河合優実、吉田美月喜、押山清高監督登壇!劇場アニメ『ルックバック』完成披露舞台挨拶レポート

 

コミック配信サイト「少年ジャンプ+」で2021年7月に発表され、初日で閲覧数250万以上を記録した藤本タツキ原作『ルックバック』が劇場アニメ化。いよいよ6月28日(金)より全国劇場で公開となる。

そんな本作が6月1日(土)、完成披露試写会の舞台挨拶が行われ、藤野役の河合優実さん、京本役の吉田美月喜さん、押山清高監督が登壇し、アニメの完成を集まった多くの観客に報告した。

 

<イベント概要>

【日時】6月1日(土) 19:00〜19:30 ※上映前イベント
【会場】ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン1 (東京都江東区豊洲2丁目4-9 ららぽーと豊洲3F)
【登壇者】河合優実・吉田美月喜・押山清高監督(予定、敬称略)

 

 

イベントレポート

挨拶を終え、MCより初お披露目となる今の気持ちを問われ、河合さんは藤野を演じられて良かったと率直な気持ちを口にし、「アニメをつくってくださる方々にリスペクトを持ちながら力を添えさせていただきました」と笑顔を見せた。吉田さんは周囲からの期待や愛を感じていたと話し「緊張しますが、こうして観ていただけると思うと安心できたような気がします」と安心した表情を見せた。

前日まで作業に追われていたという押山監督は制作期間を『ハードなトライアスロンをしていたような感覚』と表現。「終わり立てすぎて、まだ終わった感じがしません(笑)。今日皆さんにご覧いただくことでやっと終わった気持ちになれるかな」と肩の荷が下りた様子。

続けて原作を読んだ感想と伺うと、たまたま漫画が公開されたタイミングで読んでいたという河合さんは「内容にはもちろん感動しましたし、藤本タツキ先生の物語を作っていく考え方に触れて、コマの積み重ねで静かに感動させるような漫画に出合ったことが無かったので感動しました。藤本先生がその時に考えていたことや感じている事へのエネルギーみたいなものが漫画に乗っていて、それが読者に届いているんだなと感じました。話題になっている現象自体にも気みたいなものを感じました」と話し、オーデイションを受けるタイミングで原作を知ったという吉田さんは「私の知識不足ではあるんですがこういう漫画を描かれる方なんだなと思って、静かだからこそ画力をより感じました特に印象に残っているのは、藤野が雨の中、走っているのか、スキップなのか、なんなのかしているところ。この表情を切り取るんだとすごく驚いて。そういう力を感じました」とコメント。

押山監督はクリエイター目線でタイトルの付け方や物語の構造に注目して読んだそうで、藤本先生の才能に嫉妬したと話しつつ、刺激を受けたようで「自分もこんな作品を作りたい」と意欲を見せた。

 

 

今回主演を務める河合さん、吉田さんは声優初挑戦ということで、改めてアフレコの振り返る。
河合さんは「やはり難しかったです。声優としての技術が無い中で何ができるか考えましたし、とりあえず現場に行ってみてスタッフの皆さんと話して、これまで自分が培ってきたことや感性をキャラクターに吹き込むことができれば、それで精いっぱいかなという感じでした。全部、頑張りました」と話す。
吉田さんはプロの声優さんが片手でページをめくる様子を見て練習して臨んだものの本番ではそれどころではなく両手でめくっていたと笑いを誘い、「必死にやっていました」と振り返る。

そんな二人の収録を見ていた押山監督は「お二人とも初めてという感じがまったくせず、プロの声優とまったく遜色ないお仕事をされていました。お二人の声を発見できたのが、すごく幸運でした」と声優初挑戦となった2人の芝居を絶賛。

河合さんについては「こちらが想像するような藤野の演技の定石から、もう一歩踏み込んだ存在感やニュアンスを含めるのがすごく上手でした。オーディションで色んな方の声を聞いたんですが、明らかに輝いていました。声が魅力的です」と話す。
秋田弁の訛りがある京本役の吉田さんについては「僕が京本の訛りを表現させたいと思いから早口で秋田弁をしゃべってもらいたくて、かなり練習が必要な状況に追い込んでしまった。でも本番は完璧に仕上がっていてびっくりしました」と述べつつ、「京本は意外と登場シーンが少なくて、セリフもそんなに多くない。その短い中でキャラクター性をどう際立たせるかが課題でした。(京本は)引きこもっていたバックボーンも描かれないまま登場してくるので、その見えないところをどう見せていくか。吉田さんの素朴な、飾らない感じの声がめちゃくちゃハマっていました」と讃えた。

作中の見どころを伺うと吉田さんは「監督とは方言指導のためにオンラインでお話させて頂いたんですが、私の地声に引きこもりの様子を感じたとおっしゃっていて。それはいいことなのかな?と衝撃的で(笑)。そこは1個の見どころです」と回答。
それを受けて押山監督は「吉田さんがというわけではなくて、声だけの印象として、ちょっとネガティブそうと感じて」とフォローを入れつつ、「しゃべり慣れてないニュアンスをお芝居で表現されていたのか、体当たりという印象をオーディションの声から感じ取れて、それが裸のままぶつかっていく感じが、藤野にぶつかる京本に重なって、もう唯一無二のぴったりな声だと思いました」と付け加えた。

 

 

河合さんは最初から藤野に共感していたと話し「完成した作品を観たら、本当に自分の子供時代を見ているかのような気持ちになるぐらい、ああいう子でした。平たく言うと……プライドが高い(笑)」と省みながら、「自分が人よりできることで天狗になりかけて、それをへし折られるみたいなことに子供の時に身に覚えがあります。見栄っ張り、生意気な感じでした。藤野のそういう人として弱い、欠点かもしれない所を愛おしく感じました」と答えた。

押山監督には改めて制作する中で一番大変だったことを伺う。
押山監督は「圧倒的な物量の作画」を挙げ、「原作は描き込みの多いリアルタッチな絵柄。アニメもできる限り近付けるというのが僕の中ではテーマになっていて。普段のアニメのデザインではやらないような、ニュアンス、タッチで絵が変わってしまうようなところに踏み込んでいます。多くのアニメーションとは違う、異質なものに仕上がっていると思います。大人数で作ると、それはできないので、大半を自分で描くことにチャレンジしてしまい、圧倒的な物量になってしまった」と明かした。

また、本作が漫画家になる夢に向かう作品という事で小学生の頃の夢を伺うと、河合さんは「私も物心つくころから絵ばかりをかいていたので、こういうお仕事に就く前は美術方面に進もうと思っていました。小学生の頃のアルバムにはグラフィックデザイナーと書いていて、たぶん格好いい響きに魅かれていたんだと思います(笑)」、吉田さんは「一瞬だけ可愛い服が着れて良いなという気持ちでモデルになりたいと思った時期があったんですが、母から『あなたに表に出る仕事のチャンスがあるんだったらきっと人生のどこかで何かがあるんだから勉強しなさい』と言われて諦めることがありました。そこからはテニスだったりバレーだったり、今考えると自分の夢を探すような習い事をしていました」と回想。

押山監督は「幼稚園の頃は穴を掘るのが好きで道路工事のおじさんになりたいと思っていました(笑)。小学生になってからはドラゴンボールにハマりすぎて鳥山明先生の模写ばかりしていました。それこそ机で絵をかきまくっている子でした。その時は漫画家になりたかったです」と明かした。

最後は登壇者3名からメッセージが贈られる。
河合さんは「とにかく心から本当に素晴らしいアニメ映画だと素直に思えて、参加させてもらえてよかったです。押山清高監督という人の映画を、これから世界中の皆さんが発見していくことがすごく楽しみです」と挨拶し、吉田さんも「2人の友情や青春のきらめきは、どんな人の心にも何か刺さるものがあるんじゃないかと思います。私自身も大好きです」とコメント。
押山監督は多くのスタッフに感謝を述べながら「この映画が藤本先生への返礼になっているといいなと思います。完成してよかった。今日ご覧になっていただける皆さんには、ぜひ周りの人に薦めてもらいたいです」と呼びかけ、イベントは幕を閉じた。

 

 

■『ルックバック』とは

『ルックバック』は、『ファイアパンチ』、『チェンソーマン』といった話題作を手掛け、劇場版アニメ『チェンソーマン レゼ篇』の公開も控える漫画家・藤本タツキ渾身の作品。
2021年7月にコミック配信サイト「少年ジャンプ+」にて公開され、ひたむきに漫画を作り続ける藤野と京本という2人の少女の姿をみずみずしく描きながらも、やがて起きる2人の運命を分ける出来事を強烈なリアル感を持った筆致で描き出し、著名なクリエイターたちをはじめ、多くの漫画ファンの注目を集めました。本作の劇場アニメ化にあたり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、『借りぐらしのアリエッティ』、『風立ちぬ』など、数多くの話題作に主要スタッフとして携わってきた、押山清高(おしやま・きよたか)が監督、脚本、キャラクターデザインを務める。
また、主演は、河合優実と吉田美月喜のW主演。「不適切にもほどがある!」(24)での演技で話題が沸騰した、今最も注目を集める俳優・河合優実と、映画「あつい胸さわぎ」(23)「カムイのうた」(24)等では主演を務め、昨今目覚ましい活躍に拍車をかける俳優・吉田美月喜が、劇場アニメ『ルックバック』の藤野と京本に生命を吹き込む。

 

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劇場アニメ『ルックバック』入場者特典

劇場アニメ『ルックバック』の入場者特典として、原作者・藤本タツキの原作ネームを全ページ収録した<Original Storyboard>を数量限定で配布することが決定!
原作コミックと同じボリュームで原作ネームの全てをご覧頂ける貴重な1冊となっている。
劇場限定の特典となるので、ぜひお見逃しなく。

 

【入場者特典詳細】
<Original Storyboard>配布決定!

【収録内容】
「ルックバック」原作ネーム(全ページ)

※6月28日(金)より『ルックバック』上映館にて本作鑑賞お一人様につき1つプレゼント致します。
※劇場により数に限りがありますので、プレゼント終了の際はご了承ください。
※特典は非売品です。転売、内容の複写・複製・転用・SNSなどでの配信等の行為は一切禁止となります。

 

 

 

特典付きムビチケカード型前売券発売中!

なお、5月17日(金)より本作の特典付きムビチケカード型前売券の発売が決定。特典は、劇場窓口でお選び頂ける「リバーシブル四コマ漫画しおり」(絵柄:全3種)で、数量限定となっている。

 

<特典付きムビチケカード型前売券>

価格:1,600円 (税込/当日1,700円均一)
特典:「リバーシブル四コマ漫画しおり」 (絵柄:全3種)
※数量限定 ※なくなり次第終了
※絵柄はお選びいただけます。
販売期間:《劇場》5/17(金)劇場オープン時~劇場公開前日まで
《メイジャー通販》5/17(金)AM0時~6/27(木)23時59分まで

 

 

 

■あらすじ

学生新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野。クラスメートからは絶賛を受けていたが、ある日、不登校の同級生・京本の4コマを載せたいと先生から告げられる…。二人の少女をつないだのは、漫画へのひたむきな思い。しかしある日、すべてを打ち砕く出来事が…。胸を突き刺す、圧巻の青春物語が始まる。

 

 

☆作品詳細

ルックバック

6月28日(金)全国ロードショー

〈スタッフ〉
原作:藤本タツキ「ルックバック」(集英社ジャンプコミックス刊)
監督・脚本・キャラクターデザイン:押山清高
出演:河合優実、吉田美月喜
アニメーション制作:スタジオドリアン

公式サイト:lookback-anime.com
公式X:@lookback_anime

■原作
「ルックバック」(集英社ジャンプコミックス刊) コミックス発売中

 

劇場アニメ「ルックバック」本予告【6月28日(金)全国公開】
https://youtu.be/gH6zVJVHEaM?si=zqb_herUKNScJKYT

 

劇場アニメ「ルックバック」特報
https://youtu.be/6pKt9OsxwWc?si=NUgNnWyuKA8w1e2u

 

© 藤本タツキ/集英社 © 2024「ルックバック」製作委員会