越前佐和役・若山詩音さん、恩田希役・島袋美由利さん
女子サッカーをテーマに、「四月は君の嘘」の新川直司が描く青春漫画「さよなら私のクラマー」。本作のTVアニメが4月より放送、そしてその前日譚となる「さよならフットボール」を原作とした劇場アニメ「映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ」が6月11日より全国の映画館で公開された。
「映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ」は子供の頃から男子に混じってサッカーを続けてきた中学生の少女・恩田希が、男子サッカー部の中で苦闘する姿が描かれている。
今回は主人公・恩田希を演じる島袋美由利さんと幼なじみで恩田希を一番近くから見守っている越前佐和を演じる若山詩音さんにインタビューを実施。出演が決まった時の心境や収録時の思い出、印象に残っているシーンなどたっぷり答えてもらった。
まだ観ていない人はもちろん、もう観てしまった人もインタビューを読んだ上でぜひもう一度観に行ってもらいたい内容になっている。
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――出演が決まった時の心境・印象はいかがでしたか？
島袋美由利（以下、島袋）：絶対に受かりたい！と思っていた作品だったので「もし落ちていたとしても結果を教えてください」とお願いしていたのですが、結果を早く知りたい気持ちから私から先に「どうなりましたか？」と聞いてしまったんです。そうしたら「（恩田希役で）決まったよ」と。
自分から聞いたのにいざ受かったと言われたら全く実感が湧かなくて。収録も結構先だったので、ずっと半信半疑のまま収録を待っていました。
若山詩音（以下、若山）：私は恩田希でオーディションを受けてたんですが、「佐和に決まりましたよ」ってご連絡をいただいて「キャラが180度違うな」と思ってビックリしました（笑）。
とにかくワラビーズの一員になれる事がすごく嬉しくて、原作を何回も読み返して収録を心待ちにしていたんですが、いざ収録に入るとすごく緊張しました（笑）。
――収録の時の思い出や印象的な出来事はありますか？
島袋：恩田の「今のファールだ！」というセリフに山田が「今のは正当なタックルだ」と返すシーンがあるのですが、一度だけ（山田鉄二役の）内山（昂輝）さんが「いまのは正当なファールだ！」と言い間違いをされたことがあって。私はそれまですごく緊張していたのですが、その時に緊張が柔いで収録を楽しいと思えるようになりました。
若山：最初の収録前のテストの時に音響監督の鶴岡（陽太）さんに『佐和は育ちが良いです』って言われたのが、すごい印象的に残ってますね。
そうか、育ちがいいのか！ととても納得できました。
小っちゃい時も綺麗な服を着ていたりしますしね。
――原作に対する印象はいかがですか？
島袋：サッカーの知識が全くなく、実在する選手の名前も戦術も何も分からないところから読み始めたのですが、それでも作品の面白さにのめり込みました。
希やワラビーズ、他の学校の選手と、常に誰かしらに感情移入しながら読んでいたので結果的にみんなのことが大好きになって、皆のことを応援しながら読んでいました。
若山：やっぱりキャラクター1人1人のサッカーへの情熱が、すごく本物だなぁと思えていて…。熱い想いと熱い想いの戦いであって、そこに善悪はなくて勝ち負けだけがある。
すごく清々しい物語だなぁと思いました。
それとワラビーズもなかなかうまく回らないことがあって、普通に負けちゃうんですよね（笑）。少年漫画だと主人公チームは中々負けないんじゃないかと思いますけど、それが現実的に負けちゃうんですよね。そういう忖度しない所にリアル感がすごくあります。あと、島袋さんがおっしゃってた通り、キャラクター1人1人を好きになっちゃって、勝ち負けがつく度に一喜一憂して、嬉しいけど悲しいとか、そういう複雑な感情になっていました。
爽やかに青春を見ることが出来る素敵な作品だと思いました。
――島袋さんは以前から原作を知っていたんですか？
島袋：オーディションのタイミングで初めて読みましたね。
――キャラクターに感情移入できる部分が絶対に受かりたいという思いにつながったと思ったんですがいかがですか？
島袋：そうかもしれません。作品自体がとても面白くて、読みながらつい女子全員のセリフを声に出して読んでしまって。そのうちにこの中の誰かを演じたいと思うようになりました。