Sir Vanity Album Release Live“美園”ライブレポートが到着!

 

声優の梅原裕一郎と中島ヨシキ、音楽プロデューサーの桑原聖、クリエイティブディレクターの渡辺大聖の4人からなるバンドプロジェクト・ Sir Vanity。人気声優×実力派クリエーターという輝かしい実績とスター性を持ち合わせる彼らだが、2019年の結成以来、徹頭徹尾、とことん真剣に音楽と向き合い続ける硬派さが印象的なバンドである。
そんな 彼らのワンマンライブは2023年4月以来で、今回は1月にリリースした2nd Mini Album「Latitude」を引っさげてのリリースライブと銘打っている。これまでのライブとは一線を画す、新たな挑戦がふんだんに盛り込まれたライブの模様をレポートする。

会場を埋め尽くすファンたちが開演を心待ちにするなか、まずみんなを驚かせたのが、ステージの美術や映像演出だろう。 Sir Vanityと言えば、これまでも渡辺大聖が手がける凝ったステージ演出が持ち味だったが、今回はそれがさらに大きく進化を遂げている。退廃的な近未来を想像させるアーティスティックなオブジェや無数のスポットやスモーク、背面スクリーンへの映像投影などの演出に加えて、今回はステージと客席の間に紗幕があり、そこに文字や記号を映し出す演出を導入。より立体的で幻想的なステージが体感できる仕組みになっている。もちろんこれは、その道の本職である渡辺大聖による仕掛けであり、ライブハウスではなかなかできない、大ホールならではの演出だと言えるだろう。冒頭、透明スクリーンに「美園」というタイトルが投影され、その後すぐにスクリーンが上がって「New Day」へと移っていく流れは、まさに今回のライブでやりたいことが凝縮していて、ファンの期待感が一気に高まったのは間違いない。

またSir Vanityと言えば、梅原と中島によるツインボーカル&ツインギターの魅力も大きな特徴だ。声優界でも指折りの低音ボイスで知られる梅原と、逆に澄んだ中高音を武器とする中島。地声のレンジが違うふたりによるリレー歌唱はもちろん、ユニゾンした時の破壊力は本当に凄まじいものがある。「New Day」でさっそくそれぞれの声がもつ魅力を発揮したふたりは、「Dawn」、「透明なわたし」でも存分に美声を披露してくれた。そして、そんなバンドサウンドの核を担っているのがベースの桑原聖だ。Sir Vanityのほぼ全曲をプロデュースし、楽曲とメンバーを知り尽くしている桑原の役割は重要で、彼がサウンド全体を下支えしているからこそ、梅原と中島が思い切ってプレイできることは間違いない。4名それぞれのクリエイティブが遺憾無く発揮されているのが、Sir Vanityというバンドの最大の魅力だと言える。

「桜、猫、電車」では再び紗幕が降下。ここでは渡辺によるライブオリジナルの朗読(独白)があり、そのまま「桜、猫、電車」の演奏がスタートする。その後の「home」、「rain」でも透明スクリーンに歌詞が投影され、映像や照明演出とあいまって、郷愁的かつ文学的な世界観へと観客を誘っていく。この演出にはSir Vanityというバンドがもつ独特のエモさや知性が炸裂していて、彼らの世界観に深く沈み込んでいく感覚が味わえて、それがなんとも言えず心地よいのだ。なお、渡辺の朗読パートはライブ中に数回挟み込まれていて、これも今回のライブにおける新たな挑戦の一つだと言える。それまで単体で存在していた楽曲たちが、朗読の世界観に取り込まれることによって新たな見え方や捉え方ができるように作られていて、これは言わば「楽曲の再発見」とも言えるだろう。MCやトークパートを徹底的に排除した今回のライブだからこそ、その効果はよりテキメンだったように感じる。

ここからライブは一気に加速していく。梅原が作詞・作曲をした「ポイント・ネモ」ではフラッグを持ったダンサーが加わり、これまでの幻想的な雰囲気から一気に王道のロックバンドへと豹変する。さらに「御免あそばせ」では、渡辺とダンサーによる息のあった振り付けで、思わず踊りたくなる楽しいステージを演出。続く「マイペース・メイカー」で梅原&中島の素晴らしいファルセットに酔いしれたあとは、「Ray」の疾走感溢れるロックナンバーで会場のボルテージは最高潮へと上がっていく。この勢いのまま、「to start over」、「らしくないかもな」、「1日の終わりに」とノンストップで駆け抜けた彼らは、最後に「will」で締めくくる。ラストナンバーに相応しい、分厚いギターサウンドが会場全体に鳴り響き、熱狂に包まれたままライブは終演となった。

メンバー全員が白一色のシンプルな衣装に身を包み、MCパートは一切なし。演奏中に煽ったり愛想を振りまくこともないなど、歌唱と演奏、演出だけで駆け抜けてみせた今回のライブ。彼ら自身はバンド活動を「趣味」と公言するが、そこに甘えや妥協は一切ない、あいかわらずのストイックさを実感させられた圧巻のライブパフォーマンスだった。

またエンディングロールでは新情報も解禁。Collection Album “Timeless”が6月25日(水)にリリース決定、さらに6月26日(木)より上演される舞台『東京リベンジャーズ-The LAST LEAP-』でも主題歌を務めることが決定した。また3rd LIVEが8月24日(日)、KT Zepp Yokohamaにて開催決定など、続々と発表される新情報に会場のファンからは歓喜の悲鳴が上がっていた。これほどの重大発表を、ステージから演者が去ったあとのエンディングロールであっさりと解禁するあたりも、じつに彼ららしいと言えるだろう。いずれにしろ、2025年はSir Vanityにとってさらなる躍進の年になりそうなのは間違いない。今後の彼らの動向にもぜひ注目していきたい。

 

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■Sir Vanity Collection Album “Timeless”
https://lnk.to/BRCG-00105/

発売日:2025年6月25日(水)
品番/価格:BRCG-00105/2,500円(税込)
販売場所:Amazon.co.jp、タワーレコード全店(オンライン含む/一部店舗除く)、楽天ブックス、全国アニメイト(通販含む)、きゃにめ
収録曲:5曲予定
法人別オリジナル特典:『チェキ風カード』(各法人5種ランダム/全25種)
※CD1枚につきランダムで1枚お渡しします。
※全法人、デザインは異なります。なお、特典は無くなり次第終了となります

 

 

■Sir Vanity 3rd LIVE
日時:2025年8月24日(日) 1公演予定
会場:KT Zepp Yokohama https://www.zepp.co.jp/hall/yokohama/
※2025年6月25日(水)発売のSir Vanity Collection Album “Timeless”にチケット優先販売申込券が封入されます
※チケット価格、開場開演時間および諸注意等は後日お知らせいたします。

◎チケット優先販売申込券 抽選販売
申込受付期間 2025/06/25(水) ~ 2025/07/08(火) 23:59
抽選結果発表 2025/07/11(金) 19:00以降
支払手続期間 2025/07/11(金) 19:00 ~ 2025/07/14(月) 23:59
枚数制限 1シリアルナンバーにつき2枚まで
支払方法 クレジットカード・コンビニ決済
発券方法 電子チケット「ポニキャン」

 

 

■PROFILE■

Sir Vanity
桑原聖(Ba.)、中島ヨシキ(Gt.Vo.)、渡辺大聖(Visual.)、梅原裕一郎(Gt.Vo.)の4人で2019年7月に結成。バンド名であるSir Vanityの由来通り“自惚れ”た音楽活動を行う。
水面下での準備を経て翌2020年4月1日を皮切りに活動開始。

■INFORMATION■
Official Site https://sir-vanity.com/
公式X https://x.com/SirVanity
YouTube Channel https://www.youtube.com/@sirvanityofficialchannel6846