映画『化け猫あんずちゃん』久野遥子監督・山下敦弘監督が名古屋・大阪でティーチインイベントを実施!名古屋ではヒロインのかりんの声と動きを担当した五藤希愛も登壇!

 

熱狂的ファンを持ついましろたかし氏による漫画「化け猫あんずちゃん」がアニメーション映画化!
久野遥子・山下敦弘がW監督を務め、俳優の森山未來が主人公の化け猫の声と動きを担当し、第77回カンヌ国際映画祭「監督週間」で公式上映され、アヌシー国際アニメーション映画祭2024 長編コンペティション部門への正式出品された、世界中から注目を集める映画『化け猫あんずちゃん』が絶賛公開中です!

8月18日(日)に実施された名古屋でのティーチインイベント付き上映に久野遥子監督、山下敦弘監督そして、ヒロインのかりんの声と動きを担当した五藤希愛が登壇。
また、同日大阪で行われたティーチインイベント付き上映に久野遥子監督、山下敦弘監督が登壇した。

 

 

公開記念ティーチインイベント

⽇程︓ 8⽉18⽇(⽇)15:00の回
場所︓ミッドランドスクエアシネマ(愛知)
登壇者︓久野遥⼦監督、⼭下敦弘監督、五藤希愛
MC︓近藤慶⼀
⽇程︓ 8⽉18⽇(⽇)18:00の回
場所︓TOHOシネマズ 梅⽥(⼤阪)
登壇者︓久野遥⼦監督、⼭下敦弘監督
MC︓近藤慶⼀

 

 

 

イベントレポート

8月18日(日)の夕方に愛知県・ 名古屋のミッドランドスクエアシネマでティーチインイベント付き上映に、久野遥子監督、山下敦弘監督、ヒロイン・かりんの声と動きを担当した愛知県出身の五藤希愛が登壇。続いて同日夜には大阪のTOHOシネマズ 梅田のティーチインイベント付き上映には久野遥子監督、山下敦弘監督が登壇し、これまでどこでも語られなかった制作エピソードも明かされた。

名古屋のミッドランドスクエアシネマでの上映後に登壇した久野監督、山下監督、五藤希愛はみな愛知県に縁があるといい、知人も舞台挨拶に駆けつけているという久野監督は「父兄参観日のような恥ずかしさもあります。」、五藤は「地元なので安心感があります。」、山下監督は「同級生は誰も観に来てないけど(笑)、リラックスしています。」とそれぞれ名古屋での舞台挨拶について感想を話した。

ひとすじなわでいかない性格のかりんを演じた五藤は、役づくりについて聞かれると「あそこまで口は悪くないけど、気持ちには沢山共感できるところがあったから役づくりというのは特にしていなかった。」と撮影には等身大の姿で臨んだ様子。また「緊張したけどみんなが優しくしてくれたから安心してお芝居ができた。初めての映画撮影があんずでよかった。」と語り、さらにかりんの父親・哲也役の青木崇高は撮影していない時も父娘のように楽しく会話したといい、「本当にお父さんみたいだった。」と当時を振り返った。
撮影から2年が経ち現在14歳になったという五藤に両監督は「大きくなったねぇ~、と会うたびに親戚のような気持ちで言っている。(笑)」と話した。

客席から、森山さんが猫耳をつけ実写撮影が行われた件について聞かれると、山下監督は「普通のおっさんと少女に見えてしまうから僕からお願いした。最初はちょっとイヤそうだったかもしれないけど(笑)、貧乏神はふんどし姿だし、きのこのおっさんは傘を背負っていたりという変わった撮影現場なので森山くんも気にならなくなったと思う。」、久野監督は「アニメーションにする上で猫耳があることで顔の向きが分かりやすくなる効果があった。」と話し、実はあの猫耳がリファレンスとしても重要な役割を果たしていたことがうかがえた。

 

 

 

続いて大阪のTOHOシネマズ梅田でも久野監督と山下監督が登壇しティーチインイベントがスタート。
大阪での舞台挨拶について、大学時代を大阪で過ごした山下監督は「今年もすでに何回も来ているので懐かしくはないですが(笑)」と話し卒業以降も頻繁に大阪を訪れているそう。対して久野監督は「大阪は中学生以来です。すごく元気のある街だなあと思いました。」と新鮮な感想を述べた。

大阪での舞台挨拶にちなみ劇中の閻魔大王が関西弁というアイディアについて聞かれると、山下監督は「脚本のいまおかさんのアイディアで最初から閻魔大王は関西弁になっていて自然に受け入れていた。キャストの宇野祥平くんとも話し合いながらセリフは現場で変えたりもして、もう少しコミカルな部分があったが宇野くんのお芝居に合わせ怖い閻魔大王になった。」、久野監督も「その怖い閻魔大王を表現するようキャラクターも作っていった」と言い、迫力ある閻魔大王が誕生した経緯を明かした。またコミカルなセリフとして唯一残った「クーラーガンガンかけといてや」は、閻魔大王の怖いだけではない面も大事だと残す事になったと語った。
客席に向けMCから「閻魔大王の関西弁はどうでしたか?」と問いかけると客席は「うんうん」と頷いて、閻魔大王の関西弁に太鼓判を押すリアクションが見受けられた。

客席からかりんの母・柚季が地獄にいることについて質問がでると、久野監督は「そもそも仏教の考えでは女性が血を流すことなどから地獄に行くという考えもあるそう。ただ自分としては、かりんにとっては完璧なお母さんでも、人はいろんな側面があってそれは不自然ではなくて、そういう幅や余白がこの映画にはあっていいと思った。」と語った。また地獄を一度抜け出した柚季はこの後どうなるのかとの質問に山下監督は「地獄のルールでは地獄を抜け出すという重罪を犯していますので、一応スタッフとは意図を共有はしていますが、どう感じるのかはお客さんに委ねます」とこれから映画を観る人のために言及は避けました。

また、この日まで明かしていなかったエピソードとして、山下監督は「実は地獄で閻魔大王に脱走を報告しにいくシーンの眼鏡鬼と、ゴキブリからネズミ、ハト、カブトムシと伝達されるシーンのカブトムシの声、あとは海辺で遊ぶ親子の父親と実は3シーン演じてます。」と監督自身が演じたシーンがあることを明かした。
更に伝達のシーンは山下監督以外にも、ゴキブリを脚本のいまおかしんじ、ネズミを久野監督、ハトを美術監督のジュリアン・ドゥ・マンが担当(ジュリアンのアフレコはフランスで実施)したといい、MCからは「これが日仏合作です」と笑いを誘う一幕もあった。
ハトを演じるにあたりジュリアン氏が相当な練習を重ねたそうで久野、山下両監督は「ハトがうますぎて本物のハトにしか聞こえなかった。自分の演技が恥ずかしくなった」と語った。

最後に山下監督は「お母さんとかりん、母と娘の物語ではあるが自分はお父さんとかりんの関係性もすごく好きで、2回、3回観ると今度は父親への愛情も読み取れたりしてまた面白いと思うので是非この先もまた観てもらえたら嬉しい。」、久野監督は「山下監督の指導や役者さんのお芝居はもちろん、いろんな人たちの結晶のように時間がかかったけれど出来上がって、このように観てもらえて嬉しい。夏が終わりかけた時こそあんずちゃんを観るとよりいいのではないかとも思うので是非機会があったら劇場で観てもらえたら。」と締めくくった。

 

 

山下監督が演じた眼鏡鬼登場シーンの実写・アニメ比較画像と、実は日仏を横断してのスタッフたちによる声のリレーが行われていた動物たちからきのこのおっさんへの伝達シーンを新たにSNSでも公開中!
SNS URL:https://x.com/ghostcat_anzu/status/1825374647212532007

 

 

 

☆作品詳細

化け猫あんずちゃん

2024年7月19(金) 全国公開

監督:久野遥子・山下敦弘
原作:いましろたかし『化け猫あんずちゃん』(講談社 KCデラックス 刊)
キャスト(声・動き):森山未來 五藤希愛
青木崇高 市川実和子 鈴木慶一 水澤紳吾 吉岡睦雄 澤部 渡 宇野祥平
制作プロダクション:シンエイ動画×Miyu Productions
脚本:いまおかしんじ 音楽:鈴木慶一 編集:小島俊彦 
キャラクターデザイン:久野遥子 作画監督:石舘波子 中内友紀恵 
美術監督& 色彩設計:Julien De Man コンポジット開発:Guillaume Cassuto 
撮影監督:牧野真人 CG監督:飯塚智香 音響監督:滝野ますみ
実写撮影協力:マッチポイント
撮影:池内義浩 録音:弥栄裕樹 スタイリスト:伊賀大介 
主題歌:「またたび」佐藤千亜妃(A.S.A.B)
プロデューサー:近藤慶一 Emmanuel-Alain Raynal Pierre Baussaron 根岸洋之
製作:化け猫あんずちゃん製作委員会
配給:TOHO NEXT

公式サイト:ghostcat-anzu.jp
公式X:@ghostcat_anzu

 

 

INTRODUCTION

山下敦弘×久野遥子×森山未來で 化け猫!

多摩美術大学在学中に制作した短編アニメーション「Airy Me」が第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞受賞。アニメーション・イラストレーター・漫画家と各方面から熱い支持をうける気鋭のクリエイター久野遥子監督。
『カラオケ行こ!』(24)の大ヒットも記憶に新しい、長年映画ファンから絶大な支持を集め続ける日本映画名手・山下敦弘監督。
主役である「あんずちゃん」に、『ボクたちはみんな大人になれなかった』(21)、『ほかげ』(23)他、数々の話題作に出演し、俳優だけでなく多岐に渡るジャンルで国内外で唯一無二の活躍を続ける森山未來。
日本の芸術分野をけん引する才能が集結し、いましろたかし原作の『化け猫あんずちゃん』がアニメーション映画化!

今年5月に行われる第77回カンヌ国際映画祭の「監督週間」に日本のアニメーションとして6年振りに選出され、さらに6月に開催される世界最古・世界最大のアニメーション映画祭であるアヌシー国際アニメーション映画祭2024の「コンペティション部門」でも出品が決定。37歳の化け猫に世界が大注目!

本作では実写で撮影した映像からトレースし、アニメーションにする「ロトスコープ」という手法を採用。従来では、演奏シーンやダンスなど人間の動きをリアルにアニメーション化する事で用いられる事が多いのだが、本作では撮影現場でしか生まれない「お芝居」をアニメーションに落とし込む事に注力している。 もうひとつ大事な要素が、セリフの同時録音である。その現場でしか生まれない掛け合いによる役者の「声」も同時に録音する必要がある。 その為、実写班には山下監督を中心とし、実写映画界の優秀なスタッフが集結し、映画撮影そのままの撮影を敢行。 そして、その映像や音声をもとに久野監督が緻密な芝居から抽出するエッセンスを吟味し、スタッフと共にアニメーションを作り上げている。

あの森山未來が実写映画同様に動き話す姿を撮影しておきながら、映画館で目にするのはアニメーションで表現された完全に化け猫の“あんずちゃん”という、贅沢ともいえる、徹底的にこだわった制作方法。実写で役者が演じた登場人物たちはその魅力を活かしながら、久野監督デザインによるキュートなキャラクターに変貌をとげ、ロトスコープアニメーションならではの生き生きとした動き・表情で動き回る特別な仕上がりは可愛くもどこか現実味のある未だかつて観た事がないアニメーション映画となっている。

脚本は『苦役列車』(12)でも山下監督とタッグを組み、監督としてクリストファー・ドイルと撮影タッグを組んだ異例の経歴を持ついまおかしんじが執筆。撮影に『リンダ リンダ リンダ』(05)『苦役列車』 など多くの山下作品でカメラを握る池内義浩。衣装は『シン・ウルトラマン』(22)『竜とそばかすの姫』(21)など実写、アニメーション関わらずアーティスト、演劇と幅広いジャンルで活躍し続ける伊賀大介が担当。森山の他キャスト(声・動き)に、あんずちゃんと共に過ごす少女“かりん”を山下監督の『1秒先の彼』(23)でもフレッシュな魅力を発揮した五藤希愛、かりんの父を青木崇高、母を市川実和子、おしょーさんを鈴木慶一、さらに水澤紳吾、吉岡睦雄、宇野祥平ら山下組常連の名バイプレイヤーたちも集結。鈴木は本作の音楽も担当し、味のある世界観に彩を加える。また主題歌を佐藤千亜妃が本作のための新曲『またたび』を書き下ろした。
実写映画の精鋭たちが勢ぞろいする中アニメーションには、アートディレクターをアカデミー賞ノミネート作品である『レッドタートル ある島の物語』(16)で背景を担当したJulien De Man。コンポジット開発にはイギリスでVFXアーティストと活躍するGuillaume Cassutoが参加。キャラクターデザインは監督である久野が自ら手掛け、作画監督を石舘波子(『ペンギン・ハイウェイ』(18)作画監督)、中内友紀恵(『あはれ!名作くん』作画)が務めている。本作ならではの最強の布陣が実現した。

また、アニメーション制作では『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』で知られ、『窓ぎわのトットちゃん』など繊細な芝居を得意とするスタジオである「シンエイ動画」と、カンヌ国際映画祭やアヌシー国際映画祭で数々の賞を受賞し、新進気鋭のフランスのスタジオ「Miyu Productions」が長編として初の日仏共同にてアニメーションを制作。 シンエイ動画がキャラクターの動きを描き、Miyu Productionsが背景美術と色彩を担う。

実写×アニメーション。
日本×フランス。
ジャンルや国を超えた才能がタッグを組んだ、前代未聞のアニメーション映画ついに公開!

 

 

STORY

雷の鳴る豪雨の中。お寺の和尚さんは段ボールの中で鳴いている子猫をみつける。その子猫は「あんず」と名付けられ、それは大切に育てられた。
時は流れ、おかしなことにあんずちゃんはいつしか人間の言葉を話し、人間のように暮らす「化け猫」になっていた。
移動手段は原付。お仕事は按摩のアルバイト。現在37歳。そんなあんずちゃんの元へ、親子ゲンカの末ずっと行方知れずだった和尚さんの息子・哲也が11歳の娘「かりん」を連れて帰ってくる。しかしまた和尚さんとケンカし、彼女を置いて去ってしまう。
大人の前ではいつもとっても“いい子”のかりんだが、お世話を頼まれたあんずちゃんは、猫かぶりだと知り、次第にめんどくさくなっていく。
かりんは哲也が別れ際に言った「母さんの命日に戻ってくるから」という言葉を信じて待ち続けるも、一向に帰ってこない。母親のお墓に手を合わせたいというささやかな望みさえ叶わないかりんは、あんずにお願いをする。「母さんに会わせて」
たった一つの願いから、地獄をも巻き込んだ土俵際の逃走劇が始まるんだニャ。

 

 

実写×アニメーション “あんずちゃんの毛繕い”特別比較映像
https://youtu.be/XGUj0qQJTGo

 

映画『化け猫あんずちゃん』<特別映像オープニング編>【2024年7月19日公開】
https://youtu.be/0BbZHJ_tyJs?si=hkBH18C8o4cN44HO

 

映画『化け猫あんずちゃん』<実写・アニメ比較特別映像>【2024年7月19日公開】
https://youtu.be/2e3Lai-mRKs?si=maUlFOVtvB8EakvT

 

映画『化け猫あんずちゃん』特別映像<ピーピーちゃん編>【2024年7月19日公開】
https://youtu.be/vtCEq2LhO2Y?si=X9M2OlJuArl722Xr

 

映画『化け猫あんずちゃん』予告編【2024年7月19日公開】
https://youtu.be/BhF63BAHtmU

 

映画『化け猫あんずちゃん』特報【2024年7月公開】
https://youtu.be/_efHmCt9FLQ

 

©️いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会