映画『アイの歌声を聴かせて』吉浦康裕(原作・脚本・監督)×金子雄司(美術監督)登壇!スタッフトーク上映会オフィシャルレポートが到着!

ポンコツ“AI”とクラスメイトが織りなす、爽やかな友情と絆に包まれたエンターテインメントフィルム『アイの歌声を聴かせて』。

監督は「イヴの時間」、「サカサマのパテマ」などで海外からも注目を集め、アニメーションの新たな可能性を切り拓いている吉浦康裕。自身が得意とする「AI」と「人間」の関係というテーマを、高校生の少年少女たちが織りなす瑞々しい群像劇という形で描写し、圧倒的なエンターテインメントフィルムに仕上げている。

また、キャラクター原案には、気鋭の漫画家・紀伊カンナ、共同脚本には、『コードギアス』シリーズや「SK∞ エスケーエイト」の大河内一楼が参加するほか、劇伴・劇中歌は「SK∞ エスケーエイト」の高橋諒、「プリパラ」「ドリフェス」の松井洋平が作詞を担当。

そしてキャスト陣にはちょっぴりポンコツなAIの主人公・シオンを土屋太鳳が演じ、多彩な楽曲たちをエモーショナルに歌い上げ、もうひとりのヒロインであるサトミを福原遥、幼馴染のトウマを工藤阿須加が演じるほか、興津和幸、小松未可子、日野聡に加え、大原さやか、浜田賢二、津田健次郎ら実力派声優が集結している。

そんな本作が、11月25日(木)に新宿ピカデリーで原作・脚本・監督を務めた吉浦康裕、美術監督の金子雄司登壇のスタッフトーク上映会が実施された。

 

映画『アイの歌声を聴かせて』スタッフトーク上映会 概要

■日 程:11月25日(木)
◆会 場:新宿ピカデリー スクリーン6(新宿区新宿 3-15-15)
◆時 間:20:45~21:15 スタッフトーク上映会
◆登壇者:吉浦康裕(原作・脚本・監督)、金子雄司(美術監督)

 

今回で3度目となるスタッフトーク上映会だが、音楽・脚本に続き、今回は、『サカサマのパテマ』以降全ての吉浦監督作品で美術監督を務めているという金子氏を招き、『アイの歌声を聴かせて』を支える背景美術についての制作秘話やこだわりをたっぷり紹介。

美術監督とは、キャラクターではなくその後ろの風景を担当し、映画にあった雰囲気や色合いを考え、ロケーションを考えていく役割だと語る金子は、「吉浦監督からは、シオンが“シオンちゃん”になりきる前の状態から話を聞いていたので、最終的にどういう話になるのかなと思っていましたね」と、まだ女子高生のAIという設定が決まる前の企画段階からオファーを受けていたことを語り、「『AIのキャラクターがでてくる世界観でのドタバタ劇でミュージカルをやってみようと思っている』と吉浦さんから聞き、ずいぶんハードルが高い作品を・・・と思った。『そうなんですね(笑)』とさっぱりイメージがつかなかった」と苦笑まじりに当初の思いを明かした。
吉浦が「今回は具体的に動き出してからようやく掴めたと話していましたよね?」と振ると、「コメディなのかシリアスなのか作品のリアリティラインがなかなかわからず、ロケーション探しなどもなかなか難航しましたよね」と制作当時を振り返った。
本作では数々のロケ地を参考にして作られているが、メインのロケ地のひとつとなった佐渡島には金子の提案でロケに行ったと吉浦が明かし、金子は「吉浦さんが田舎風景を探していて、『行くだけ行ってみる?』と1泊で車で行きましたよね」とコメント。現地に行ってみると、ストーリーの陽気な部分と少し影もありそうな部分もあり、メインのロケ地に決まったという。

吉浦は「金子さんは演出家的なところもあると思っていて、ロケーションやキャラクターの心情から逆算して、色味や空気感を作ってくれる。本作は、学校のシーンが多くロケーションとしては小さく閉じているけれど、金子さんの美術は、何気ないカットをちゃんと成立させてくれて、助かっている」と絶賛。
さらに『サトミの小学3年生の頃の回想シーン』を例に出し、「通常、『ここは小学校ですよ』という引きの絵で見せたくなるけれど、今回は一切そういった紹介をしていない。バストショットだけど背景に習字の絵があり、すぐに小学校だとわかる!」と語ると、金子は喜びながらも「吉浦さん、基本的にコンテ時点で説明カット少ないじゃないですか、割と困ってはいて・・・(笑)」と語り、笑いを誘った。
そして、小学生時代の習字の文字は、美術スタッフ達が墨汁を用いて実際に描き、キャラクターが泣いているシーンだから『笑顔』をいう文字にしたというこだわりも明かした。そのほか、図書館の背景の本のタイトルなどにもあそび心が隠されているというが、吉浦からの「遊びを入れて欲しい」などの指示は一切なく、「ずっと一緒にやってきたので、金子さんに任せている」と信頼のコメント。
そして、「金子さんはずっと『美術は目立てば良いものじゃない』と言っている」というと、金子は「そうですね、美術は添えるだけで良いという感じで、スラムダンクでいう左手みたいなものです」と笑った。さらに、吉浦が「金子さんは、フィルムを通したような色の作り方をするじゃないですか?」と投げかけると、金子は「できるだけそういうルックにはしたいと思っています」と返し、吉浦は、「『サカサマのパテマ』の時は金子さんが何を言っているか半分くらいしかわからなかったから勉強しました」と白状。
さらに吉浦は「ロジックでかく側面もありますよね?」と問いかけ、金子は「できるだけ気分でやりたいので、そのための積み立てとして事前に理屈が必要だなと。」と心掛けていることを語った。本作について金子が「今回はキャラクターの多い群衆劇なので、あまり美術が前に出過ぎてしまうと、2時間近く見ている観客は疲れてしまうので、ちょうどいい頃合い・見え方を探ったりしました」と語ると、吉浦は「ほら!こういうことを考えてくれるんですよ、金子さんは!」と感激の様子で、「今日聞いて初めて知るような工夫が、いつの間にか映画の細部に込められていることがある。映画監督である自分はあくまで代表者で、みんなが感じた感動は、スタッフ全員のこだわりによるもの。今日はその話が聞けてよかった」とさらに感謝を込めて語った。

本作を美術で支えた金子だが、【本作で苦労した点は?】と聞かれ、「今回は監督が、全部3D でレイアウトを作るという途方もないことをやっていたので、見た目のすっきりさに対してすごく時間がかかっちゃったなという印象でした」と当時を振り返ると、すかさず吉浦は「本当にご苦労をおかけしました!」と謝罪し、再び会場は笑いに包まれた。
金子が「すっきりさ加減というのは人によって違ったりするので、統一感を出すためにたくさん工夫しましたね。あとは『吉浦さんだとこうだろうな』と感覚的にわかっていたので」と語ると、吉浦は「確かにそれはすごく感じましたね」と返し、お互いへの信頼を感じる掛け合いを見せた。

そしてイベントも終盤に差し掛かり、金子は「背景は縁の下の力持ちで、美術としては、作品全体を居心地のいいものになるように努めているので、映画の雰囲気を楽しんでもらえたら嬉しい限りです」と語り、吉浦は「背景美術は、面積的にはキャラクターよりも多い構成要素で、映画の中でとても大きな要因。今日は金子さんと話せてよかった。各セクションのスタッフが全員で作った作品だから、現場のスタッフとトークショーをしたいとずっと思っていたので、今日は夢が叶って嬉しい」と熱いコメントを残し、イベントを締めくくった。

 

 

☆作品詳細

アイの歌声を聴かせて

10月29日(金)より全国ロードショー

<CAST>
土屋太鳳 福原 遥 工藤阿須加 興津和幸 小松未可子 日野 聡
大原さやか 浜田賢二 津田健次郎 咲妃みゆ カズレーザー(メイプル超合金)

<STAFF>
原作・脚本・監督:吉浦康裕 共同脚本:大河内一楼 キャラクター原案:紀伊カンナ 総作画監督・キャラクターデザイン:島村秀一
メカデザイン:明貴美加 プロップデザイン:吉垣 誠 伊東葉子 色彩設定:店橋真弓 美術監督:金子雄司〈青写真〉
撮影監督:大河内喜夫 音響監督:岩浪美和 音楽:高橋 諒 作詞:松井洋平
アニメーション制作:J.C.STAFF 配給:松竹 歌:土屋太鳳

【OST情報】
『アイの歌声を聴かせて』オリジナル・サウンドトラック

発売日:2021年10月27日(水)
品番:LACA-9858 ~ LACA-9859
価格:3,300円(税抜)/3,630円(税込)
音楽:高橋 諒 作詞:松井洋平 歌:土屋太鳳・咲妃みゆ
劇伴曲+劇中歌(5曲)を収録
発売元・販売元:バンダイナムコアーツ

 

映画『アイの歌声を聴かせて』公式サイト:https://ainouta.jp/
公式Twitter:@ainouta_movie
公式Instagram:@ainouta_movie

 

映画『アイの歌声を聴かせて』《 特別音響調整版上映「アイの歌声がよく聴こえるかも音」&置鮎龍太郎音声ガイド概要 》

▼岩浪美和音響監督監修の特別音響調整版上映決定

<サウンドネーム>「アイの歌声が良く聴こえるかも音」

<上映劇場>
立川シネマシティ、川崎チネチッタ、イオンシネマ幕張新都心、シネシティザート、ミッドランドスクエア シネマ、安城コロナシネマワールド、アースシネマズ姫路

▼無料アプリ「HELLO! MOVIE」について

スマートフォンやスマートグラスで映画の字幕と音声ガイドを楽しめる無料アプリです。

・音声ガイド付き上映
「HELLO! MOVIE」をインストールしたスマートフォンなどの携帯端末を持っていれば、全ての上映劇場でお楽しみいただけます。

・日本語字幕上映
専用メガネ機器に「HELLO! MOVIE」をダウンロードし、専用マイクをつけて持っていくことで、全ての劇場で楽しめる他、一部劇場では「専用メガネ機器」の貸し出しも行なわれています。
また、スクリーンに字幕を表示する日本語字幕付き上映は、別途、一部劇場にて期間限定で上映されます。

 

映画『アイの歌声を聴かせて』劇中アニメ「ムーンプリンセス」挿入歌/咲妃みゆ「フィール ザ ムーンライト ~愛の歌声を聴かせて~」
https://youtu.be/QCcm3_9VAEk

 

咲妃みゆプロフィール

さきひ・みゆ/1991年3月16日⽣まれ、宮崎県出⾝。2010年に宝塚歌劇団入団。2014年に雪組トップ娘役就任。2017年に退団後、ミュージカル『衛⽣~リズム&バキューム~』、『ニュージーズ』、朗読劇『逃げるは恥だが役に立つ』、ドラマ『まだ結婚できない男』、映画『窮鼠はチーズの夢を見る』などに出演、歌手として2020年にセカンドアルバム『MuuSee』をリリースするなど各方面で活躍中。今年、第四十六回菊田⼀夫演劇賞を受賞。

公式ホームページ:https://sakihimiyu.com/
Twitter:https://twitter.com/miyu_firstbloom
Instagram:https://www.instagram.com/miyusakihi/
LINE BLOG:https://lineblog.me/sakihimiyu/

 

INFORMATION

映画『アイの歌声を聴かせて』オリジナル・サウンドトラック
品番:LACA-9858 ~ LACA-9859
価格:3,300 円(税抜)/3,630 円(税込)
音楽:⾼橋 諒 作詞:松井洋平 歌:土屋太鳳・咲妃みゆ
劇伴曲+劇中歌(5 曲)を収録
<INDEX>
disc – 1
1.シオンの世界
2.サトミのテーマⅠ~母娘の合言葉
3.ホシマエレクトロニクス
4.クラスメイトたち
5.いま、幸せ?
6.転校⽣の正体
7.あたらしい日常
8.トウマの焦り
9.普通の⾼校⽣なら?
10.ブリッジⅠ~サトミの不安
11.「今度は、失敗しない」
12.サトミのテーマⅡ~幼馴染
13.なんでも 80 点
14.ヒーローにはピンチが必要
15.三太夫、襲来
16.王子様を探しに
17.キス騒動!?
18.アヤの告白
19.西城のテーマ
20.シオン⾃⾝の幸せ
21.ブリッジⅡ~視線
22.バック・アップ・ビート
23.サトミの彼氏です!
24.サトミのテーマⅢ~交錯
25.美津子のねがい
26.予感と疾走
27.届かぬ月
28.それぞれの喪失
29.雲翳の夜
30.[RO:M]
31.決意と潜入
32.シオンの覚醒
33.逃走劇!
34.シオンの解放~脱出
35.変わるもの、変わらないもの
36.シオンの世界(再奏)

▼ disc – 2
1.ユー・ニード・ア・フレンド ~あなたには友達が要る~
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
2.Umbrella
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
3.Lead Your Partner
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
4.You’ve Got Friends ~あなたには友達がいる~
歌:土屋太鳳 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒
5.フィール ザ ムーンライト ~愛の歌声を聴かせて~
歌:咲妃みゆ 作詞:松井洋平 作曲・編曲:⾼橋 諒

発売元・販売元:バンダイナムコアーツ
各音楽ストア URL:https://lnk.to/ainouta 

映画『アイの歌声を聴かせて』劇中アニメ「ムーンプリンセス」挿入歌/咲妃みゆ「フィール ザ ムーンライト ~愛の歌声を聴かせて~」
https://youtu.be/BVJhS-cXhOc

 

絶賛口コミ御礼!映画『アイの歌声を聴かせて』ロングPV|絶賛上映中
https://youtu.be/58q1s6B8lCM

映画『アイの歌声を聴かせて』歌詞付きMV♪土屋太鳳「ユー・ニード・ア・フレンド 〜あなたには友達が要る〜」|10.29 ROADSHOW
https://youtu.be/7I6gy4w9GXU

 

映画『アイの歌声を聴かせて』予告編②|10.29 ROADSHOW
https://youtu.be/2j2CQBk8uWM

(C)吉浦康裕・BNArts/アイ歌製作委員会