女王ロミと出会う。ロミの望郷の想いを知ったコムは、一緒に地球に行こうと、無謀な挑戦と知りながら、2人で広大な宇宙に飛び出していく。
旅の途上で、地球人の宇宙飛行士・牧村や宇宙のよろず屋・ズダーバン(声:イッセー尾形)、そして人智を超えた未知の生命体の数々との出会いを重ねながら、故郷の地球を目指す。
☆作品詳細
火の鳥 エデンの花
11月3日(祝・金)より新宿バルト9ほか全国の映画館で公開
〈キャスト〉
宮沢りえ
窪塚洋介 イッセー尾形
吉田帆乃華 浅沼晋太郎 木村良平
〈スタッフ〉
監督/西見祥示郎 音楽/村松崇継 原作/手塚治虫「火の鳥」(望郷編) キャラクターデザイン・総作画監督/西田達三
脚本/真野勝成・木ノ花咲 美術監督/木村真二 演出・CGI 監督/斉藤亜規子 色彩設計/江上柚布子
編集/重村建吾 音響監督/笠松広司 プロデューサー/田中栄子
アニメーション制作/STUDIO4℃
製作/「火の鳥 エデンの花」製作委員会
配給/ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト:https://happinet-phantom.com/hinotori-eden/
Twitter:@hinotori_eden
『火の鳥 エデンの宙』
ディズニープラス「スター」で 9月13日より世界独占配信
出演:宮沢りえ、窪塚洋介、吉田帆乃華、浅沼晋太郎、木村良平、イッセー尾形
原作:手塚治虫「火の鳥」(望郷編)
監督・絵コンテ:西見祥示郎
キャラクターデザイン・総作画監督:西田達三
美術監督:木村真二
脚本:真野勝成・木ノ花咲
音楽:村松崇継
演出・CGI監督:斉藤亜規子
色彩設計:江上柚布子
編集:重村建吾
サウンドデザイン・音響監督:笠松広司
エンディングテーマ:LIBERA「永遠の絆」(Libera Records)
プロデューサー:田中栄子
アニメーション制作:STUDIO4°C
■ディズニープラスとは:
Disney+ (ディズニープラス)は、ディズニーがグローバルで展開する定額制公式動画配信サービスです。ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックの名作・話題作に加え、スターブランドとして大人が楽しめるドラマや映画も充実しています。ここでしか見られないオリジナル作品も続々登場します。
公式サイト:https://www.disneyplus.com/ja-jp
公式 Twitter:@DisneyPlusJP
公式 Instagram:@disneyplusjp
公式 facebook:@DisneyPlusJP
公式 TikTok:@disneyplusjp
11.3『火の鳥 エデンの花』本予告
https://youtu.be/XAQIvXdxm1M
火の鳥 エデンの宙|対談スペシャル動画|手塚治虫の名作、初のアニメ化!パンサー向井慧/吉田尚記アナウンサー/西見監督スペシャルトーク|Disney+ (ディズニープラス)
https://youtu.be/8mIL_9bnWT4
11.3公開『火の鳥 エデンの花』特報
https://youtu.be/K5Dd1QAPDBg
PHOENIX: EDEN17|特別映像|Disney+ (ディズニープラス)
https://youtu.be/KPruQM1ZBQE
© Beyond C.
© 2023 Disney and its related entities