『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』公式インタビュー第2弾!天内理子役・永瀬アンナ&家入硝子役・遠藤綾オフィシャルインタビューが公開!

 

天内理子 役・永瀬アンナ オフィシャルインタビュー

――以前のオフィシャルインタビューでは、映像完成前に作品の印象を聞きました。その後、TVアニメが放送され「懐玉・玉折」の物語を映像で追ってみて、どのような感想を持ちましたか?

「懐玉・玉折」は原作の中でも特に人気のエピソードで、ファンの期待値も高まっていましたが、放送後「期待を超えた」「期待以上だった」というお言葉を何度かいただきました。原作を読んでいてもすごく切なくなったのに、絵に色がついて、音が加わって、よりその切なさが増したというか。この瞬間は五条と夏油にとってとても眩しくて。オープニング映像の2人乗りの自転車で森を駆け抜ける場面や沖縄で遊ぶ場面、青春の“青”を感じられるシーンがたくさんありました。しかし、夏油が取り込む禍々しく光る呪霊や亡くなった理子を抱える五条を照らす明かりなど、薄暗く澱んだイメージの”青”を感じたシーンもいくつもありました。2人と彼らを取り巻く環境から感じる冷たさに鳥肌が立ったし、胸が締め付けられました。

――前回のインタビューで、永瀬さんは理子について「クセが強めなところが魅力」「過酷な運命に切なくなる」と語っていました。どのようなアプローチで理子という人物を捉え、演じられていったのでしょうか。

「クセが強い」という印象は変わりません。口調も少し古臭くて、自分のことを「妾」と呼んでいたり。そういったクセの強さを意識しなければいけないと思ったのですが、実際に彼女を演じてみると、普通の女の子なんですよね。ちょっと言葉が不思議なだけで、友達と楽しく過ごしたり、沖縄の海ではしゃいだり。夏油の前で心の奥底に隠していた思いを吐露する場面がありますが、あれが理子の“本当の姿”だと思うんです。「クセが強い」という上辺だけを演じるのではなく、実は普通に生きたいと願っている彼女の本心を“核”に持って演じました。

 

――五条や夏油、黒井の印象、それぞれの魅力に感じる部分も教えていただけますか。

自分で自分のことを「最強」と言える五条には憧れます。私は自分に自信が持てなくて強く出られなかったり、自分の気持ちを正直に伝えられないことがあるのですが、五条に関してはそんな躊躇いが全くない気がしていて。あれは彼が実際に最強だから成り立つことなのですが、私もそうありたいと思うことがあります。

夏油は、とても優しい人。五条の傲慢な態度や口調を戒めるシーンもあって「大人だなぁ」と思います。しかし「懐玉・玉折」内で描かれているように、呪術師の在り方について悩む場面もあって。等身大の高校生らしさも兼ね備えているキャラクターだと感じました。

そして、理子と同じように、黒井さんも使命とは別に心の奥底に本音を隠しているキャラクターだと思います。使命があるから理子の本心に踏み込めないし、自分の思いも伝えられない。家族のような存在だと言っているけれど、うっすらと、でも明らかな境界線が理子と黒井さんの間にはありました。これは私の希望ですが、黒井さんも「もっとあなた(理子)と一緒にいたい」と思ってくれていたんじゃないでしょうか。

 

――そんな理子と黒井さんのシーンなどが、今回の『劇場版総集編』では劇場の大きなスクリーンで見ることができます。永瀬さんご自身が楽しみにしているシーンはどこでしょうか?

沖縄を巡るシーンです。映像も音楽もキレイなのに、どこか胸が苦しくなる要素が含まれていて……。行く末が決まっていて、残り時間が少ないというのはわかっているのに、改めてそれを痛感させられるシーンになっていました。周りにいる観光客のように「次はあそこ行こうよ!」という未来に繋がらないんだと思うと、本当に辛いです。あの美しい映像と音楽を劇場の大スクリーンと良い音響で楽しんでほしいのはもちろん、アニメと違って途切れずに物語を追えるからこそ、より辛さを感じられると思います。

――アフレコ当時を振り返り、他のキャストさんと掛け合ってみて印象に残っていることはありますか?

私がデビューしてからすぐにコロナ禍に入ってしまったので、通常のアフレコをあまり経験したことがありませんでした。この「懐玉・玉折」のアフレコはちょうど緩和してきた時期で、奇跡的に中村さんや櫻井さんと掛け合いができたんです。それがとても新鮮で、楽しかったことを覚えています。

 

――具体的に、演じていて楽しかったシーンはどこになるのでしょう?

五条と沖縄の海で遊んでいるシーンです。中村さんがリードしてくれて、緊張を吹き飛ばすほどの豪快な笑いに「私も中村さんに乗っかって楽しんでいいんだ!」と思うことができました。実際すごく楽しく収録させていただきました。

――「懐玉・玉折」の中で好きなキャラクターを教えてください。

ビジュアル含めて好きなのは、家入硝子さん。落ち着いているのに高校生のノリも持ち合わせていて、すごく好きなキャラクターです。五条と夏油との関係性もちょうどいいというか、すごく上手くバランスが取れていますよね。

理子を演じた立場でいうと、夏油も好きです。先ほどの印象で彼のことを「優しい」と言いましたが、それは薨星宮で「帰ろう、理子ちゃん」と言ってくれたから。理子は彼にだから、本音を明かすことができたんだと思うんです。あのシーンは私自身の心が動く瞬間が何度もあって、夏油のこともとても好きです。

 

――『劇場版総集編』の公開を楽しみにしている皆さんに向けて、メッセージをお願いします。

アニメでは5話分割になっていましたが、『劇場版総集編』ではつなげて見ることができます。キャラクターの感情の流れも途切れずに感じられるのですが、それによって、切ないシーンがより辛くなってしまうかもしれません。しかし、だからこそ受け取ってもらえるものもあると思います。ぜひ劇場まで足を運んでみてください。

 

 

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