数々のファンタジー作品を生み出して世界中を魅了してきたディズニーが、ディズニープラスで<実写>と<アニメ>2つの世界を描く、日本発のオリジナルファンタジー・アドベンチャー超大作『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』が独占配信中です。
本作は、実写で描く現実世界〈横須賀〉と、アニメで描くドラゴンが棲む異世界〈ウーパナンタ〉の2つの世界が交差するストーリーで、【現実世界 】=横須賀に暮らす空想好きな女子高生 ・ナギと、【異世界 】=ウーパナンタから突然 【現実世界】にやって来た半人前のドラゴン乗り・タイム。それぞれの世界で生き辛さを感じていた2人が出会い、共に世界を救うために命がけの冒険の旅に出るファンタジー・アドベンチャーです。
今回はそんな本作のアニメーション監督の大塚隆史さんにインタビューを実施。
『ふたりはプリキュア Max Heart』で演出家デビューし、『劇場版 ONE PIECE STAMPEDE』では脚本・監督を担当。2022年に公開された映画『ハケンアニメ』では劇中アニメ『運命戦線リデルライト』の監督を務めた大塚監督。
ドラゴンが棲む〈ウーパナンタ〉の世界をダイナミックに美しくまとめ上げた大塚監督に実写とアニメが交差する本作ならではの難しさや魅力を伺いました。
――とてもディズニープラスらしいとても素敵な冒険活劇と言った印象の作品ですが、大塚監督はどういった経緯で作品に参加されたのでしょうか。
大塚隆史監督(以下、大塚監督)
作品の企画が動いており、既にコンセプトや脚本が決まっていました。アニメーション制作会社のProduction I.Gさんからオファーが届き参加する事になりました。
なので「こういった企画があるんだけど、大塚さんはアニメーションパートの監督をやりませんか?」というオファーを頂いた形です。
――大塚監督になら、ぴったりというのがあったんでしょうか。
大塚監督
それは僕が決めことではないので、何とも言えないです(笑)。
でも、僕の聞く限りでお伝えすると、“いわゆる日本のアニメーション”を制作したいという意向でした。
――ある程度企画が固まった状態から参加されていますが、最初に感じた作品の印象はいかがでしたか?
大塚監督
『魔法にかけられて』のような作品を、日本で作るような印象で面白そうだなと思いました。そこまでアニメの世界と実写の世界が交差はしないんですけど、アニメの世界があって、そこから実写の世界に来るような作品はあるようでなかったので、「面白そうだけどどんな感じなんだ? ちょっと話を聞かせて!」みたいな感じで、参加させてもらいました。
――日本のアニメーションの肌触りもありつつ、キャラクター造形や序盤に登場するアクタ空団の仲間の中には、顔がヤギのキャラクターがいたりと、海外の視聴者も意識されている雰囲気も感じられて、そこがうまく混ざっている印象を受けました。
作り方はあくまで日本のアニメらしさを意識されたと思うのですが、世界中で観られるディズニープラスでの配信という事で、その部分で作り方の違いや難しかったなと思う事はありましたか?
大塚監督
映像のクオリティー的には、最近のTVアニメでも映画並みの高いものを求められているで、その中でディズニープラスという所で、どれくらいのものを求められているのだろうか、というのは手探りで進めていった感じです。
ただ今回は、アニメ制作側でシナリオから携わっていないので、要求されていることや、何を見せたいのかということを僕の中で整理していった感じです。
アニメ側で好き勝手やっていいというわけでも当然ないので、しっかり基のシナリオに寄り添いながら、“アニメパートとして盛りあげる部分”はどこだろうかを、萩原監督と相談して進めていきました。
沢山ディスカッションをし、アニメの方向性を決める事が僕の大きな一つの仕事かなと思います。
――萩原監督とも色々お話されたという事でしたが、萩原監督の印象はいかがでしたか?
大塚監督、萩原監督、脚本の藤本(匡太)さんが80年、81年生まれとあって、子供の頃からある程度同じものを見ていたり、同じ空気感で育ったというのもコミュニケーションを取る上で大きかったですか?
大塚監督
僕の中で勝手に想像していた実写の監督は、もっと偉そうで「やめちまえ!」とか怒号なんかが飛び交う昭和なイメージがありましたが(笑)、萩原監督はめちゃくちゃ物腰が柔らかくて、低姿勢でありつつも、しっかり自分のイメージを持っていました。ここは譲らないという所もありしっかり持っており、静かに燃えている印象で、とてもしっかりされている方なので、思わず年上だと思ってしまいましたね(笑)。
おまけに懐も深くて、僕の意見も積極的に聞いてくれました。頑なに自分のイメージを押し付けるタイプではなくて、色々と受け入れて、それを自分の中でどうしようか考えている印象を受けました。なので、なるべくパスできるものはパスしてみてという感じで作業出来ました。
――脚本の藤本さんとはお話しする機会はありましたか?
大塚監督
お話しする機会はなかったのですが、萩原監督と脚本を紐解いていく作業を行っていきました。
――アクタが実写の世界に飛ばされる際に、『キャプテン翼』のコミックスが現れますが、これは脚本の段階からあったんですか?
大塚監督
ありました。ただ『キャプテン翼』と決まってはいなかったです。コンセプトとしては最初からありました。
――そうなんですね。作中のセリフでも「ボールは友達」と言っていたり、『キャプテン翼』はぴったりだなと思っていました。
大塚監督
僕もそう思っています。
ただどれくらい世代が知っているのかなという懸念はありました。
――『キャプテン翼』のコミックスの他にも、鉄腕アトムの人形だったり、古い看板が出てきたりしています。
大塚監督
これは実写の世界のものが、アニメの世界に飛んでいるということを表現しています。何故なのかを、視聴者に疑問に思ってもらいたいという意図がありました。現実世界と繋がっているアイテムとしての、示す役割にもなっているんです。
――アニメパートもかなり多く感じられましたが、制作時大変だったことはありますか?
大塚監督
アニメのパートの尺が6、70分位もあり、それなりに多かったです。コンテも自分で書いていて、半年ぐらいかかりました。
アニメーターさん的には、結構パーツが多かったり、ドラゴンの鱗を描くという細かい作業があったりと、そういう部分は大変だったと思います。
時間的にもタイトでしたが、なんとか頑張る事が出来たという感じです。
――カット数などにも、制限みたいなのは特になかったですか?
大塚監督
厳密な制限はないですけど、締め切りと予算が前提としての仕事になるので、大体これくらいに収めてほしいというのはもちろんありました。その中でどの様に制作できるのかなと、かなり考えていきました。
――観てほしいキャラクターの表情やシーンはありますか?
大塚監督
2話でケイトが焚火を蹴って、タイムの胸裏を掴むというシーンがあるのですが、シナリオではその様に描いていなかったんです。そこの表現は、僕なりを加えて描きました。
本当に怒ってる人は、走って向かってこないと思っており、母親が本当に怒っている時の様な、リアルな恐怖を思い出しながら人物を描きました。
――ケイトを怒らせてしまったように、タイムは16歳ながら、前半特に精神年齢的に幼い印象を受けました。
大塚監督
そうですね。
一般的な16歳って大人な感じがしますが、一番子供の部分も入り混じってる世代だと思います。
アニメは、コントラストをつけて描かないと子供っぽく見えないので、そこは割り切らせてもらおうと思い、ちょっと幼くみえたのかも知れません。
20代前半のアクタを憧れの対象として描く分、16歳のタイムは中学生くらいのイメージと軟弱な印象にして、他のキャラクターが格好良く立つように、コントラストをつけて棲み分けました。
――キャラクター原案・コンセプトアー トを担当されている出水ぽすか先生のキャラクターの印象は?
大塚監督
アートを見て、非常にかっこいいなあと思いました。何の違和感もなく、面白そうなファンタジー作品だと感じました。めちゃくちゃ突飛なことをしてるわけではないので、出水先生さんが持つデザインセンスが素晴らしいなと感心しました。
絵のデザインが固まった作家さんだと、そのデザインが立ってしまいますが、すごくしっくりきしました。
――ドラゴンといったキャラクター達が“格好良い”と“可愛い”が共存していて、ファンタジーの世界観が際立っていました。他にもマスコット的なメルポンみたいなキャラクターもおり、とてもキュートでした。
大塚監督
実はメルポンだけは、アニメ制作側が主体で作っているんですよ。
事前に実写の萩原監督にお話して、キャラクターデザインの千葉さんに描いてもらったんです。
――アフレコの現場にも立ち会われたと思いますが、タイムを演じた奥平大兼さん、アクタを演じた新田真剣佑さんといった役者さんたちのアフレコはいかがでしたか?
大塚監督
実写の撮影が終わってからの、アフレコだったんです。
アニメの収録は、キャラクター作りから始めてアフレコをするパターンが多いのですが、実写のパートを撮った後だったので、キャラクターをしっかり持って収録に臨んでくれました。キャラクター作り、世界観を説明するという作業が必要なかったので、スムーズに進められました。
――確かに実際に体を使って表現した後でのアフレコ収録だと、その辺は確かに掴みやすいですね。
大塚監督
掴みやすいというか、もう本人ですからね(笑)。僕らから何か言うこともない位です。
萩原監督と俳優さんの中での正誤性、絵と声が合っているか、絵コンテとのテンションが合っているかなど、大きく外していませんし、純粋にセンスが良いなと感心しました。
大きな苦労はなかったんですけど、ただ単純に作業量が多いので、それなりに時間が掛かりましたね。
――声優陣に関してはジャイロ役で津田健次郎さん、ガフィン役で武内駿輔さんなども出演されています。
大塚監督
ジャイロは敵のボスであり、純粋に上手い方という事で、津田さんにお願いしました。勘も良い方なので、すぐにキャラクターを掴んでくれました。
ガフィンの声に関しては、子供の声が良いんじゃないか、実際の俳優さんの方が良いんじゃないかど、様々な議論が生まれたのですが、声だけで表現するのであれば、やはり声優さんの方が良いという結論に至り、武内さんにオファーしました。
萩原監督が上手くディレクションしてくれて、作りたい方向にもっていけたと思います。
――大塚監督ご自身も忙しいと、中々映画を観るなどのインプットの時間が取れないと思いますが、どんな風に外部からの刺激を受けていますか?
ちなみにディズニープラスで観られるおススメ作品があれば教えてください。
大塚監督
気になる映画を観る時間は、頑張って作るしかないですよね。なので良くも悪くも、気になる映画は観ます。
ディズニープラスで配信している中でオススメだと『天国大魔境』ですね。森大貴さんが監督をやっているんですが、非常に出来がいいのでぜひ観て下さい。
――最後にメッセージをお願いします。
大塚監督
実写とアニメで一つの世界を描くという作品は、なかなか存在しないと思うので、非常に面白い化学反応が起きています。現在配信中ですので、ぜひご覧下さい。
撮影/夢菜
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☆作品詳細
『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』
■配信:ディズニープラス「スター」で12月20日(水)独占配信
■監督:萩原健太郎
■アニメーション監督:大塚隆史
■脚本:藤本匡太、大江崇允、川原杏奈 原案: solo、日月舎
■キャラクター原案・コンセプトアート:出水ぽすか
■プロデューサー:山本晃久、伊藤整、涌田秀幸
■制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
■アニメーション制作:Production I.G
■キャスト:
中島セナ、奥平大兼、エマニエル由人、SUMIRE
津田健次郎、武内駿輔
田中麗奈、三浦誠己、成海璃子/新田真剣佑(友情出演)、森田剛
■話数:全8話
【ディズニープラスについて】
Disney+(ディズニープラス)は、ディズニーがグローバルで展開する定額制公式動画配信サービスです。ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナルジオグラフィックの名作・話題作に加え、スターブランドとして大人が楽しめるドラマや映画も充実しています。ここでしか見られないオリジナル作品も続々登場します。
公式サイト:https://www.disneyplus.com/ja-jp
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