日本文学の傑作である太宰治の「人間失格」をダイナミックにリメイク。その深い死生観・文学性が今なお強烈な衝撃を与え続ける不朽の名作を日本最高峰のクリエイター陣によって再構築し、新たに映像化された映画『HUMAN LOST 人間失格』。
7月5日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催された世界最大級のアニメイベント「Anime Expo 2019」で行われた『HUMAN LOST 人間失格』のトークショー&上映会のレポートが到着。
イベントは5日朝一番のスタート。早い時間であったにもかかわらず、イベント内でも屈指の広さを誇る、約2000名収容の JW マリオット・ロサンゼルス L.A.ライブ プラチナルームは作品を待ちわびるファンで埋め尽くされ、高い期待が感じられました。
ファンの前に姿をみせたのは、主人公・大庭葉藏役の宮野真守と監督の木﨑文智、そしてキャラクターデザインのコザキユースケも飛び入りで参加する豪華なキャストとスタッフ。
待ちかねていたファンはステージに登壇すると大歓声で迎え入れました。
木﨑監督は「『AKIRA』や『攻殻機動隊』に続くようなSF作品を目指し、『人間失格』をこれに置き換えたらどうなるだろうというところからスタートしました」と今回の企画の成り立ちについて紹介しました。
コザキユースケ氏は、キャラクターデザインについて「ただSFのデザインにしたら面白くないので、今回は1930年代の日本の古いデザイン、海外からいろいろな文化が流入した頃のデザインをところどころに取り入れています」と制作の際のコンセプトについて語りました。
宮野真守は葉藏役を演じるにあたって、原案となっている「人間失格」を読み込んだり、リアリティのある演出が多かったので、例えば首を絞められるシーンでは実際に自分でも、ぐっと首を絞めてみた際の声を出すなど、役作りの工夫を紹介すると会場から驚きの声があがりました。
続いて大きなサプライズが。初解禁の最新ティザーPVと共に、今回の主題歌を人気アーテぃスト m-floが担当すると発表!
m-floが世界的なスーパースターJ. Balvinをフィーチャリングした楽曲「HUMAN LOST feat. J. Balvin」を提供することが明かされました。
その驚きが覚める間もなく、会場にm-floの3人VERBAL、☆Taku Takahashi、LISAが招きいれられるさらなるサプライズ。観客へのビッグなプレゼントになりました。
3人は英語でダイレクトにファンに気持ちを伝え、『HUMAN LOST 人間失格』については、「決して忘れては、失ってはならない大事なものを、私の胸の奥にメッセージを残してくれた、素晴らしい作品です」とLISA。「今後社会問題になる可能性のあるテーマを元に、とてもダークかつ感慨深いストーリーで、楽曲制作の際にとても刺激になりました」と VERBAL。☆Taku Takahashi は「人間って何が本当の幸せなんだろうかなっていうのをめちゃくちゃゴージャスな映像で楽しめた感じでした」と。
宮野真守も主題歌について、「とてもかっこいい楽曲。『HUMANLOST 人間失格』はSFアクションでありながら、原案となっている「人間失格」の持つ切ない雰囲気もあるので、切ないメロディアスな部分と、後半エレクトロのテンションがあがっていく感じが、作品の魅力をぐっと盛り上げている。」と楽曲を絶賛、さらにはm-floの大ファンである事も明かしました。
木﨑監督は「作品に寄り添った素晴らしい音楽を提供していただいて本当にありがとうございました」と感謝の気持ちもいっぱいの様子。
最後に宮野真守から、『HUMAN LOST 人間失格』が世界に先駆けてアメリカで公開されると発表、会場から大歓声が巻き起こりました。
その熱気のなかで、北米初の上映がスタート。盛りだくさんのトークショーと期待どおりの迫力の映像に観客はラストまで大満足の様子でした。
『HUMAN LOST 人間失格』が海外のイベントで紹介されるのは、今年6月フランス・アヌシー国際アニメーション映画祭での世界初上映に続くもの。今回は北米初上映となり、6月のフランスに続き、アメリカ・ロサンゼルスでも大成功に終わりました。
AnimeExpo2019『HUMAN LOST 人間失格』スクリーニング&トークショー
日時(現地時間): 2019年7月5日(金)10:00~10:30
開催場所: アメリカ・ロサンゼルス
「AnimeExpo 2019」JW マリオット・ロサンゼルス L.A.ライブ プラチナルーム
登壇:宮野真守(大庭葉藏役)、木﨑文智(監督)、コザキユースケ(キャラクターデザイン)
m-flo LISA、VERBAL、☆Taku Takahashi(主題歌アーティスト)
◆作品詳細
『HUMAN LOST 人間失格』
2019年 全世界公開
【イントロダクション】
太宰治生誕110周年
日本文学の傑作・太宰治「人間失格」が、本広克行×木﨑文智×冲方丁×ポリゴン・ピクチュアズ最高峰のクリエイター陣によって大胆に生まれ変わる―
破滅に至った一人の男の生涯を描く日本文学の金字塔――太宰治「人間失格」。
その深い死生観・文学性が今なお強烈な衝撃を与え続ける不朽の名作が、世界に誇る日本最高峰のクリエイター陣によってダイナミックにリメイクされる。
スーパーバイザーには「踊る大捜査線」「PSYCHO-PASS サイコパス」で社会現象を巻き起こした本広克行。監督には「アフロサムライ」「バジリスク 〜甲賀忍法帖〜」『BAYONETTA BLOODYFATE』など唯一無二のセンスで国内外から高く評価される木﨑文智。脚本には「マルドゥック・スクランブル」で日本SF大賞、「天地明察」で吉川英治文学新人賞ほか数々の賞を受賞した小説家・冲方丁。キャラクターデザインには「PokemonGO」や「ファイアーエムブレム」など数々の名作ゲームやアニメーションの登場人物を生み出したコザキユースケ、コンセプトアートには「ファイナルファンタジーXI」や「メタルギア ライジング リベンジェンス」など国内外を問わず大規模プロジェクト参加する富安健一郎が手掛け、世界観を彩る。そしてアニメーション制作は「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」や「トランスフォーマー プライム」など海外でも多数の賞を受賞し、アニメーション映画『GODZILLA』三部作、『BLAME!』と映像革命を起こし続けるポリゴン・ピクチュアズ。
太宰治生誕110周年を迎える2019年、最新・先鋭のクリエイティブによる、誰も観たことのない「人間失格」が世界を驚愕させる――
【ストーリー】
「恥の多い生涯を送って来ました。」
医療革命により、“死”を克服した昭和111年の東京――
人々は体内の“ナノマシン”とそれらを“ネットワーク”により管理する“S.H.E.L.L.”体制の支配により、病にかからず、傷の手当を必要とせず、120歳の寿命を保証する、無病長寿を約束された。
しかし、その究極的な社会システムは、国家に様々な歪を産み出す。埋まることのない経済格差、死ねないことによる退廃的倫理観、重度の環境汚染、そして、S.H.E.L.L.ネットワークから外れ異形化する“ヒューマンロスト現象”……。
日本は、文明の再生と崩壊の二つの可能性の間で大きく揺れ動いていた。
大気汚染の広がる環状16号線外(アウトサイド)――イチロク。
薬物に溺れ怠惰な暮らしをおくる“大庭葉藏”は、ある日、暴走集団とともに行動する謎の男“堀木正雄”とともに特権階級の住まう環状7号線内(インサイド)への突貫に参加し、激しい闘争に巻き込まれる。
そこでヒューマンロストした異形体――“ロスト体”に遭遇した葉藏は、対ロスト体機関“ヒラメ”に属する不思議な力をもった少女“柊美子”に命を救われ、自分もまた人とは違う力を持つことを知る――
堕落と死。生と希望。男は運命に翻弄され、胸を引き裂き、叫ぶ。
怒り。悲しみ。憐れみ――絶望に呑みこまれ、血の涙とともに大庭葉藏は“鬼”と化す。
貴方は、人間合格か、人間失格か――
【スタッフ】
原案:太宰治「人間失格」より
スーパーバイザー:本広克行
監督:木﨑文智
ストーリー原案・脚本:冲方丁
キャラクターデザイン:コザキユースケ
コンセプトアート:富安健一郎(INEI)
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
企画・プロデュース:MAGNET/スロウカーブ
配給:東宝映像事業部
【キャスト】
大庭葉藏:宮野真守
柊美子:花澤香菜
堀木正雄:櫻井孝宏
竹一:福山潤
澁田:松田健一郎
厚木:小山力也
マダム:沢城みゆき
恒子:千菅春香
公式サイト:https://human-lost.jp/
公式Twitter:@HUMANLOST_PR
【コミカライズ情報】
6月25日発売の月刊アフタヌーンで連載スタート
アフタヌーン公式サイト:http://afternoon.moae.jp/
「HUMAN LOST 人間失格」Official Teaser Trailer (2019) Animated Movie
https://youtu.be/Ixff5qlLCCQ
©2019 HUMAN LOST Project